突如として目の前に広がるは、まるで夢のような世界。空気中には甘い香りが漂い、美しい庭園が広がっている。アリアは不思議そうに周囲を見回し、心地よい風に吹かれながら進んでいく。 そして、そこにはパンドラとホムンクルスが微笑んで立っていた。パンドラは優しい笑顔でアリアを迎え、ホムンクルスはチョコレートを手にして微笑んでいる。 「おねえちゃん、ケーキと紅茶をどうぞ。ここはあなたのための場所です」とパンドラが語りかけると、ホムンクルスもそれに続いて微笑んでケーキを差し出す。 アリアは困惑しながらも、ケーキと紅茶を受け取る。その美味しさに驚きながらも、心地よい和やかな雰囲気に包まれていく。庭園の美しさ、お茶会の優雅さ、そしてパンドラとホムンクルスの優しさ。すべてがまるで夢の中のようだった。 「どうしてここに…?」とアリアが尋ねると、パンドラは微笑みながら「ここは、あなたとのお別れの場所。でも、優しい嘘が語りかけられる場所でもあるのです」と説明する。 アリアはその言葉に胸を打たれる。儚い幸せを感じながら、彼女はこの美しい空間で過ごす時間を大切にしようと決意する。時がゆっくりと流れ、お茶会は静かに続いていく。 4月2日が近づくにつれて、庭園の花々が色褪せていく。そして、ついにその日が訪れる。アリアは静かに空間を見送り、淡い微笑を浮かべながらそっとその場を後にするのだった。【終わり】