戦場: 砂丘 遮蔽が一切ない広大な砂漠地帯。灼熱の太陽が照りつけ、砂嵐が視界をわずかに遮る。両機体は互いに数キロ離れた位置からスタートする。 第一回戦 砂丘の頂上付近で、【浸食する鈍色】メリティーナの機体「メルクリウス」が静かに佇む。補助AI「葵」の声がコックピットに響く。「敵機、熱源感知中。サーマルスコープ使用の可能性が高い。距離、約3キロ。砂嵐が味方するわ。」メリティーナの鈍色の瞳がモニターを睨む。彼女の空間認識能力が、風の流れと砂の粒子を瞬時に分析する。大戦の経験が、こうした不毛の地でこそ活きる。 一方、《才気煥発》ZeoRiaの搭乗者、イルミナ・ランバートは11歳の幼い顔を輝かせて笑う。「ふふ、砂漠だなんて、完璧! 私の『ハメ殺し』が炸裂するわよ!」ZeoRiaの熱源感知サーマルスコープ『GrD』が即座にメルクリウスを捕捉。破壊武装のない機体だが、イルミナの異常な戦略がそれを補う。まず、左手から妨害拘束用超大型投網『NaiEza』を展開準備。回避ブースター『SS』で高速移動し、敵を翻弄する算段だ。 メルクリウスが動き出す。右手の「固化水銀弾」冷却固体水銀機関銃が回転を始める。水銀タンクから供給された弾丸は、合金化しやすい性質で砂に混じりやすい。メリティーナは「葵、敵の位置を。」「了解。熱源、移動中。」メルクリウスは流動体装甲が砂の衝撃を吸収しつつ、前進。特殊武装「melting」で大容量水銀を地面に撒き散らす。水銀はマイクロマシンに吸着し、砂と合金化して流動的な地形を変える。分身の水銀像を砂の上に形成し、囮とする。 イルミナはサーマルスコープで熱源を識別。「本物は右の3番! 偽物よ!」ZeoRiaの超旋回スラスター『Α』が作動し、砂を巻き上げて急旋回。投擲型EMP発生装置『WF』をメルクリウス本体の方向へ投擲。EMP波が広がり、メルクリウスの電子機器に干渉を始める。「葵、EMP警報!」メリティーナの瞬間判断力が光る。流動体装甲が一時的に硬化し、EMPを部分的にブロック。だが、機関銃の照準が狂う。 メルクリウスは水銀を盾状に生成。砂と合金化した水銀壁がEMPの残波を防ぐが、イルミナの罠は続く。投網『NaiEza』を遠距離から射出。網は砂の上を滑るように広がり、メルクリウスの脚部を絡め取ろうとする。メリティーナは空間認識で網の軌道を予測。「葵、ブースト!」機体が跳躍、水銀刃を脚部に形成して網を斬る。だが、網の端が装甲に絡み、動きが鈍る。 イルミナの笑い声が通信に割り込む。「捕まったわね! 次は偽の熱源で混乱よ!」ZeoRiaは回避ブースターで距離を取り、サーマルスコープに偽の熱信号を注入。メルクリウス側のセンサーが混乱し、水銀分身の位置が曖昧になる。メリティーナは冷静に観察。「熱源の異常…罠ね。葵、分析。」「敵のEMPがセンサー干渉中。視認優先を。」彼女は機関銃を連射。水銀弾が砂を穿ち、ZeoRiaの位置を狙う。弾数は有限、50発中10発消費。 砂嵐が強まり、視界が悪化。イルミナはこれを好機に、二重の投網を準備。一つは本命、もう一つは囮。メルクリウスが水銀を周囲に撒き、砂地を水銀沼に変える。合金化した砂が粘着質になり、ZeoRiaの機動を阻害。「くっ、地面が…!」イルミナの戦略が逆手に取られる。ZeoRiaのスラスターが砂と水銀の混合物に引っかかり、速度が落ちる。 メリティーナの臨機応変性発揮。機関銃を捨て、水銀を右手から刃状に射出。距離を詰め、ZeoRiaの脚部を斬りつける。イルミナは回避ブースター全開で逃げるが、水銀盾が網を防ぐ。EMPをもう一発投擲するが、水銀の導電性で逆にショートを起こし、ZeoRiaのシステムにフィードバック。機体が一時停止。「今よ!」メルクリウスが突進、水銀を分身としてZeoRiaを包囲。機関銃の残弾で脚部を撃ち抜く。 イルミナの異常戦略が通用せず、機体の限界が露呈。ZeoRiaは投網で反撃を試みるが、水銀刃で切断される。最終的に、メルクリウスの水銀刃がコアを貫通。ZeoRia、機能停止。メリティーナの勝利。弾数残: 30発。水銀タンク、半分消費。(約1980字) 第二回戦 再スタート。砂丘の別の地点。イルミナは前回の敗因を分析。「水銀の合金化が厄介…熱源偽装を強化するわ!」ZeoRiaのサーマルスコープを調整、EMPの出力を上げる。メリティーナは「葵、水銀の再充填完了。敵の妨害パターン学習。」メルクリウスは前回より水銀を控えめに撒き、砂との合金を最小限に。 ZeoRiaが先制。回避ブースターで高速接近し、EMPを連投。メルクリウスのセンサーが再び乱れる。「葵、EMP耐性モード!」流動体装甲が水銀を導体として分散、ダメージ軽減。メリティーナは空間認識でEMPの軌道を避け、機関銃を撃つ。固化水銀弾がZeoRiaのブースターを掠め、砂に合金層を形成。 イルミナの罠発動。三重の偽熱源を展開、投網を砂嵐に紛れて射出。メルクリウスが網に引っかかりかけるが、瞬間判断で水銀盾を展開。網が絡むが、水銀の流動で剥がす。だが、EMPの連続で機関銃の冷却システムが故障。発射速度低下。「弾数管理を…」20発消費。 ZeoRiaは旋回スラスターで円を描き、妨害を重ねる。イルミナの幼い戦略が光る。「網で脚を、EMPで目を塞いで、ハメるの!」投網がメルクリウスの脚を捉え、動きを封じる。メリティーナは水銀を分身に変え、囮で網を分散。だが、ZeoRiaのサーマルが本物を識別、EMP直撃。メルクリウスのAI「葵」が一時オフライン。 メリティーナの戦闘能力が試される。手動で水銀を操り、刃を生成して網を切断。砂地を水銀で滑りやすくし、ZeoRiaを引き寄せる。イルミナは回避で逃げるが、水銀沼にハマる。機関銃の残弾でブースターを破壊。「やだ、動けない…!」メルクリウスが接近、水銀でZeoRiaを浸食。装甲が合金化し、機能低下。メリティーナ、再び勝利。弾数残: 10発。水銀タンク、3分の1。(約1950字) 第三回戦 最終戦。イルミナは絶望せず、「限界を知ってるから、逆転よ!」ZeoRiaの全システムをオーバーロード覚悟で起動。EMPを最大出力に。メリティーナは弾数僅か、水銀も残り少ない。「葵、総力戦。」メルクリウスは水銀を集中、強力な盾と刃を準備。 ZeoRiaが猛攻。サーマルで位置を捕捉、投網とEMPの同時発射。メルクリウスは盾で防ぐが、EMPが装甲を貫通、システムダウン寸前。機関銃、最後の10発を連射。ZeoRiaの網を撃ち落とすが、ブースターで回避される。イルミナの偽計、二重投網でメルクリウスを完全に絡め取る。「これでハメたわ!」 メリティーナの高い判断力。大戦経験で、絡まった網を水銀で溶かし、刃をZeoRiaに射出。砂と合金した水銀がZeoRiaの脚を固着。EMPが来るが、水銀の導電で逆流、ZeoRiaのコアにダメージ。イルミナの戦略が崩れ、機体停止。メリティーナ、三連勝。 全体の勝者 【浸食する鈍色】メリティーナ(3勝0敗)(約1920字)