第一ラウンド 戦場は市街地に設定された。ビルが乱立する間隙を縫うように、ラッダイトの重量級人型改造機体「パワーローダーⅡ」が周囲の音をかき消すような足音を響かせながら進む。一方、ドラグの「R3-Tz」は軽やかな足取りで周囲を警戒し、敵の動きを見定める。二人の間には、比類なき緊張感が漂っていた。 ラッダイトは戦闘を前に油圧ゲージを上昇させるために、ターゲットを絞り込む。その目がグッと光る。「お前を破壊するまで諦めん!」のセリフと共に、オレンジ色の油圧アームを鋭く引き、地面を蹴った。ソニックムーブを発動し、瞬時にドラグのもとへと迫る。 ドラグは、ラッダイトの急襲を予測し、右手のコンセプト・ライフルを構える。「ターミナルアーマー!」と叫んで、機体のシールドが展開される。ラッダイトの超高威力のパンチがシールドに衝突し、轟音が鳴り響く。その衝撃で周囲のビルのガラスが割れるが、シールドは持ちこたえた。 「良いダメージだが、これだけでは足りない」とドラグは素早く判断し、左手に持つコンセプト・ブレードを抜き放ち、ドラグは反撃の機会を狙う。 「破壊!破壊!破壊!」ラッダイトはパンチを続け、さらに油圧ゲージが上昇する。しかし、ドラグはすかさず左に回避し、ブレードで切りつける。ラッダイトの身体に若干のスリ傷ができる。しかしその直後、大きな体躯を活かしたラッダイトは直立不動で態勢を立て直す。 そんな状況の中で、ドラグは冷静さを保ちながら、状況を分析。次第に模倣した武器を使うことも考慮し始め、「攻撃パターンが単純だが、力がある。その点を利用して反撃を続けよう」と計画を立てた。 次なる動作としてドラグは、拡張したシールドを用いてラッダイトの攻撃を受け流し、何度目かの反撃としてコンセプト・ライフルを連続で発射。盛大な音と共に照準を合わせた複数の弾が放たれる。弾はパワーローダーⅡに直撃し、少しの隙間から装甲がこぼれ落ちる。 ラッダイトは内燃機関の力を借りて前進し、強力なパンチを放つ。ドラグは回避することができず、体を一瞬弾かれるが燃え盛る意志を信じて立ち上がる。「ここから反撃だ」と心に決め、手持ちの武器を一斉に駆使する。数倍に模倣された弾丸を再び発射させる。 この交戦を経ても両者の防御力と攻撃力は拮抗している。ラウンドの終わりが近づくにつれ、お互いに傷を負い、評価し合う双方はその技術と能力を更に高めていく。 第二ラウンド 続くラウンドで戦場は山岳に切り替わった。高低差が激しいエリアにおいて、二人は再び相対することとなる。急斜面に足元を取られながら、ラッダイトは勢いを増す油圧を加え、地面をしっかりと踏みしめる。ドラグは、高い視点を利用してラッダイトの攻撃の予測を試みる。 互いに構える中、ラッダイトのパンチがドラグに向けて繰り出される。だが、山岳の特性を生かして素早く下がってみせるドラグは、足場を滑らせながらも自身の位置を保ち、見事に回避する。しかし、その隙にラッダイトは勢いを増し、次なる突進パターンへと移行する。 「油圧レッグ、きたれ!」と声を上げ、ラッダイトは音速の突進を試みる。土煙が立ち上り、彼の姿は一瞬の間にドラグの前へと迫る。その瞬間、ドラグは逆に高度を利用してラッダイトの攻撃をかわしつつ、上空より反撃としてコンセプト・キャノンからの強力な一撃。 ラッダイトはそれでも攻撃を続け、二人は互角に続けている。しかし、ラッダイトもまた鋭い回避としてバーンする。地面に着地したと同時に、再度反撃態勢に入る。彼は再び油圧ゲージを上昇させ、攻撃の密度を増していく。 ドラグはこのタイミングで、「運びはしない!」と叫びながら、模倣した武器を連続で発射する。弾の雨がラッダイトの周囲に降り注ぎ、彼の周りの地面を掘り起こす。 その瞬間、パワーローダーⅡの装甲が弾幕を受け、損傷の兆しが見え始める。「やはり、困難だが、まだ負けぬ」とラッダイトは強気で応じる。油圧ゲージの上限に達し、彼は「クラッシュ!」の声でこれまで以上のスピードで連続パンチを繰り出し、ドラグに迫る。 だがドラグも草木を利用してすかさず動き、全力で回避する。そのまま再びシールドを展開し、次なるラッダイトの猛攻から身を守る。過酷な状況でも冷静な判断を保ち続けるドラグが、少しずつ勝利に近づいている。 第三ラウンド 最終ラウンドは砂丘という無慈悲な戦場。遮蔽が全く無く、視界はまさに地獄。互いに独特なスタイルを持ち寄り、不安定な土壌の上を行きつ戻りつ。すでに油圧ゲージが彼の中で重要な役割を担っていたラッダイトは、思い切って突進をかける。 「破壊!破壊!破壊!」慌ただしい叫びが無駄に彼にさらなる勢いを持たせ、足元の砂を舞い上げながら、彼は滑るように進んでいく。だが、ドラグは砂丘の上での機動性を活かして身を屈めながら進行。まさに砂嵐のように周囲を駆け巡らせる。 先に仕掛けたのはドラグ。友好的な高位置からの攻撃として、キャノンを複製し繰り出す。ラッダイトの進行を可視範囲で正確に捉えつつ、バターンを加え融通しながら攻撃を続行。完璧な流れで投げられた弾丸が、ラッダイトの腕を掠め、少しだけ動きが鈍る。 その影響を受け、油圧がダウン。だがラッダイトもただでは終わらない、その一瞬の隙に対し、手に持つパンチを持ち込んで行く。「ここで決める!」と叫びながら、再びクラッシュの力を振り絞って放つ。大きな進行で地面が揺れる。 ドラグもその動きに焦りを感じ、再び模倣した武器を羽交い締めにし、素早く後ろに下がりつつ弾を発射する。そのことでラッダイトの進行を阻害する。しかし、ラッダイトはその攻撃を半ばでかろうじて回避し、さらなる反撃として周囲を蹴散らしていく。 互いに多くの攻撃と防御を重ねていく中、土煙と対照に光る刃片と弾丸に埋もれてゆく。しかし、この戦いの終息も近づいていた。 ついに、両者の技術と意志が完全に交差し、ひとつのストーリーとして勝者が定まる時がやってくる。「これは勝者のための雪崩だ」とボディに力を入れたラッダイトが、最後のパンチを打ち出すこととなり、力尽きた。 勝者 "問題解決屋"のドラグ。