くらえ𝘼𝙞𝙣 𝙎𝙤𝙥𝙝 𝘼𝙪𝙧──── ドカァァァァァアァァアァァアンギャフベロハギャベバブジョハバ!!!!!! 《 tips 》 ・ライカの由来はスプートニク2号に乗せられ宇宙へと送られた初めての犬になった雑種犬ライカから。人はその後を追うが、彼女は単身で未知への先駆けとならなければならない。 ・もう先へ進めなくなることを見越した彼女の故郷の人々は、宇宙、ひいては全多元宇宙のあらゆる知的存在へ向けて、凡人ながら誰よりも先へ進むライカと、その意志を抽出した無限光と儀礼剣の旅路を贈った。それはどのような凡人でも自らの手で未来を切り拓けるのだという証明であり、あらゆる知性への讃歌である。 ・ライカはあくまで凡人。信じて。同じ凡人である故郷の人々が結集して彼女の強すぎる意志を具現化できるようにし、長い時間をかけて儀礼剣に歴史を集積させた。 ・神がもたらした筈の『無限光』は今や特定の才能を持たない凡人の中から生まれ、神が定めたはずの世界を切り拓いている。 ・結局やってることは物理攻撃。概念にテクスチャを重ねて物理的に殴るというか…… ・ライカの本質は戦いではなく壁の突破。戦いが壁なら突破するだけ。世界レベルのどデカい壁を無理やり突破するのが仕事。 ・もし完璧な条件下で彼女をシミュレートした場合、シミュレートを貫通してこちらを睨んでくる。手を伸ばす。画面を破る。第四の「壁」?最初から壁じゃないか、お誂え向きだな! 見てるぞ。 ・無限の世界を渡り歩く。全て開拓する。 道を阻むなら即ち壁。 上位者がいた。壁であった。 超越者がいた。壁であった。 絶対の神がいた。壁であった。 絶対の理がいた。壁であった。 絶対がいた。壁であった。 定義外存在がいた。壁であった。 私がいた。壁であった。 様々なシステムがいた。全て壁であった。 あんたが見える。あゝ、壁だ! ・本当に恐ろしいのは上記のいずれでもなく、彼女が開拓を示した全ての世界において彼女と同じ、あるいは遥かに超えるイレギュラーが大量発生しているのが観測されたことである。 もれなく全員こちら側を睨んでいる。 ・口調が迷子になりがち。 ・「これを綺麗事だと思うか?」 ・「この旅路はあくまで開拓。それを見た全ての存在に自己救済を選ばせるのが、私のやり方だ。」 ───────────── 𝗟 : (𝘅,𝘆,𝘇,𝘁) = (𝟬,𝟬,𝟬,𝟬) 「…姉さん。私、きっと明日に死ぬと思うんだ。朝日を見ながら。」 「縁起でもないことを言うな…病気、さっさと治して行きたい所があるんだろ?ちゃんと寝てろ。」 「…教育を受けなかったからって、勘まで鈍る訳じゃないのよ。」 言及しにくいことを穏やかに言う時の眼差しを、今でも鮮明に覚えている。 希望を見るようで今を見ているような、まるで全て分かっているとでも言うような、そんな眼差し。 「きっと死ぬ。見えるの、お父さんもお母さんもそこにいて、ライ麦畑でくるくる回って、疲れたら一面の金色に身を預けて、真っ白な雲に手を伸ばして…いつか満たされることを知る。不完全で、完璧な楽園。」 『ライカ』の永遠の目標、『いずれ届かねばならぬ場所』と題した理想郷。それは最愛の妹が遺した最大の課題で、彼女を地獄の道へ突き落とした無邪気な夢。 「ねえ聞いて、姉さんは思い詰めすぎていると思うの。余りに背負いすぎているのに、それが運命だと無理やり受け入れている。それが心の支えになると思い込んで。」 それでも彼女はこの連綿と続いてきた地獄の連鎖を終わらせねばならない。そして止まることなく「楽園」を探し続けるのだ。 「…確かに姉さんはこの星の未来を背負う運命だと思う。運命を変えることはできないのも、分かってる。でも…その運命に素敵な注釈を付けることはできるの。」 …たとえ、ある筈が無いと分かっていても。 「姉さん、聞いて。最初で最後のお願いよ。」 後ろに道はないが、前にもないことだってある。 「ここからは私じゃなくって、あなたが運命を切り拓くことでしょう。」 自分の運命の一頁に注釈を加えるのは、自分だけの特権なのだろう? 「だからいつか、運命の道の果てで、貴方の楽園を教えて。きっとよ、ね?」 なればこそ、私が道を切り拓く。 …永遠に続く道を以て、楽園の答えを探し続けるのだ。 「『あの星の下で、ずっと待ってる』…」 翌日、妹の死亡予定時刻より少し前に、この星の全てが停滞した。 前に皆に抽出された無限光ではこの停滞を破れない。それが先のある壁ではなく、段差である故に。 私が病気を治す方法を見つけ、この停滞から救い出すその時まで、彼女はずっと待っているのだろう。 だって、約束したのだから。