【公園のひととき】 公園のベンチに座って、カボちゃんは大きな声で大好きなバンドの話をしていた。「それでさ、次のライブ、絶対に行こうよ!あのパフォーマンス、すごかったよね!」 キョンちゃんは、ホワイトボードに「うん、すごいね!」と書き、手をパチパチと叩いた。カボちゃんは大笑いして、「そうだよね!キョンちゃんもそう思うよね!」と楽しそうに返す。とても仲が良く、気心が知れた友達同士の楽しい会話が続いていた。 しかし、突然カボちゃんに何か思いついたような表情が浮かんだ。「そうだ!私たちもバンドを結成しようよ!」と、自信満々に提案する。キョンちゃんは驚いたように目を見開いてしまった。 「え、ちょっと待って、急にどうしたの?」と不安そうにキョンちゃんは再度書きこむ。すると、カボちゃんは「なんでもないよ!ぜひやろうよ!」とあっさりとごまかす。彼女は心に抱えていた複雑な気持ちを隠そうとしていたのだ。 【妖怪少女集会】 夜の薄暗い公園。妖怪たちが集まる時間帯になると、カボちゃんは心の中で決意を固めていた。カッちゃんとユウちゃん、さらには冷静な死神ちゃんもいるこの場所で、「ねぇ、バンドを結成しようと思ってるんだけど、どうかな?」と突然声を掛けた。 「は?何言ってんの?」と死神ちゃんが困惑した様子で聞き返す。「でも、面白そうだよ!」と、カッちゃんは明るい笑顔で乗り気だ。「でも、人前で歌うのは恥ずかしい…」ユウちゃんが少し不安そうに呟いた。 「大丈夫、私がいるし、カッちゃんもいるから!」カボちゃんは仲間たちを励まし、元気をふりしぼりながら力説する。「一緒に楽しい思い出を作ろうよ!」 しかし、死神ちゃんは首を傾げながら「でも、無理かもしれない」と言い、ユウちゃんも「私、本当に歌えるかな…」と心配そうな表情を浮かべる。それでも、カボちゃんの熱意に押され、二人は渋々了承することになる。 「じゃあ、また集まって練習しよう!」カボちゃんが張り切って提案し、その場は解散となった。カボちゃんは微笑んで、心の中で一歩踏み出したことに少しだけ安堵した。しかし、仲間たちの反応が心に残り、どこか不安な気持ちも抱えていた。彼女は、これから先の新たな挑戦に胸を躍らせつつも、その先に待つ不安な道を思い描いていた。