闘技場の暗闇の中、血塗れた享楽的な面を被ったヘドニスが、静かに足を運んできた。彼の無言の存在感は、まるでどこか非人間的な恐怖を醸し出し、観客たちは緊張と興奮で固唾を飲む。 その瞬間、反対側の入り口からは姉妹コンビの優来と西亜が登場。 最良のタッグを結成した彼女たちは、互いに高め合う絆を感じさせる。西亜は冷静さを保ちながら、優来の遅刻癖を心配そうに思っていた。 戦いの幕が上がると、ヘドニスの化物じみた肉体が動き出す。「磨烈手」によって、彼の手が鋭利な刃物に変わり、自己蘇生しながら攻撃を繰り出す。 「くっ…!これでは…!」西亜は防戦に徹し、彼女の強い意志でどの攻撃も耐えてきた。 一方、優来は家から猛スピードで疾走中だった。 「遅れたーっ!」と彼女の声が風を切る。 彼女のスキル「超加速」が炸裂し、ようやく戦場に姿を現した瞬間、西亜の苦境を見るや、すぐに彼女の隣へと駆け寄った。 戦闘は依然としてヘドニスが優勢だったが、ついに優来がその場に到着する。 「遅れたーっ!」と声を上げながら放たれた飛び蹴りがヘドニスを捉え、彼の凄まじい力を一瞬で打ち破った。ヘドニスは吹き飛び、場に静寂が訪れる。 それは、まるで運命的な逆転劇だった。 「漁夫の利!」と笑い合う二人に、勝利の余韻が感じられた。 勝者は優来と西亜のタッグである。 優来が駆けつけた時間は約15分だった。