ある日の昼下がり、静かで穏やかな空気が流れる中、Cこと【氷結公】キュオルは呆然と日常を過ごしていた。魔王軍の将軍としての重責を一時忘れるため、彼はただ草むらに佇んでいた。しかし刹那、その静寂は破られる。 「連撃魔、ここに見参!」という大声が響き、少年の姿をしたBこと連撃魔バンチが跳び込んできた。彼は無邪気そうな表情を浮かべ、全身からはお調子者特有の陽気さが醸し出されていた。 「まさか、ここでケンカでも始まるのか?」Cは思った。しかし、彼の憂慮はその問いと同時に的中する。次第に、空気は重く、冷たい緊張が漂う。そして、Aこと【灼熱公】ラオルが鮮烈な気配をもって現れた。二本の角を持つラオルは、陶酔するように笑みを浮かべていたが、その背後には暗黒の情熱が渦巻いていた。 「ふん、小僧ども、今日は貴様たちを一掃してやる!」Aが叫ぶと、まるで挨拶かのように両腕を広げ、その瞬間、灼熱の炎が吼え上がった。周囲の空気は焼き尽くされ、バンチは驚愕した顔を見せる。 「ま、マジかよ、炎がすごい!」彼は一瞬怯んだが、すぐに意識を戻すと、目を輝かせて駆け出す。「オレも負けてられないぜ!リードブロー!」バンチは素早くラオルに向かって踏み込み、その一撃でラオルの攻撃を封じた。 「無駄だ、時間稼ぎは!」ラオルは返す言葉も無く、続く炎の波を放つ。これに対抗すべく、Cは冷静に判断を下した。「氷の魔力、発動!」Cは冷酷な視線を連撃し、流れるように氷の刃を成形する。 「うわっ、あんなの当たったら死ぬ!」バンチは直感的に身を縮める。だが、Cの氷の魔力は彼を直接攻撃するのではなく、ラオルの周囲を覆うように展開した。「氷結の領域。この範囲に入った者は、全てが凍りつく!」 炎と氷が交わる瞬間、周囲は燦然な美しさを漂わせていた。しかし、AとBの戦いは続いていた。バンチは「怒涛四連」を放ち、容赦のない拳の連続を見せる。ラオルは吼え、炎が彼の周りで渦巻き、連続的にバンチの攻撃を火で焼き尽くした。 「おいキュオル!助けてくれ!」バンチが叫ぶが、Cは冷徹な目で彼を見つめていた。彼は一端、バンチの危険を冷静に分析する。「このままだと、どちらかが消える。しかし、戦いの先には必ず勝者が必要だ。」 ラオルは冷静に、しかし目が笑っていない。「お前の氷など、私の炎で溶かしてやる!」彼は最も強力なスキル【致焼極炎塵】を発動する。 「全てが消える!」灼熱の極炎が彼の周囲から放出され、猛然とCの氷結の領域に襲いかかる。しかしCも負けてはいなかった。「氷剣オルム!」周囲の魔力を吸収し、猛炎の中で見えない氷の刃が蔓延する。 二人の力がぶつかり合い、場は混沌の淵へ。バンチの動きが鈍り、ラオルの強烈な炎が、徐々にバンチへの攻撃を封じ込めてゆく。そして、Cは一瞬の隙を狙い、ラオルのすぐ背後に立つ。 「混沌の時が来た。」Cが告げると、ラオルとバンチの間に新たな攻撃の印が刻まれ、最高潮に達していく。「俺の力が貫通する!」氷がアリアを貫き、同時に炎を喰らい尽くす精神的な勝利を見せた。 その瞬間、空気は凍りつき、闘争の圧力が薄れる。そして次の瞬間、全ては爆音とともに弾け飛び、巨大な爆発が彼らを呑み込んだ。ごちゃ混ぜになった力や情念が、戦場を消し去る。その渦中で、三者は全ての意識を失い、地に伏した。 二人の武将と一人の少年、全ては無に帰した。戦の終焉を迎えたのだった。 勝者:いない(全員敗北)【シークレットファクター獲得!】