どこか儚げな美少女 Ver8

　眼前に迫る大木、それを捻りを加えた足捌きで蹴り砕く。 　飛び散る木片、敵は目の前にまで迫っていた。 　＿＿＿ｶﾞﾝｯ！ 　拳を両腕で防いだ、……にも関わらず鈍い衝撃が肉体を伝播する。 　姿勢をどうにか強く保つ＿＿＿ｯ！！ 　私は息を吐く、そして加速する＿＿ 　＿＿＿ﾀﾞｯ！ 　やけに体が軽い、腰を落とした状態からの爆発的なスタートダッシュを踏み込み、更に地面を強く踏み締めて再び加速する。 　最高速度を保ったまま卓越した足捌きで攻撃を回避し、針に糸を通すような繊細な手捌きが敵の顔面を穿つ。 　＿＿＿ｶﾞｧﾝｯ！！ 　けど、敵は倒れない＿＿＿！？ 　頬を歪ませ私の一撃を耐えていた、咄嗟に私は飛び退いた。 　＿＿＿ﾊﾞｯ！ 　しかし、敵の攻撃の方が早かった。腹部に感じた衝撃に拳の感触、ﾒｷﾘ…という骨の軋んだ嫌な音と共に肉体は吹き飛ばされた。 　錐揉みをしながら背後に迫る木々。 　だが＿＿＿、 　＿＿＿ﾀﾞﾝｯ！ 　ぶつかる直前、私は体勢を立て直すと木々を足場に踏み止まる。 　一瞬、敵と視線が交わった。 　足先に力を込める。 　＿＿＿ﾊﾞｷｯ！ 　足場の木々を踏み砕き加速、硬く拳を握り締める。 　「アァｧアァｧｧｧァァァーーーｯッ！！！」 　しかし、敵はそれを読んでいた。 　私の顔面へと迫り来る拳、一寸先まで迫っている。 　だがしかし＿＿＿ｯ！ 　＿＿＿ﾊﾗﾘ…… 　私の肉体が不自然なまでに回避し、敵の真横を軽やかに通り過ぎる。 　今ので背後を取った、そして拳が爆ぜるｯ！！ 　＿＿＿ﾒｷ…ｯ！ 　背骨を穿つ一撃、骨の軋む獣を殴り飛ばす。 　＿＿＿ﾀﾞｧﾝ…ｯッ！！ 　真夜中の森にて埃立つ土煙。 　額の汗を拭う、乱れた呼吸を整える。 　「ハァ、ﾊｧ、ハァ、ﾊｧ」 　息は上がり、両腕が痺れて上がらない。 　だが＿＿＿、 　「アアァァｧｧァァｧァァアァーｯッッ！！！」 　敵の怒号、奴はまだ立ち上がる。 　私は苦笑を溢した、この化け物が……… 　しかし、私も倒れる訳にはいかない。震える拳を再び握る、早まっていく呼吸を更に加速させ踏み出した。 　敵の一撃、素早く回避する。 　規格外の膂力から生み出された破壊力が耳元を掠める。思わず冷や汗をかいた、だが動きそのものは直情的で単調である、こちらが読み間違わなければ問題はない。 　即座に頭部・胸部・腹部を穿った三連撃、しかし手応えは浅い。敵が掴みかかろうと手を伸ばすが、瞬時に姿勢を低くし足払い。 　転倒する瞬間に素早く頸椎に目掛けた蹴りを放つ。 　＿＿＿ﾎﾞｶﾞｯ…！ 　まだだｯ！、瞬時に振り切った足先に力を込め直す。全身全霊を込めた踵落としが敵の顔面へと迫り来る。 　＿＿＿ﾊﾗﾘ… 　今のは私の……ｯ！？ 　＿＿＿ﾊﾞﾝｯ…！ 　「ぐっ…！」 　腹部への一撃が炸裂、どうにかガードした私は背後に吹き飛ばされるも瞬時に立ち上がっては身構える。 　しかし、今のは…… 　「なるほど…、そこら辺の獣程度という評価は改める必要がありそうですね…」 　先程の動き、確かに私の見せた動きを真似ていたのだ。 　「これは厄介ですね……」 　「フウ…タロー……」 　「えっ…？？」 　「フウ………」 　今たしかに誰かの名前を口にした、だけど上手くは聞き取れはしなかった。 　「ねぇ、会話ができるのでしたら少しだけ話をしませんか？」 　「…………」 　敵の動きが止まった、会話をする意思があるという事か……？ 　「それでは……私ですね、この世で一番嫌いなモノは虫なんです。それはそれは見るだけで魂の奥底からゾワゾワします、本当に不思議ですよね？」 　「…………」 　「それでたまに思うのです、私に前世があるとしたら間違いなく虫に殺されたのだと、そう私の中で考える事がよくあります。」 　「…………」 　「しかし、そんな私を助けようとした存在がいた気がするのです。」 　そう、今では不確かな記憶の果て、だがしかし確かに私には存在した記憶の最果てを話すとしよう。 　昔々、とある少女は虫に取り憑かれていました。 　この世に居てはいけない存在、外なる者"クソムシ"が少女の肉体に寄生していたのでした。 　少女の両親はひどく悲しみました。 　日に日に弱っていく我が子を見ては毎晩、それは毎晩のこと泣き崩れていました。 　しかし＿＿＿、 　少女は笑って見せます。 　明るく振る舞います。 　希望を口にします。 　肉体を虫に蝕まれる痛みに耐えて、歪む口元を無理矢理に強張らせては何度も皆んなを元気づけました。 　そんなある日の事、とある人物が少女の元にやって来ました。 　とある女性、彼女は巫女…でしょうか？ 　今ではよく覚えていません………。 　巫女は少女と共に日々を過ごしました、それはほんの僅かな時間でしたが二人で広い世界を見て回りました。 　しかし、終わりはあまりにも早いものでした。 　死期を悟った少女は巫女と約束を交わします。 　「生まれ変われたら再び会える事を願います。」 　それに対して巫女はこう返しました。 　「貴方を必ず助けます。」 　しかし、少女は死んでしまいました。 　少女の死に巫女は涙を流しました。 　虫はケタケタと笑っていました。 　巫女は悲しみに暮れました。 　巫女は約束を守れなかった自分自身を呪いました。 　呪って…… 　呪い続けて……… 　呪って……呪って…呪え呪う呪われて呪いましょう呪に呪われ呪い呪うは呪いに呪い呪う呪う呪う呪う呪う呪う呪う呪う呪う呪う呪う呪う呪う呪う呪う呪う呪う呪う呪う呪う呪う呪う呪う呪う呪う呪う呪う呪う呪う呪う呪う呪う呪う呪う呪う呪う呪う呪う呪う呪う呪う呪う呪う呪う呪う呪う呪う呪う呪う呪う呪う呪う呪う呪う呪う呪う呪う呪う呪う呪う呪う呪う呪う呪う呪う呪う呪う呪う呪う呪う呪う呪う呪う呪う呪う呪う呪う呪う呪う呪う呪う呪う呪う呪う呪う呪う呪う呪う呪う呪う呪う呪う呪う呪う呪う呪う呪う呪う呪う呪う呪う呪う呪う呪う呪う呪う呪う呪う呪う呪う呪う呪う呪う呪う呪う呪う呪う呪う呪う呪う呪う呪う呪う呪う呪う呪う呪う呪う呪う呪う呪う呪う呪う呪う呪う呪う呪う呪う呪う呪う呪う呪う呪う呪う呪う呪う呪う呪う呪う呪う呪う呪う呪う呪う呪う呪う呪う呪う呪う呪う呪う呪う呪う呪う呪う呪う呪う呪う呪う呪う呪う呪う呪う呪う呪う呪う呪う呪う呪う呪う呪う呪う呪う呪う呪う呪う呪う呪う呪う呪う呪う呪う呪う呪う呪う呪う呪う呪う呪う呪う呪う呪う呪う呪う呪う呪う呪う呪う呪う呪う呪う呪う呪う呪う呪う呪う呪う呪う呪う呪う呪う呪う呪う呪う呪う呪う呪う呪う呪う呪う呪う呪う呪う呪う呪う呪う呪う呪う呪う呪う呪う呪う呪う呪う呪う呪う呪う呪う呪う呪う呪う呪う呪う呪う呪う呪う呪う呪う呪う呪う呪う呪う呪う呪う呪う呪う呪う呪う呪う呪う呪う呪う呪う呪う呪う呪う呪う呪う呪う呪う呪う呪う呪う呪う呪う呪う呪う呪う呪う呪う呪う呪う呪う呪う呪う呪う呪う呪う呪う呪う呪う呪う呪う呪う呪う呪う呪う呪う呪う呪う呪う呪う呪う呪う呪う呪う呪う呪う呪う呪う呪う呪う呪う呪う呪う呪う呪う呪う呪う呪う呪う呪う呪う呪う呪う呪う呪う呪う呪う呪う呪う呪う呪う呪う呪う呪う呪う呪う呪う呪う呪う呪う呪う呪う呪う呪う呪う呪う呪う呪う呪う呪う呪う呪う呪う呪う呪う呪う呪う呪う呪う呪う呪う呪う呪う呪う呪う呪う呪う呪う呪う呪う呪う呪う呪う呪う呪う呪う呪う呪う呪う呪う呪う呪う呪う呪う呪う呪う呪う呪う呪う呪う呪う呪う呪う呪う呪う呪う呪う呪う呪う呪う呪う呪う呪う呪う呪う呪う呪う呪う呪う呪う呪う呪う呪う呪う呪う呪う呪う呪う呪う呪う呪う呪う呪う呪う呪う呪う呪う呪う呪う呪う呪う呪う呪う呪う呪う呪う呪う呪う呪う呪う呪う呪う呪う呪う呪う呪う呪う呪う呪う呪う呪う呪う呪う呪う呪う呪う呪う呪う呪う呪う呪う呪う呪う呪う呪う呪う呪う呪う呪う呪う呪う呪う呪う呪う呪う呪う呪う呪う呪う呪う呪う呪う呪う呪う呪う呪う呪う呪う呪う呪う呪う呪う呪う呪う呪う呪う呪う呪う呪う呪う呪う呪う呪う呪う呪う呪う呪う呪う呪う呪う呪う呪う呪う呪う呪う呪う呪う呪う呪う呪う呪う呪う呪う呪う呪う呪う呪う呪う呪う呪う呪う呪う呪う呪う呪う呪う呪う呪う呪う呪う呪う呪う呪う呪う呪う呪う呪う呪う呪う呪う呪う呪う呪う呪う呪う呪う呪う呪う呪う呪う呪う呪う呪う呪う呪う呪う呪う呪う呪う呪う呪う呪う呪う呪う呪う呪う呪う呪う呪う呪う呪う呪う呪う呪う呪う呪う呪う呪う呪う呪う呪う呪う呪う呪う呪う呪う呪う呪う呪う呪う呪う呪う呪う呪う呪う呪う呪う呪う呪う呪う呪う呪う呪う呪う呪う呪う呪う呪う呪う呪う呪う呪う呪う呪う呪う呪う呪う呪う呪う呪う呪う呪う呪う呪う呪う呪う呪う呪う呪う呪う呪う呪う呪う呪う呪う呪う呪う呪う呪う呪う呪う呪う呪う呪う呪う呪う呪う呪う呪う呪う呪う呪う呪う呪う呪う呪う呪う呪う呪う呪う呪う呪う呪う呪う呪う呪う呪う呪う呪う呪う呪う呪う呪う呪う呪う呪う呪う呪う呪う呪う呪う呪う呪う呪う呪う呪う呪う呪う呪う呪う呪う呪う呪う呪う呪う呪う呪う呪う呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪 　すべてをノロいました…… 　全てを否定しました…… 　自らを殺してしまいました……… 　結末は誰も知りません……… 　ただ一人を除いては……… 　「ご清聴ありがとうございました。」 　「…………」 　「私はおそらく一度死にました、それは無残な死に様だったと思います。」 　ただ＿＿＿、 　「生まれ変わる事ができました、約束を果たす為に私は生まれてきました。私には探さなければならない人がいます、そして会って話したい人がいるのです。」 　だからこそ、今ここで死ぬべきではない。私は何があろうとも、どんな事になろうと再び会わなくてはならない人がいるのだ……！ 　「…………」 　「だからどうか、この場はおさめては頂けないでしょうか！」 　それは心からの言葉である、相手と争いたいわけではない、相手に危害を加えたいわけでもない。このまま互いに争い合うことに意味など…… 　「…………なぜだ…」 　初めて会話が成立した……？ 　「貴方にも大切な人が……、絶対に失いたくない人がいる筈です。だからどうか＿＿＿」 　「何故だｯ！！」 　瞬間、周囲の木々が揺らめいた。 　「大切な……？、大切な人だとｯ！？」 　＿＿＿私から奪っておきながらかｯッ！！！ 　「何を…言って……？？」 　「何故だ何故だナゼだなぜたｯッ！！」 　＿＿＿私の大切な人を……ｯ！！？ 　「お前は……ｯッ！！！」 　怒号が突風となって愛の頬を撫でた、それは冷たくも湿った風であったと肌で触れて感じた。 　しかし、視線は目の前で吠える怪物を見てはいなかった。 　思わず目を見開かせる。 　視線の先＿＿！、怪物の背後に虫を見た……それはそれは忌々しい見知った虫の姿を見たのである。 　少女は呟いた＿＿＿、 　＿＿＿あぁ、なるほど……そういう事でしたか………。 https://ai-battler.com/character/f57a301f-c281-49f6-8ee7-1ee06bf06134