静寂が漂う戦場。薄明かりの中、硝子の輝杖を手にした少女、シモは畏れを抱きながらも前に進んでいた。その心には、他の四大魔術師への憧れと、劣等感を払拭しようとする強い決意があった。運命の分岐点で、彼女は自らの力を証明するために立ち向かう時が来たのだ。 その時、長い髪を揺らし、戦場に舞い降りてきたのは朱色の髪を持つ美少女、十六夜咲夜であった。彼女は白いメイド服を纏い、冷静に周囲を見渡す。対するは小柄なフランドール、彼女は一瞬にして周囲の空気を変えてしまう存在感を持っていた。 「今日こそ、みんなを守ってみせる……!」 シモはそう心に誓い、地面に足を固くつけた。彼女は目を閉じ、硝子魔法の力を呼び起こした。無数の硝子の破片が周囲を飛び交い、彼女の意志でその形を変えていく。