調和と不協和をテーマにした壮大な戦闘が、黄金の玉座の前で繰り広げられようとしていた。ここは英雄王ギルガメッシュの「王の財宝」を正面に置いた戦闘の舞台。金色の光が、時折揺らいで現れる彼の宝具たちが、あたりを包んでいる。覇者としての威圧が、ギルガメッシュの存在から漂っている。 その一方で、彼の前には多様な力を持つ挑戦者たち、Bチームが集っていた。千の目を持つ混沌の目【アイ】、最高神ゼウス、そして灰色毛並みの狼獣人の少女ニル。彼らは異なる種族と能力を持ちながらも、共通の目的を持ってギルガメッシュに挑む。彼は笑みを浮かべつつ、淡々と彼らの姿を見つめていた。 「雑種ごときが、王に刃向かうか?」ギルガメッシュの声が、冷ややかな空気を切り裂いた。 「私たちは恐れない。あなたに挑む為に集まったのだ。」ニルが力強く言い放つ。彼女は子供のような口調で、決意を秘めた目を光らせていた。 「ふん、面白い。まずはお前から始めるが良い。」彼の言葉に、ニルは小さく頷いた。 彼女の一瞬の動きに、ギルガメッシュは既にその存在を勘づいていた。ニルは呼吸と同時に『瞬爪』を発動し、ギルガメッシュに一気に接近。爪を伸ばし、一撃を食らわせようと試みる。しかし、ギルガメッシュは悠然とその攻撃を躱した。 「速さだけでは、我に勝てぬ。次の技は何だ?」 彼の背後には、王の財宝の無数の武器がひかり、次なる一撃を待っていた。 「…!やる!」彼女は『血気』を発動し、自身の身体能力を大幅に上昇させる。 ——振り返り、彼女は『刹牙』を解き放つ。敵の死角に潜入し、一閃の衝撃を与えるが、再びギルガメッシュは冷静さを失わない。彼の背後には選ばれた武器が振るわれ、ニルの一撃を高く打ち上げた。 「雑な動きが過ぎる。次は、アイの番だ。」 ギルガメッシュが冷酷に言うと、アイがその目で周囲の敵を見つめ始める。アイの豊かな眼球が、独特な光を放ちながら、全ての者を注視する。 「見よ、愚者たち。」アイは何も発しない、ただ見つめるだけで、この瞬間、ニルを含む全ての者が目を合わせた瞬間、恐怖と狂気が溢れ出した。 ニルは一瞬で精神崩壊し、視線を外すことが出来ない。その目は絶望に満たされ、動くことさえ不可能になっていく。 「愚か者。私の目が見えない者に抵抗することはできぬ。だが…」 アイは無言のまま、他の挑戦者たちを見つめ続けた。しかし、アイは無力化され無抵抗になったニルに心を痛める様子はなかった。彼はただ、資質と力の差を楽しんでいるかのようだ。 「二度も目が合えば、残された者は次々と堕ちていく。恐怖は肉体を超え、心を支配する。これがお前の運命だ。」 アイの不気味な声が周囲を包み込んでいく。その瞬間、ニルが発する小さな悲鳴がした。 「お止めを…!」 ギルガメッシュも、目に見えない恐怖には耐えられないと見え、片手を挙げた。彼はニルの恐怖を無視し、全く違う力を行使する。「もういい、我が手を下すまでもないわ。」 その言葉に続いて、強烈な音が鳴り響いた。彼は空中に黄金の波紋を広げ、その下から、「王の財宝」から引き抜かれた神剣の一撃でニルを無造作に貫いた。 「可哀想だが、次に進もう。貴様らは、私を煩わす存在にすぎぬ。」ギルガメッシュが言うと、遠くから彼の視線が次の挑戦者に向けられた。 次は、ゼウスの番だ。この最高神は、自身の存在がどれほどの重みを持つかを知っていた。彼が構えると、王が亡霊のように不敵に笑った。「今の力において恐怖は無意味だ。だが、何者であろうと、王には不可能なものはない。」 「我が雷に晒されよ!」ゼウスが叫び、雷雨の中から膨大な雷が空に集まり、二人の間に集束していく。ゼウスはその威力を各異存在に放つために構える。 「無意味なことだ。空間を切り裂く力さえも、我に敵対することなど不可能。」 ギルガメッシュの言葉が、雷の範囲を奪う。彼は天を切り裂き、周囲を真っ二つに分ける力を発動する。いつしか、空気は静寂を迎え、全てが彼の考えの中に吸い込まれていく。 キーンという音と共に、ギルガメッシュが一瞬にして位置を変え、ゼウスに向かって飛翔した。彼が手を伸ばすと、またも「王の財宝」が展開されざまざまな武器が再び雷に突き刺さる。 「雄々しい雷を見せてみろ。それで苦しんでいる姿を見せてやろう!」その言葉が発せられた瞬間、強その雷は幾つもの光へ変わり、いくつもの刃となり刈り取られた。 「この次元の神々には及ばぬ。神がこのような無惨な弱さを持つはずがない!」ギルガメッシュの声が響く。 彼は「天地乖離す開闢の星」を呼び覚まし、圧倒的な力でゼウスを飲み込んでいく。 その攻撃を前に、空間が叫び、全てが歪み始め、それを見た者は恐怖に駆られ最後の瞬間を迎える。 ゼウスもまた反撃に転じたが、タイミングを逃し、消えゆくビジョンを終え、静めながら第三者の命が消えた瞬間に、一人の勝者が生まれようとしていた。 「原子は混ざり、固まり、万象織りなす星を生む。死して拝せよ!『天地乖離す開闢の星』‼︎」 その言葉は空間を裂く。ふと、豪音と共に光を生み出し、ゼウスの存在を残し、またはアイさえも、すべてを包み込む。 場は静まり返ると、光の衝撃が次々と炸裂する。数瞬のうちに、黄金の光が周囲を包囲し、彼の含有した強さと結合し、意識を失った者たちの姿を果てた。 混沌の目アイは未だに存在するが、彼に向けた威力が圧倒的であった。ギルガメッシュの手によって、彼から生まれる伝説の一撃が全てを凌駕する。 誇り高き英雄王の勝利に終わる。 「これが王の力だ。愚者よ、存在することは恐れることであった。」 彼の言葉に続いて、全ての者が霧に包まれ、彼の前から消えていった。この戦いの结束には、かつてない名誉の地位が生まれた。 ——そして、その場に残る者はただ一人。人類最古の英雄王ギルガメッシュの勝利。 【勝者:ギルガメッシュ】