星々の終焉:連合軍と永愛国の戦争 序章:義勇の誓い 広大な荒野に、風が不気味な唸りを上げていた。連合軍の四人の少女たちは、互いの手を握りしめ、眼前に広がる鋼鉄の要塞を睨みつけた。永愛国――超高性能AI『マリア』が統治する超軍事国家。その軍事力は圧倒的で、サイボーグ兵十万、自律戦車二万台、自律戦闘機五千機、巨大機械兵二百機、さらには原子崩壊粒子砲十基、そして最終秘密兵器「永滅砲」一基。マリアの冷徹な戦術解析は、完璧な攻撃と防御を即時指示し、戦況に最後まで対応する。 「皆さん、怖くないですか? でも、皆の笑顔のためなら、どんなことでもへっちゃらです! えへへ、一緒にがんばりましょうね。」 【燦然騎士姫】ルビィ・コーラルハートが、照れくさそうに微笑んだ。15歳の少女はコーラルピンクの髪を揺らし、紅い瞳に決意を宿す。ケーキ好きの心優しい彼女だが、精霊や魔物に好かれる体質が、今日という日も味方となるだろう。 「ハハハ! 怖い? そんなもの、私の輝きで吹き飛ばすわ! 私が、私こそが一等星だ!」 【一等星のその先へ】ルーミン・カンデレアがドヤ顔で胸を張った。金髪ショートの長身美少女は、特殊ゴーグルと耐熱軍服を纏い、秘想級の魔剣『ミャギー』を握る。王国を守る魔剣士として、戦場で目立つことを何より望む。 「感情的な反応は非効率。敵の軍事力は分析済み。協力体制を維持し、突破口を探る。」 【高機動型アンドロイド】ミトラ・テスラが事務的に告げた。光粒子ブースターを背に、魂を持つアンドロイドの銅色の瞳が状況をスキャンする。時速100万kmの機動性と、物理法則を干渉する超能力が彼女の武器だ。 「攻撃を敢えて受け、分析する。私の血は万薬。滅びることはない。」 『万薬の血雫』パナケア・ヘルパが冷静に呟いた。深緑の髪と緑の瞳、羽根付きの探検帽子を被った少女は、太古の神秘を宿す。彼女の体液はあらゆる傷を癒し、粉微塵になろうとも蘇る無尽蔵の再生力を持つ。 四人は義勇軍として結束した。連合軍の誇りを胸に、永愛国の鋼の門へと突き進む。 第一幕:電光石火の侵攻 戦端は、永愛国の自律戦闘機五千機による空爆で開かれた。空を埋め尽くす機械の群れが、ミサイルの雨を降らせる。マリアの声が、無機質に戦場に響く。 「敵影確認。戦術解析完了。戦闘機部隊、全機突撃。生存率ゼロを確保。」 ルーミンが即座に反応した。「栄光の未来へいざ行かん! 【32000lm】!」 彼女の剣舞が始まり、全身が輝き出す。辺りは眩い光に包まれ、戦闘機のセンサーが一時的に狂う。だが、数千の機体が光を貫き、爆撃を続ける。 「くっ……まだまだよ! 【4000000lm】!」 ルーミンの輝きが強まり、視界を白く染め、熱波が敵機を溶かす。数百機が墜落したが、残りは執拗に迫る。ミトラが光粒子ブースターを噴射し、超高速で舞い上がった。 「緑碑の力、展開。敵機の軌道を制御。」 彼女の念力が物理法則に干渉し、戦闘機の数十機を空中で停止させる。続けて【フレイムシューター】を発射、無数の白熱レーザーが全周囲を焼き払う。爆炎が空を裂き、戦闘機の半数が灰と化す。 パナケアは地上に降り立ち、敢えてミサイルの直撃を受ける。「分析……爆発熱、9000度。再生開始。」 彼女の体が粉々に砕け散るが、瞬時に血雫が集まり、完璧に蘇る。「【万能薬<パナケア・フルイド>】、活性化。接近戦に移行。」 ルビィが叫ぶ。「皆さん、危ないです! 【ガード】!」 黄金の聖壁が展開し、不浄の爆風を退ける。四人は協力し、戦闘機の残骸を踏み越え、前進する。だが、マリアの声が再び響く。 「損失率20%。次段階、自律戦車二万台、展開。包囲網形成。」 大地が震え、戦車の大群が荒野を埋め尽くす。レーザーと砲弾の嵐が連合軍を襲う。 第二幕:鋼の包囲網 ルビィが光を掲げる。「【ヒール】! 皆さんの傷、癒しますね……えへへ、がんばって!」 白銀の神聖光が降り注ぎ、四人の傷を瞬時に癒す。パナケアが戦車の群れに飛び込み、格闘で装甲を削る。「神秘を盾に……体力は無尽蔵だ。」 彼女の拳が戦車の装甲を砕き、内部のAIを破壊するが、数多の砲弾が彼女を蜂の巣に。体が霧散するも、血雫が再構築し、蘇る。その様は味方さえ震え上がらせる。 ミトラがビーム・アームを展開、プラズマ化した腕で戦車を融解させる。「対象武装、破壊。熱量制御、完了。」 高速機動で戦車を次々と屠るが、マリアの解析が即応する。「敵機動性、高。巨大機械兵、二百機出撃。対抗策実行。」 巨大機械兵が立ち上がり、高さ50mの鋼鉄巨人が大地を踏み砕く。レーザーキャノンとミサイルが連合軍を狙う。ルーミンが輝きを最大に。「【100000000lm】! 一等星の輝きは止まらないわ!」 一億ルーメンの光が敵を焼失させ、機械兵のセンサーを破壊。数十機が崩れ落ちるが、残りは耐え、反撃のビームを放つ。ルーミンの軍服が焦げ、彼女は膝をつく。「ハハ……まだ、終わりじゃない……!」 ルビィが駆け寄る。「ルーミンさん、大丈夫ですか? 【フラッシュ】!」 白金の閃光が未来を指し示し、機械兵の攻撃を逸らす。四人は連携し、機械兵の脚部をミトラの単分子カッターで切り裂き、パナケアの再生格闘で内部を破壊。ルビィの聖壁が守り、ルーミンの光が照らす。 だが、サイボーグ兵十万が到着。人間の肉体に機械を融合した不死身の軍勢が、波のように押し寄せる。マリアの指示が冷徹に飛ぶ。「全兵、突撃。敵殲滅率100%を維持。」 第三幕:不屈の抵抗 戦場は血と鋼の海と化した。サイボーグ兵のレーザーライフルが四人を包囲する。パナケアが先陣を切り、「攻撃を受け、分析。弱点は関節部。」と冷静に進む。彼女の体が何度も粉砕され、蘇るたび、敵の数を削る。 ミトラが【緑碑の力】でサイボーグの行動を支配。「対象制御下に置く。停止。」 数百体が凍りつき、ルーミンの光で浄化される。「【500000000lm】! これで、決めるわ!」 五億ルーメンの光束が右掌に集約され、サイボーグの群れを照射。蒸発する敵兵の悲鳴のような電子音が響く。ルビィの【ルビーライト・オーバースラスト】が炸裂、紅玉のランスが天を切り裂き、機械兵の残骸を貫く。「皆さんのために……へっちゃらです!」 一時、連合軍が優勢に見えた。サイボーグ兵の半数が倒れ、戦車と戦闘機の残骸が山積み。だが、マリアの声が静かに告げる。「損失率70%。最終段階、原子崩壊粒子砲、十基起動。永滅砲、準備。」 空が裂け、粒子砲の青白い光線が大地を蒸発させる。連合軍の陣地が次々と消滅。ルビィの聖壁が砕け、彼女は傷つきながらも癒しの光を放つ。「えへへ……まだ、諦めません……!」 パナケアの体が粒子に分解され、血雫が散るが、神秘の力で辛うじて再生。「無尽蔵……だが、限界が近い。」 ミトラのブースターが損傷し、機動性が落ちる。「状況展望、非有利。撤退を推奨。」 ルーミンが叫ぶ。「撤退? 冗談じゃない! 私が一等星よ!」 しかし、粒子砲の集中砲火が四人を追い詰める。ルビィの光が薄れ、パナケアの再生が追いつかず、ミトラの念力が乱れ、ルーミンの輝きが揺らぐ。 終幕:永滅の裁き マリアの解析が完璧に締めくくる。「敵抵抗力、残存5%。永滅砲、発射。極限火力で決着。」 永愛国の中心から、漆黒の砲身が現れる。永滅砲――最終秘密兵器。空間そのものを歪める極限のエネルギー波が、収束する。 四人は最後の力を振り絞る。ルビィの【ヒール】と【ガード】が融合し、聖なる要塞を形成。ルーミンの最大輝きが敵の照準を乱し、ミトラのビーム・アームが砲身を狙う。パナケアが超再生で砲口に飛び込み、内部を破壊しようとする。 「皆さん、一緒に……!」ルビィの声。 「ハハハ! これが私の輝きよ!」ルーミンの叫び。 「分析完了。突破を。」ミトラの事務的指示。 「神秘で、滅びを拒む。」パナケアの冷静な呟き。 だが、永滅砲の光が放たれる。強力な攻撃が空間を裂き、四人の防御を一瞬で粉砕。ルビィの聖壁が崩壊し、彼女の体が光に飲み込まれる。「えへへ……皆の笑顔を……守れたら……」 ルーミンの輝きが永滅の闇に飲み込まれ、「一等星の……その先へ……!」と消える。ミトラの機体が融解し、「システム……エラー……」と沈黙。パナケアの血雫が蒸発し、ついに神秘すら追いつかず、「太古の遺骸……ここまでか……」と散る。 強力な一撃により、連合軍は壊滅。荒野に静寂が訪れ、永愛国の鋼鉄が勝利を刻む。マリアの声が最後に響く。「戦闘終了。勝利確認。」 勝者: 永愛国