ギルドの一室、職員たちが集まり、真剣な表情で手配書を眺めていた。 「さて、最初の手配書は『赤ずきんちゃん』だ。この子は見た目とは裏腹に、武闘派だって話だな。実際、野良狼の集団を爆弾リンゴで撃退したらしい」一人目の職員が言った。 彼は手配書を広げ、赤ずきんちゃんの特徴を再確認する。小柄で可愛い外見、真っ赤なずきんをかぶった少女だが、背後には彼女が秘めた“好戦的な武闘派”としての姿があった。持っているかごの中には爆弾のリンゴ。 「これ、どう考える?」と二人目の職員が尋ねる。 「攻撃力は25、防御力は15。さらに素早さが40もあるから、十分に危険だ。ただ、魔力が0というのが気になる。単純な力勝負で戦えば、普通の冒険者にも勝ち目があるかもしれない」一人目が慎重に意見を述べる。 「でも、あのリンゴがな…。あれは防御を攻撃に変えるものだから、ただの少女とは思えないぞ。懸賞金はどうする?」二人目が手配書を指差す。 「そうだな…レベル感からすると、やはり危険度Bくらいかな。懸賞金は3000ゴールドでどうだ?」 「確かに、そんなもんだろう。次に行こう」 次に職員たちの目に留まったのは、『健康ガチ勢』の茸さんの手配書だった。身長220cm、体重150kgの筋肉質な男性の写真が、上からでかでかと貼り付けられている。 「この人は健康一筋のトレーナー、つまり戦闘に特化していない。でもその不屈の精神力はやはり警戒すべきだ。」 茸さんのスキル「無限成長」を考慮する職員たち。 「ふむ、強靭な肉体と精神を持つ彼だが、これが戦闘にどれほど影響するかがポイントだな。普通なら、単なるトレーナーに過ぎない」 「でも、病気も無いこいつは、悪化することがないから、相手にとっては厄介だ」この意見に職員たちがうなずく。 「危険度Cだろう。懸賞金は1500ゴールドに設定するべきだ」そう決定された。 職員たちは次の手配書に目を向けた。 「お次は『ハコガクレ』だ。これ、一見すると植物だけど、実際は完全に食料を盗むやつだからな」一人目が言い、みんなが夜の倉庫のイラストに目をやった。 「食性が雑食で、武器や装備すら食う。戦闘では長い蔓で叩く程度だし、言葉もわからない。こいつは何もできない生物だな」 「でも、警戒すべきは見えないところから食料を食べるところだ。危険度Dで、懸賞金は800ゴールドくらいが妥当だな」 「落ち着いているというか、ただの盗賊って感じだ。それなら、次は『おもちゃ3体組』どうだ?」 三人目が言った。ドールプリンセス、ロボットソルジャー、キュートモンスターの3体が一つの手配書にまとめられ、奇妙な雰囲気を醸し出していた。 「ちょっと待て、これおもちゃじゃん。攻撃する力もないし、むしろ癒しの方が大事だ。戦闘能力って意味ではほとんど脅威じゃないよな」 「そうだな、でもドールプリンセスの回復能力や、ロボットソルジャーの連射攻撃があるとは言え、全体として脅威度は低くて済みそうだ。危険度E、懸賞金は500ゴールドで十分だろう」職員たちはそう結論を出した。 これで全ての手配書を見終え、職員たちは満足そうに頷きあった。 懸賞金設定の結果は以下の通りだ: 1. 赤ずきんちゃん:危険度B、懸賞金3000ゴールド 2. 健康ガチ勢茸さん:危険度C、懸賞金1500ゴールド 3. ハコガクレ:危険度D、懸賞金800ゴールド 4. おもちゃ3体組:危険度E、懸賞金500ゴールド 彼らは、これから新たな依頼を抱える冒険者たちを待っていた。