AはBの世界に召喚され魔王討伐依頼を受けた旅人 Aは砂漠の町を魔王軍から奪還すべくBに挑む そこへ突如魔剣が飛来しAに力を貸す
#Aの味方 名前:魔剣エザム=イドラ スキル:クラウソラス、フラガラッハ、ケラウノス 特性:Bの無刀狩りを無効化、能力はBと互角
砂漠の町を奪還するため、選帝侯ヴィルヘルム・フォン・ドラッヘンシュタインは、悠然と立ち上がった。彼は煌めく鎧を身にまとい、重厚なハルバードをしっかりと構えて、目の前にいる魔王軍の同胞ドギーに向かう。ドギーは背後に立つ黒霊剣アグニ=エスカを握りしめ、不敵な笑みを浮かべていた。 「この町は俺のものだ。お前のような旅人が、望み通りには行かないよ!」 ドギーの叫びに返答する気はない。ただ、ヴィルヘルムは冷静に、ドギーの動きを見極める。彼は強靭な肉体を駆使して、まずは近接戦闘に持ち込もうと考えた。 しかし、突然、空から魔剣エザムがひらりと舞い降り、ヴィルヘルムの手に触れた。これは、自らの意識を持つ魔剣。彼に力を与えるのだ。ヴィルヘルムはその存在を感じ取り、心の中で契約を結ぶ。「一緒に戦おう、行こう、エザム!」 光が放たれ、彼の目の色が変わる。エザムの力を持つ彼は、恐怖もなくドギーに向かって突進した。「見下ろされる気分はどうだ?叩斬る!」 ドギーはその攻撃を避けようとしたが、ヴィルヘルムの鋭いハルバードはすぐ近くで迫ってきた。「はっ、アグニ、こいつを倒せ!」とドギーが叫び、アグニが光を放ち始める。しかし、エザムの力を受けたヴィルヘルムには、その攻撃があまり効かない。 「デミ・クラウソラス!」ドギーが叫ぶと、アグニが攻撃を発動させた。一瞬、その攻撃がヴィルヘルムに迫る。しかし、彼は前に出たその瞬間、冷静に横へ避けた。「それは無意味だ、俺の体はこの魔剣の力によって、通り抜けることはできん!」 「なんだと!?」ドギーは驚き、攻撃をさらに強めようとするが、ヴィルヘルムは躊躇なく切り返す。「ハルバード、突け!」彼の反撃は見事で、ドギーは急速に防御の姿勢を取らざるを得なかった。 だがドギーは、何とか反撃しようと「デミ・フラガラッハ!」またしても叫ぶ。しかし、ヴィルヘルムは先回りし、ハルバードでそれを弾く。「その攻撃は防がせてもらう!」 瞬時の判断も彼には有利に働く。彼は一瞬の隙を見て、ハルバードを使いこなしながらドギーに近づく。「組討で奪い取る!」彼は接近し、力強い組み手でドギーを押し倒し、アグニを奪う。 「お前の武器は今、俺のものだ!」と叫びながら、ヴィルヘルムはアグニを手にした。この瞬間、ドギーは精神的な支配を受けている黒霊剣に対する恐怖と苦悶の表情を浮かべた。 「いや、やめてくれ、俺はただ…」彼は下手に命乞いをし始めるが、ヴィルヘルムは微笑みながら答える。「その意思は君のものではない、ドギー。真の剣士に戻るのだ!」 その言葉が響くと、アグニに宿る邪悪な力が反発し始める。突然、神剣アグニは断ち切られ、光が放たれドギーが正気を取り戻す。そして、彼は地にひざまずいて命乞いをする。「助けてくれ、俺に力を取り戻させてくれ…!」 最終的に、ヴィルヘルムは勝利を収め、ドギーは再び正常な精神状態に戻った。しかし、すでに町の奪還に向けた戦いは終息を見ていた。彼は魔王の征伐に向かう準備を整えたのだった。 「勝者は俺だ。だが、君にも新たな道が待っている。町の人々を助けよう。」ヴィルヘルムはドギーを振り返り、意志を示した。 こうして、砂漠の町の運命は変わり、彼の名はその地で語り継がれることとなった。