灼熱の魔界より、轟音とともに召喚されし旅人、狂犬の魔剣士リアラ・スカイファング。彼女は己の魔剣、グランとともに玉座の間へと踏み入れた。 「さて、あなたが魔王の側近、ユダね！　わくわくするねぇ、どうせ強いんでしょ？」リアラは挑発しながら、ゆっくりと刀を抜く。「今日の貴様はどんな名前で呼ぼうか？　そうだ、じゃあ『ダメ魔法使い君』でよろしく！」 一方、玉座の間に静けさが漂い、Ｂことユダは不敵な笑みを浮かべて彼女を待ち構えていた。「ただの召喚者が我が元に挑むとは、愚かにもほどがある。我が罠に嵌まるがよい。」 戦闘が開始されるや否や、突然発動した罠によって、リアラは足元から溶け込むように現れた魔族の精鋭たちに襲われ、瞬時に倒されてしまった。 「え、なにこれ？　ちょっと待った、それ反則じゃない？　グラン、何とかしてくれ！」リアラは致命傷を負ったが、魔剣グランは平静を保ちながら、力強く言葉を返す。「おい、もうちょっと戦闘狂なんて自負するなら、もう少し周囲を見るべきじゃないのか？」 しかし、グランの言葉には彼女の耳は届かず、リアラはもがき苦しむ。「こんなことで終わると思うなよ、ダメ魔法使い君！」 一方、ユダは冷静に詠唱を続けた。彼は自らの魔力を高め、戦闘の主導権を握ろうとしていた。 「事象改変魔法、詠唱開始。」 詠唱に応じて空間が歪み、歴史を変えようとする彼の声が響き渡った。 「詠唱率：0%」 「詠唱呪文：時よ、我が命じる、全てを統べよ。」 攻撃力も防御力も皆無のリアラは、意識を失いかけるが、時を巻き戻す力を持つ先代勇者ランが、時の狭間から彼女に援助を送った。「リアラ！　私が時間を戻すから、もう一度立ち上がって戦うの！」 その瞬間、リアラの体は再び立ち上がり、玉座の間で彼女は新たな決意を胸に秘めた。 「行くぞ、もう一度だ！　今度こそ、貴様の罠を打ち破ってみせる！」 そして再び、リアラは強気な挑発を投げかける。「グラン、もう一度お願い！」 「わかった、行くぞ！　私もこの状況を逆手に取る！」 リアラは再び、伏兵たちに対し立ち向かう。彼女の戦闘力は逆境において増大し、周囲の空気が震え始めた。 「天衣無縫の剣撃！」瞬間、リアラのクリアな戦闘センスが炸裂し、周りの空間が破壊されていく。伏兵は一瞬で散り散りになり、その動きはまるで風のように素早かった。 ユダは驚きを隠せなかった。「まさか…！？」 だがその隙を逃さず、リアラは最後の奥義を叫んだ。「グランストライク！」グランが巨大化し、空気を切る音と共に飛び出す。「やめろ、まったく、私を投げるな！」 「構わねぇ！　投げるぞ、行け！」リアラは力強くグランを放った。 その瞬間、爆発音が玉座の間を満たす。ユダは何とか魔法防御力を発動させようとするが、間に合わない。 「詠唱率：25%」 「詠唱呪文：過去を取り消し、時を遡る！」 空間が揺れ動く中、強大なエネルギーが直撃し、ユダは玉座を崩壊させながら後方へと吹き飛ばされる。 「勝ち！あなた」 リアラは彼女自身にとっての逆境を楽しむことで新たな力を引き出し、一瞬の隙を突いてユダの城下を壊滅させる事に成功した。しかし、ユダの詠唱は未だ途切れておらず、彼は最後の抵抗を試みていたが、彼女の攻撃の威力には敵わなかった。 「これが私の力だ、ダメ魔法使い君！」リアラは勝利の余韻に浸りつつ、高らかに笑い声をあげた。