___ズバァアアァァァァンッ!!! 騎士の一撃、それは人ではない一撃。 ___己の限界を超えるとは、己という存在からの逸脱。つまりは、己という存在ではなくなる事に他ならない。 "必死の一撃"、それは己の"死"を前提とした一撃。 その生涯を懸け、ようやく得る筈であった魂の研鑽。それら全ての可能性を投げ捨てる事でようやく得られる、それこそが呆気なく散りゆく前借りの全盛期。その一瞬にして魂の煌めき、ただの一時的に己の限界を超えた代償は決して安くない。 己の"死"という結末、それは己という存在意義の"消失"に他ならない。 人という"存在"を失った事で、ただの人に生まれ落ちただけの存在が、ようやく人という足枷から解放される。それは図らずも己という存在を見失う事で初めて辿り着ける一つの到達点、そんな己ではない何かの結末を享受する事と同義である。 ___されど、 その騎士は己の結末に満足していた。 ___ガシャン…! 「感謝する……」 己が掴んだ僅かばかりの全盛期、その一撃を受け止めた相手へと片膝を崩し、地面に突き立てた剣に縋りながらも感謝の意を表した。 【とある騎士の物語】志半ばにその生涯最期のページを捲ったのである。 ___そして……、 【とある魔女の物語】未だ結末を知らない彼女は、残された物語のページを静かに捲っていく。 https://ai-battler.com/character/8fc56a0b-963e-42ea-91eb-250e9b988f46