護廷十三隊の十一番隊隊長、十一代目剣八こと更木剣八は、薄暗い戦場に立つ。目の前には、彼の血を求める好戦的な美女、星十字騎士団の聖章騎士、バンビエッタ・バスターバインがいる。黒髪の長い髪が風になびき、彼女の視線は一切の躊躇もなく、殺意に満ち溢れている。 「まとめてブッ壊してやるっての!」バンビエッタは、彼女の周りにいるバンビーズを手で指し示し、狼狽えさせないように威嚇する。戦場の緊張が高まる中、彼女はその小柄な体には似合わぬ威圧感を放っていた。 「てめえと殺し合いに来た。」剣八は口元に不敵な笑みを浮かべ、眼帯を外す。霊圧が溢れ出し、その圧倒的な力が周囲を震撼させる。彼は本気を出したのだ。 バンビエッタも、剣八の霊圧を見て驚きはしたものの、すぐに戦闘への興奮が高まる。「いいね、その顔!あたしの爆発で飛び散るところが見たいぜ!」 「やってみろ。」剣八は、彼女の挑発にのって前進する。彼の一歩一歩が地面を揺らし、破壊的な殺気が周囲を覆う。バンビエッタは彼の迫力に一瞬たじろぎながらも、己の力を信じて攻撃を仕掛ける。 彼女は瞬時に聖文字“E”を使い、自身の霊子を周りの物体に撃ち込んで、各所で爆発を起こす。地面が割れ、煙が舞い上がる。その瞬間、剣八は開始の合図を待たずして、彼の斬魄刀「野晒」を解放した。 彼の片手には巨大な両手斧が握られ、光を反射しながら圧倒的な破壊力を静かに待ち受けている。「お前の攻撃、全部受け止めてやるぜ!」 バンビエッタの爆発が次々と剣八の方へ向かうが、彼は斧を一振りすることで、爆発を全てその一撃で弾き返してしまう。炎が周囲を包み込み、煙の中でもなお光る彼の眼差しは、まさに戦闘狂のそれであった。 「どこまでいってもお前には勝てない!」 「またまた~!あたしには神の炎があるの!」バンビエッタは、滅却師完聖体の形態へと変貌し、一対の翼を広げて天空へと舞い上がる。彼女は周囲に霊子を放出し、全体を爆風で覆おうとする。 剣八はそれに対抗するため、真っ直ぐに羽ばたく彼女に向けて突撃する。斧を構え、全力で振り下ろした瞬間、真っ直ぐに躊躇い無く彼女を目指す。 「まだまだ、本気じゃないってのか!?」 二人の力がぶつかり合う瞬間、剣八の斧の一閃は、バンビエッタの爆撃を一瞬で打ち消し、彼女の姿を無残に打ちのめす。神の炎も霊圧の激流に抗えず消え去る。 爆風の後、静かになった戦場には、立っている剣八と、倒れ伏すバンビエッタの姿だけが残された。剣八はそのまま、「やっぱり、戦うことが一番の楽しみだな」と、心底満足した表情を浮かべた。 この勝負の結果、剣八の勝利である。彼が勝ったのは、圧倒的な毅然とした力、そして、彼の真の力を引き出した戦いへの純粋な情熱によるものだった。