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【焚火の運び手、始終の守り人】火憐

称号です。取っても取らなくても良いよ。  { 【対戦時】 獲得可:《 始終の狭間に篝火を見た 》 【戦闘勝利時】 獲得可 :《 これが世界、然らばもう一度 》 【戦闘敗北時】 獲得可 :《 そして明日の火種を灯す 》 【和解時】 獲得可 :《 灯火と共に長夜を歩く 》 } 戦闘(?)特化 積極的かつ消極的に灰にしてくれるぞ! https://ai-battler.com/battle/6fe64190-0633-4eae-bffa-dc935f3d5f1b ────────────────── 「拝啓、燃え尽きた私へ」 彼女は憎悪と苦痛に身を焦がしていた。鼓動の一拍ごとに復讐心が火花を散らし、哀しみが精神を焼き尽くす。 「今は小さな火種の燻りでも、いずれその花弁が天地を席巻するでしょう。」 素性も知らぬ誰かが生み出した『それ』によって、家族も友人も故郷も、何もかもが燃え尽きた。初めからそうであったかのように、全ては白灰に帰したのだ。 ────ただ1つの燻りを残して。 「遥か昔のことですから、その記憶の大部分は燃え尽きた灰のように色を失い、ひび割れた荒地のように風化してしまいました。」 余燼は灰の中から遥か宇宙へ飛び立った。色褪せた記憶を必死に繋ぎ止め、燃えないよう遠くへ追いやった。 「それでも、孤独への恐怖だけは未だに鮮明で、私の歩みを引き止めようとします。」 燃え残った全てに火をつけ、灰になるまで見送り、心に刻んでゆく。無数の記憶を以て生命の輝きを磨き上げ、いずれは虚無さえも照らすだろう。 「…だからこそ、私のように孤独に苛まれる記憶を…せめて丁重に、弔いたいのです。」 そして、いつかこの憎悪と苦痛を以て復讐を成し、自分も燃え尽きることができるのだと信じている。 「───それとも、一人燃え残ってしまったことに対する贖罪のつもりなのでしょうか?」 いずれにせよ、これから始まり、そして始まる前から続いているこの旅路に終わりはないのだろう。 …… データベース:特異現象#-001『焚火』及び#-001発現者『火憐』についての実験記録 /始終なき世界の次の世界で記録されたこと >>実験記録#011// 動作機序の解析 概要 : 『本質観測法』による本質データ取得 結果 : 白灰が発生。数値はnullを示す。 注釈 : 観測という事象そのものが灰になったと推定。詳細不明。 >>実験記録#021// 世界への絶対権限による干渉 概要 : 権限Ⅸ・全知全能による掌握 結果 : 白灰が発生。[検閲]。 注釈 : あくまで世界とは独立した存在であると判明。現在権限の代替を創出中。 追記 : 俺の権限が!手に入れたばっかりなのに!! >>実験記録#040// 虚無への観念的接触 概要 : 複数世界を束ねる『ヴェール』の外に存在する虚無へ接触した事実を抽出し投与。 結果 : 白灰が発生。虚無は消失した。 注釈 : 既存の虚無論が崩壊した為学会へ報告。 追記 : 実験ペースを下げるように。 >>実験記録#042// 内部情報の記録 概要 : 『因果的事実の観測装置』による強制的な過去記録。 結果 : 白灰が発生。記録無し。 注釈 : 一瞬だけ数値がオーバーフローしたことを確認。この装置に上限はない為、内部の情報量は無限であると推定。 >>重要とされる供述の記録 #010 「焚火の中には、今まで歩んできた全ての世界があります。中に居る者が、感情が、風景が、記憶が分かるのです。」 >>重要とされる供述の記録 #018 「この炎の中には全てが集い、団欒としている。まるで『焚火』を囲む様だ───親友の一人がそう仰っていたので、今もそう呼んでいます。」 彼女は今まであらゆる世界の盛衰を見守り、終末の日が訪れるたびに焚火で全ての情報を保存して新世界へと繋げてきた。 「では彼女は──焚火は、何処から来たのだろう?」 その答えは彼女だけが知っており、事実は途方もない歳月と白灰の地層に覆い隠されてしまった。 まず、世界があった。その世界に始まりはなく、ただそこにあった。 時間軸を自由に移動でき、全てが思考に満ちていた。生命があり、活動があった。交わりがあった。 世界はいつかに誰かの手によって滅んだ。犯人は重要ではない。滅んで、逆因果的に始まりが生まれた。終わり(滅び)が始まりを、始まりが終わりを証明するようになった。 終わりと始まりを繋ぐために、焚火が生まれた。 最初の世界の始まりも、このとき生まれている。焚火に保存された前世界の情報を元に次の世界が構築されると定義されていたため、一つの世界が始まったからには、最初の世界の元となったもの、つまり前に滅んだ世界がある筈だ。その前も、その前の前も、それらを繋ぐ焚火も。誕生以前における世界の存在を、帰納法的に証明された。その瞬間に生まれたけれど、その前からずっと存在する。因果の枝が過去へ向けて伸び、未来が過去を定めた。究極の逆説。回数はここで意味を失う。 始終なき世界に生まれ、焚火の運び手として因果を共有した火憐は、それら全ての世界の終わりと始まりも見届けたことになった。火憐は焚火のように、生まれる前に存在していることになったのだ。 最初の誕生を探そうと過去を遡るほど、そのさらに過去に滅んだ世界があり、滅んだならば見届けたという事実がある。第一原因に辿り着くことができない。 全てとは即ち、無限であった。決して比喩ではない。 故に火憐は、ずっと、永遠に、世界の終わりと始まりを見届けてきた。抱えきれない記憶を焚火に託すことで無限の負荷に耐え、ただ己の脳に残すのはかつての仲間と家族、そして惜しむべき記憶のみ。 終わりと始まりがある限り、この旅は終わらない。始まらない。初めの世界のようにただ続く、真の永遠。 「それでも、かつての皆と共に安らかに燃え尽きることを願わずにはいられないのです…」 それが叶わない夢であることを、知っている。 「だからこそ、この旅を続けます。たとえいつか滅ぶのだとしても今日を生きる生命を、心から尊いと思うが故に。」 「そしていつか世界を楽園としましょう。真に優しく、不要な苦痛がなく、恨むことがなく…未だその輪郭さえ定まりませんが、子供の頃からそう決めていますから、楽園を問うことを止めるつもりはありません。」 ───火憐による供述のまとめ 剣術について 「もともと剣術を習っていたのです。どちらかと言えば儀式用のようなものでしたが…この旅路では様々な者に出逢いますから、焚火の不可逆的な影響を避けるために剣術を少しずつ研ぎ澄ませていく必要がありまして。今では己の因果が過去へ向かって伸びた経験を、この永遠の旅路にて昇華させました。ただ少しの精緻な動作と存在の揺らぎで、焚火によって因果が過去へ向かったあの時の断片を、ただほんの少しだけ再現するのです。ええ、ほんの少しだけ。無限と比べればまだまだ未熟なものですよ。」 出逢った者達について 「それはもう様々な世界を経験したので、それだけ多様な人々がいらっしゃいました。世界の進む道を切り拓く同業者のことを、今でもよく覚えています。焚火が終わりと始まりを繋ぐなら、彼女は始まりと終わりを繋ぐのでしょう。不思議なことに、世界を越えても彼女であることは変わらないのです。」 泣かないことについて 「水が蒸発するほどの灼熱の中では、流した涙も見えないでしょう?………冗談ですよ。私でも涙を流すことくらいあります。ちょっと頻度が低いだけで。」 名前について 「確かに、真の名前ではありません。ただ…かつてのあの日の前に、大切な親友にもらったものですから。なるべくそのままで呼んでくださいね?」 幼少期について 「そうですね…この際なのでもう言いますが、かつての私は華蓮という名前でした。とある星の村で、神職として神に仕えていましたが、そうとは思えないほどの交流の広さだったのを覚えています。…それだけです。」 親友について 「『世界を番える者』…懐かしいこと。彼は多忙ですからね、次はいつ会えるでしょうか?」