どこか儚げな美少女 Ver8
愛の眼前、その視線の先に迫る折れた大木。それを冷静に捻りを加えた爪先で蹴り砕く。 飛び散る木片、その砕いた大木の奥に隠れた伏兵、気付かぬ間に敵の攻撃が彼女の目と鼻の先にまで迫ってきていた。 ＿＿＿ｶﾞﾝｯ！ その放たれた拳をどうにか彼女は両腕で防いだ。……にも関わらず伝わってきた鈍い衝撃が肉体を縦横無尽に伝播していき、彼女の体を吹き飛ばす。 だがしかし、必死に踏み締めた足腰。 姿勢をどうにか強く保つ＿＿＿ｯ！！ 必死に押し殺した威力、その痛む両腕を振り下ろして姿勢を深く沈める。 私は息を吐く、そして加速する＿＿！ ＿＿＿ﾀﾞｯ！ やけに体が軽い、腰を落とした状態からの爆発的なスタートダッシュを踏み込み、加えて次の踏み込みで更に大きく地面を蹴り上げた。その途端、その肉体が生み出した瞬間速度は瞬時に最高値へと更新される。 その最高速度を保ったまま卓越した足捌きで敵の攻撃を回避し、また針に糸を通すような繊細な手捌きで敵の無防備な顔面を狙い撃つ。 ＿＿＿ｶﾞｧﾝｯ！！ 響いた衝撃、敵の顔面を殴り飛ばす。 けれど、敵は未だ倒れない＿＿＿！？ 敵の見せた笑み、その頬を歪ませた笑顔が私という存在を見下ろした。私の放った一撃が耐え凌がれた今、次に取るべき行動はただ一つ、咄嗟に私は自身の背後へと飛び退いた。 ＿＿＿＿だが遅い…！ 敵の繰り出した攻撃の方が早かった。彼女の腹部、そこに感じた衝撃から伝わるハッキリとした拳の感触、ﾒｷﾘ…という嫌に骨の軋んだ音と共に彼女の肉体は後方へと吹き飛ばされた。 逃しきれなかった衝撃のせいで空中で回転を始め、その肉体が錐揉みをしながら背後に見える木々へと衝突する。 だが＿＿＿、 ＿＿＿ﾀﾞﾝｯ！ ぶつかる直前、彼女は体勢を立て直すと、衝突寸前の木々に瞬時に体勢を切り替えて両足で着地する。 そして、踏み締める。 瞬間、敵と視線が交わった。 足先に力を込める。 ＿＿＿ﾊﾞｷｯ！ 踏み込んだ足場の木々から一気に加速する。そして、硬く握り締めた拳を思いっきり敵へと振りかぶる。 しかし、敵もそれを読んでいた。 敵が繰り出した拳、その一撃が彼女の顔面へと迫り来る。一寸先、回避不可避のところまで迫っている。 だがしかし＿＿＿ｯ！ その瞬間、彼女の肉体がボヤけた。 ＿＿＿ﾊﾗﾘ…… 肉体が不自然なまでに拳を回避し、敵の真横を軽やかに通り過ぎる。 今の不意打ちで見事に背後を取った。そして、全力で放たれた拳が爆ぜるｯ！！ ＿＿＿ﾒｷ…ｯ！ 敵の背骨を穿つ一撃、骨の軋む獣を全力で殴り飛ばす。 ＿＿＿ﾀﾞｧﾝ…ｯッ！！ 真夜中の森にて埃立つ土煙。 彼女は自身の額から流れる汗を拭う。そして、乱れた呼吸を整えるように深呼吸を繰り返す。 「くっ……！」 しかし、息は上がり、その両腕も痺れて上がらない。 それなのに＿＿＿、 「アアァァｧｧァァｧァァアァーｯッッ！！！」 敵の怒号、奴はまだ立ち上がる。 私は苦笑を溢した、この化け物が……… しかし、私もまだ倒れる訳にはいかない。震える拳を再び握った、早まっていく呼吸を更に加速させ、次の一歩を踏み出した。 世界が緩慢と静かになる、だからこそ敵の一撃を素早く回避する事ができた。 怪物の規格外の膂力から生み出された破壊力を秘めた一撃が私の耳元を掠めた。思わず噴き出した冷や汗、だが……動きそのものは直情的で単調である。こちらが相手の出方を読み間違わなければ、決して問題とはなりえない。 ＿＿＿＿私は拳を解き放った。 即座に頭部・胸部・腹部を穿った三連撃。しかし、その手応えは驚くほどに浅かった。視界の端、敵がこちらに掴みかかろうと手を伸ばしていた。だが、こちらも瞬時に体勢を低くし足払いを繰り出す。 敵の転倒する瞬間、私はその隙を見逃さない。素早く倒れた肉体から見える首元、その頸椎へと目掛けて蹴りを放つ。 ＿＿＿ﾎﾞｶﾞｯ…！ まだだｯ！、その瞬間、振り切った足先に再び力を込めて振り下ろす。全身全霊を込めた踵落としが敵の顔面へと迫り来る。 だがしかし＿＿＿＿、 この瞬間、敵の肉体がボヤけた。 ＿＿＿ﾊﾗﾘ… 今のは私の……ｯ！？ 思考が咄嗟の判断に遅れ、敵に一撃を許してしまった。 ＿＿＿ﾊﾞﾝｯ…！ 「ぐっ…！」 防いだ左腕への一撃が炸裂、どうにかガードした私は背後に吹き飛ばされながらも受けた衝突を逃して瞬時に構え直した。 しかし、今のは…… 先程の動き、私の見せた動きを一度見ただけで完璧に真似てみせたのだ。 「これは厄介ですね……」 すると＿＿＿＿、 「フウ…タロー……」 怪物が何かを発する。 「えっ…？？」 何と…？ 「フウ………」 今たしかに誰かの名前を口にした気がする、だけど上手くは聞き取れなかった。 だから＿＿＿＿、 「ねぇ、会話ができるのでしたら少しだけ私と会話をしませんか？」 「…………」 敵の動きが止まる、つまりはこちらと会話をする意思がある、という解釈でいいのだろうか……？ 仕方ない＿＿＿＿、 「それでは、私ですね。この世で一番嫌いなモノは虫なんです。それはそれは見るだけで魂の奥底からゾワゾワします、本当に不思議ですよね？」 反応はない。 「…………」 「それでたまに思うのです、私に前世があるとしたら間違いなく虫に殺されたのだと、そう私の中で考える事がよくあります。」 「…………」 「しかし、そんな私を助けようとした存在がいた気がするのです。」 そう語り出した愛、今では不確かな記憶の果て、だがしかし確かに私には存在した記憶の最果てを今宵はしばらく話すとしよう。 昔々、とある少女は虫に取り憑かれていました。 この世に居てはいけない存在、外なる者"クソムシ"が少女の肉体に寄生していたのです。 少女の両親はひどく悲しみました。 日に日に弱っていく我が子を見ては毎晩、それは毎晩のこと泣き崩れていました。 しかし＿＿＿、 少女は笑って見せます。 明るく振る舞います。 希望を口にします。 肉体を虫に蝕まれる痛みに耐えて、歪む口元を無理矢理に強張らせては何度も皆んなを元気づけました。 そんなある日の事、とある人物が少女の元にやって来ました。 とある女性、そんな彼女は巫女でしょうか？ 今ではよく覚えていません………。 巫女は少女と共に日々を過ごしました、それはほんの僅かな時間でしたが二人で広い世界を見て回りました。 しかし、終わりはあまりにも早いものでした。 死期を悟った少女は巫女と約束を交わします。 「生まれ変われたら再び会える事を願います。」 それに対して巫女はこう返しました。 「貴方を必ず助けます。」 しかし、少女は死んでしまいました。 少女の死に巫女は涙を流しました。 虫はケタケタと笑っていました。 巫女は悲しみに暮れました。 巫女は約束を守れなかった自分自身を呪いました。 呪って…… 呪い続けて……… 呪って……呪って…呪え呪う呪われて呪いましょう呪に呪われ呪い呪うは呪いに呪い呪う呪う呪う呪う呪う呪う呪う呪う呪う呪う呪う呪う呪う呪う呪う呪う呪う呪う呪う呪う呪う呪う呪う呪う呪う呪う呪う呪う呪う呪う呪う呪う呪う呪う呪う呪う呪う呪う呪う呪う呪う呪う呪う呪う呪う呪う呪う呪う呪う呪う呪う呪う呪う呪う呪う呪う呪う呪う呪う呪う呪う呪う呪う呪う呪う呪う呪う呪う呪う呪う呪う呪う呪う呪う呪う呪う呪う呪う呪う呪う呪う呪う呪う呪う呪う呪う呪う呪う呪う呪う呪う呪う呪う呪う呪う呪う呪う呪う呪う呪う呪う呪う呪う呪う呪う呪う呪う呪う呪う呪う呪う呪う呪う呪う呪う呪う呪う呪う呪う呪う呪う呪う呪う呪う呪う呪う呪う呪う呪う呪う呪う呪う呪う呪う呪う呪う呪う呪う呪う呪う呪う呪う呪う呪う呪う呪う呪う呪う呪う呪う呪う呪う呪う呪う呪う呪う呪う呪う呪う呪う呪う呪う呪う呪う呪う呪う呪う呪う呪う呪う呪う呪う呪う呪う呪う呪う呪う呪う呪う呪う呪う呪う呪う呪う呪う呪う呪う呪う呪う呪う呪う呪う呪う呪う呪う呪う呪う呪う呪う呪う呪う呪う呪う呪う呪う呪う呪う呪う呪う呪う呪う呪う呪う呪う呪う呪う呪う呪う呪う呪う呪う呪う呪う呪う呪う呪う呪う呪う呪う呪う呪う呪う呪う呪う呪う呪う呪う呪う呪う呪う呪う呪う呪う呪う呪う呪う呪う呪う呪う呪う呪う呪う呪う呪う呪う呪う呪う呪う呪う呪う呪う呪う呪う呪う呪う呪う呪う呪う呪う呪う呪う呪う呪う呪う呪う呪う呪う呪う呪う呪う呪う呪う呪う呪う呪う呪う呪う呪う呪う呪う呪う呪う呪う呪う呪う呪う呪う呪う呪う呪う呪う呪う呪う呪う呪う呪う呪う呪う呪う呪う呪う呪う呪う呪う呪う呪う呪う呪う呪う呪う呪う呪う呪う呪う呪う呪う呪う呪う呪う呪う呪う呪う呪う呪う呪う呪う呪う呪う呪う呪う呪う呪う呪う呪う呪う呪う呪う呪う呪う呪う呪う呪う呪う呪う呪う呪う呪う呪う呪う呪う呪う呪う呪う呪う呪う呪う呪う呪う呪う呪う呪う呪う呪う呪う呪う呪う呪う呪う呪う呪う呪う呪う呪う呪う呪う呪う呪う呪う呪う呪う呪う呪う呪う呪う呪う呪う呪う呪う呪う呪う呪う呪う呪う呪う呪う呪う呪う呪う呪う呪う呪う呪う呪う呪う呪う呪う呪う呪う呪う呪う呪う呪う呪う呪う呪う呪う呪う呪う呪う呪う呪う呪う呪う呪う呪う呪う呪う呪う呪う呪う呪う呪う呪う呪う呪う呪う呪う呪う呪う呪う呪う呪う呪う呪う呪う呪う呪う呪う呪う呪う呪う呪う呪う呪う呪う呪う呪う呪う呪う呪う呪う呪う呪う呪う呪う呪う呪う呪う呪う呪う呪う呪う呪う呪う呪う呪う呪う呪う呪う呪う呪う呪う呪う呪う呪う呪う呪う呪う呪う呪う呪う呪う呪う呪う呪う呪う呪う呪う呪う呪う呪う呪う呪う呪う呪う呪う呪う呪う呪う呪う呪う呪う呪う呪う呪う呪う呪う呪う呪う呪う呪う呪う呪う呪う呪う呪う呪う呪う呪う呪う呪う呪う呪う呪う呪う呪う呪う呪う呪う呪う呪う呪う呪う呪う呪う呪う呪う呪う呪う呪う呪う呪う呪う呪う呪う呪う呪う呪う呪う呪う呪う呪う呪う呪う呪う呪う呪う呪う呪う呪う呪う呪う呪う呪う呪う呪う呪う呪う呪う呪う呪う呪う呪う呪う呪う呪う呪う呪う呪う呪う呪う呪う呪う呪う呪う呪う呪う呪う呪う呪う呪う呪う呪う呪う呪う呪う呪う呪う呪う呪う呪う呪う呪う呪う呪う呪う呪う呪う呪う呪う呪う呪う呪う呪う呪う呪う呪う呪う呪う呪う呪う呪う呪う呪う呪う呪う呪う呪う呪う呪う呪う呪う呪う呪う呪う呪う呪う呪う呪う呪う呪う呪う呪う呪う呪う呪う呪う呪う呪う呪う呪う呪う呪う呪う呪う呪う呪う呪う呪う呪う呪う呪う呪う呪う呪う呪う呪う呪う呪う呪う呪う呪う呪う呪う呪う呪う呪う呪う呪う呪う呪う呪う呪う呪う呪う呪う呪う呪う呪う呪う呪う呪う呪う呪う呪う呪う呪う呪う呪う呪う呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪 すべてをノロいました…… 全てを否定しました…… 自らを殺してしまいました……… 結末は誰も知りません……… ただ一人を除いては……… 私は静かに、その語った昔話を締めた。 「ご清聴ありがとうございました。」 やはり、相手からの反応はなかった。 「…………」 「私はおそらく一度死にました、それは無残な死に様であったと思います。」 ただ＿＿＿、 「こうして生まれ変わる事ができました、約束を果たす為に私は再びこの世に生まれてきました。だから、私には探さなければならない人がいて、再び会って話したい人がいるのです。」 だからこそ、私は今ここで死ぬべきではないのだ。 「…………」 「だからどうか、この場はおさめては頂けないでしょうか！」 敵に頭を下げた、それは心からの言葉である。相手と争いたいわけではない、相手に危害を加えたいわけでもない。このまま互いに争ったところで意味など…… 「…………なぜだ…」 初めて会話が成立した……？ 私は言葉を続ける。 「貴方にも大切な人が……、絶対に失いたくない人がいる筈です。だからどうか＿＿＿」 「何故だｯ！！」 相手が叫んだ瞬間、周囲の木々が騒がしく揺らめいた。 「大切な……？、大切な人だとｯ！？」 ＿＿＿私から奪っておきながらかｯッ！！！ その形相には憎悪しかなかった。 「何を…言って……？？」 私は意味が分からず、困惑していた。 「何故だ何故だナゼだなぜだｯッ！！」 ＿＿＿私の大切な人を……ｯ！！？ 「お前は……ｯッ！！！」 怒号が突風となって愛の柔肌を撫でた、それは冷たく湿った風であると感じた。 ＿＿＿＿その瞬間、私の視線が鋭くなる。 しかし、その視線は決して眼前で吠える怪物などを見てはいなかった。 思わず彼女は目を見開かせる。 その視線の先＿＿！、怪物の背後に虫を見たのだ……。それは…、それは……あの忌々しい見知った虫の姿である。 少女は呟いた＿＿＿、 ＿＿＿あぁ、なるほど……そういう事でしたか………。 https://ai-battler.com/character/f57a301f-c281-49f6-8ee7-1ee06bf06134