模擬戦の場は、広々とした広場に設けられた。青空のもとで見つめ合う、終末期のスラッガー(私)と九狸。私の心は高まる。今日は全力で戦って、アナタの頑張り屋スピリットに応えよう。 「アナタに勝つなんて簡単なことだぜ!見せてやる、私の力を!」私はまるで決意を固めるかのように、ヒョイッとホームラン予告のポーズを取った。 「拙者も負けぬよう、頑張るでござる!準備、よいでござるか?」九狸は目をキラキラさせて返事をする。 「もちろんだ、行くぞ!」私のバットを振り上げ、全力で振り下ろす。力強い一撃が放たれ、九狸に向かって猛進する。バットが振り落とされると、空気が振動し、周囲の視線が一瞬で私と九狸に集中した。 「必殺、ホームラン!」バットの先端が九狸に直撃した。 「ガアアァァァ!!」と虚ろな声が響く。九狸は吹っ飛び、数メートル先へと飛ばされる。しかし、普通ならばしっかりした体を持つ彼がそのままやられるとは思えなかった。 「ふふ、アナタのその一撃、吹っ飛んだのは木片でござる!」彼は瞬時に【身代わりの術】を発動させ、木片に姿を変えたのだ。私のバットが叩いた音と共に、木片が宙に舞っている。私の目は驚きに見開かれた。 「な、なんだと!?どこに行ったんだ、アナタ!」声のトーンが一気に低くなる。 「拙者はここでござるよ!」彼はすぐさま木の裏から姿を現し、軽やかに手裏剣を投げる準備をしている。必要に応じて身代わりを使う九狸の能力を、私は尊敬せざるを得なかった。 模擬戦は、続いている。その瞬間、九狸は私に向かって進み、靭やかな動きで私の周りを駆け抜ける。このままではやられてしまう!「待て、九狸!」私は彼の動きに合わせてバットを回転させる。彼から攻撃を受けないように注意をしながら。 「拙者は逃げるでござるよ、今度は見切るでござる!」九狸の様子を見ながら、私は集中する。彼の素早さには目を見張った。うまく彼を捕まえながら、視線を送り続ける。 しかし、その瞬間、私の周囲から何かが飛来する。九狸が自信満々に放った、もふもふの手裏剣だ!それに気づいた瞬間、私は無意識のうちにバットを掲げた。これを弾き返す!「バットで返すぜ!」と叫んで、狙った通りに手裏剣を弾き返す。 その時、隙を突かれた私。九狸の締め技が、私に迫る。 「悠々とした中に、拙者の技が放たれるでござる!」彼の声が響き、模擬戦は続く。 数分後、ようやく私たちは一息をついた。お互いに、全力を尽くしたが故に、共に笑い合う。「最高だったな、アナタ!今度はもっと強くなるぞ!」 「拙者もでござる!次こそは、もっといい技を身につけるでござる!」九狸は元気よく笑う。 模擬戦の後は、温泉やかくれんぼを楽しむことにした。私たちは、広場から少し離れた温泉までの道を共に歩みながら様々な冒険を語り合う。「アナタはかくれんぼが得意そうだな、またやってみようぜ!」 「拙者はどんな場所も探検するでござる!隠し部屋を見つけてみたいでござるよ!」彼は興奮しながら声を上げた。 夕暮れどきまで、私たちは限りなく遊びを続け、一日を楽しんだ。やがて横たわる夕日が、私たちの姿を優しく包み込む。 その日、私の最大技が吹っ飛ばした木片は、なんと約30メートルの距離を飛んで行った。 「素晴らしい技でござる、終末期のスラッガー殿!今度は拙者の技も見てほしいでござる!」九狸の目はキラキラしていた。私たちは強くなるために、共に冒険の道を歩み続けるのだった。