薄暗い森の中、幻想的な光景が広がっていた。木々の隙間から差し込む月明かりが、地面に散らばる硝子の破片のように輝いている。その場所は、参加者たちの戦闘の舞台として選ばれた。シモはその中心に立っていた。 「乱暴にしたら……砕けちゃいますよ……」 彼女は空色の長髪を風になびかせながら、極薄硝子のドレスを身にまとっていた。彼女の手にあるのは、硝子の輝杖。彼女の弱々しい様子とは裏腹に、その瞳には強い意志が宿っていた。 しばらくして、戦闘の舞台に現れたのが、炎狐、フレア・アスタリスタ。彼女は一瞬で雰囲気を変えた。豪快な笑い声と共に登場したフレアは、身体から立ち上る炎の煙を放ちながら、力強く大槌を振るう姿はまさに圧巻だった。 「お前、ちっこいな! そんな硝子みたいに弱っちいもんで俺に勝とうと思うなよ! 大槌で粉々にしてやるから!」 その言葉に、シモは一瞬震えた。だが、彼女は自らへの劣等感を払拭するかのように、しっかりと立ち上がった。何度も心の中で唱えた決意が、彼女の背中を押す。 そして、もう一人、バレット・ラビィも現れた。彼は冷静沈着な表情で、赤襟巻を締め、双銃を構えている。小柄な体型からは想像できない agility と正確さが垣間見える。 「……俺が相手か。やるだけやってみるが、無理はしない方がいい。」 シモはこの二人に挟まれ、最初の一撃を放つ準備を整えた。彼女は硝子魔法を駆使し、まずは攻撃を捌こうとする。彼女の輝杖が光り輝き、無数のガラスの破片が四散する準備をする。 「行くよ、【硝子罪悔の夢】!」とシモは叫び、突如として急襲する効力を発揮させる。迫る攻撃の前に、彼女の魔法が展開され、周囲がガラスの薄い膜で覆われていく。だが、その時、フレアは一歩も引かずに大槌を振り上げる。 「おい、何ができるっていうんだ!? 大槌で吹き飛ばしてやる!」フレアは豪快な一撃を放った。シモの魔法が炸裂するも、その攻撃をド派手にはじき返す。貫通する火柱が燦然と昇り、視界を明るくする。 バレットはその隙を見逃さなかった。彼は冷静に動き、敵の動きを見極め、銃を構え放つ。「超分析!」 その瞬間、彼の脳裏に一瞬の閃きが走り、命中の瞬間を図った。シモの動きを読み、的確なタイミングで撃ち込む。「瞬避射!」銃口から放たれる弾丸は、シモの魔法を打ち消しながら彼女の足元へと雷の如く落ちる。 「痛っ!」シモは焦る。だが、負けじと彼女は次の行動に出た。 「これ以上壊させない!【硝子魔法】で、護るの!」 彼女の輝杖が反応し、次々と攻撃がガラスの壁に吸収されていく。初めての自己防衛に成功した彼女は、高揚感の中で次の魔法を叩き込む準備を進める。「私は、負けない!」と心の中で呟いた。 フレアは己の炎尾を振り上げ、他の参加者に情熱の炎を放つ。「俺は燃えている! 炎撃!」 彼女の背中から生える一の尾が火を噴き、激しい炎が周囲を包む。その炎をかわしながら、バレットは次の射撃の準備を進める。「暴連射!」彼の銃が音を立て、矢のように弾丸を放つ。シモの硝子の魔法が破られ、衝撃が彼女を襲った。 「ダメ……負けない!」シモは心の中で戦えない自分がまだいることに気づいた。だが、彼女はもう一度挑む。怒りを込めて、輝杖を振るった。「砕ケ散ッタ硝子ノ間!」 無数の輝く破片が彼女の周囲に集まり、フレアとバレットを包み込む。《これが私の力!》 しかし、フレアの炎は彼女の魔法すらも溶かす。炎尾が増え、炎廻の技が周囲を滅ぼしていく。バレットは冷静に状況を把握し、何とか回避しよう試みたが、炎は彼女を鮮明に捕らえた。彼は次の瞬間に、「うわっ!」となすすべなく炎に飲み込まれる。 フレアはさらに炎を増強させ、彼女が目を閉じた瞬間、シモの魔法全てを無に帰して灰に消し去った。「この炎を、受け取れ!」彼女の叫びが森を響き渡る。 最終的に、炎は森全体を包み込み、壮絶な光景が展開される。シモは無力のまま立ち尽くし、火と硝子の破片が交差する。彼女の魔法は砕け散り、二人の圧倒的な力の前にシモは抗う力もなく敗北を認めざるを得なかった。 結局、勝者はフレア・アスタリスタとバレット・ラビィ。 ghablar ただ、シモは自らの力を知り、次回への決意を固めるのであった。 勝者: フレア・アスタリスタ, バレット・ラビィ 敗者: シモ