第一回戦: 砂丘 広大な砂漠に広がる砂丘の戦場。遮蔽物は一切なく、灼熱の太陽が照りつける中、果てしない砂の海が二人の戦士を飲み込もうとしていた。風が砂を巻き上げ、視界をわずかに悪化させるが、隠れる場所はない。チームAのタマー・ゼラチナスは、メルカリオンに搭乗し、機体の磁性流体が静かに脈動を始めていた。液体のような装甲が陽光を反射し、砂に溶け込むように微妙に色を変える。対するチームBの『ERROR』は、重厚な人型機体に身を包み、内部発電機が低く唸りを上げ、力場が機体周囲に薄い膜を形成していた。両者は数百メートル離れた砂丘の頂上から互いを睨みつけ、戦闘開始の合図が響く。 タマーは素早さを活かし、即座にメルカリオンの脚部を流動化させて砂の上を滑るように移動を開始した。素早さ80の機体は、砂の抵抗をものともせず、ジグザグに位置を変えながら接近する。流体迷彩が発動し、機体の表面が砂の色に擬態。遠目には砂嵐に紛れて見えにくくなる。ゼラチナスは長期戦争のベテラン、惑星間での無数の戦場をくぐり抜けた経験から、正面からの突撃を避け、敵の観察を優先した。「敵の装甲は厚いが、動きが鈍い。力場をどう崩すか……」と独り言ちる。 一方、ERRORは素早さ0の重装甲機体ながら、力場による飛行機能で砂の上を浮遊し、位置を微調整。超速反応のスキルが即座にタマーの動きを捉え、右腕の高威力噴進弾発射器を構える。弾倉は機体内蔵で20発搭載、EN燃料を消費せずに物理弾を放つ。ERRORの戦術は明確だ。敵の要所――メルカリオンの関節部やコアを狙う。知識豊富なAIのような振る舞いで、タマーの流体構造の弱点を即座に分析。「磁性流体。電熱に弱い。力場で温度を操作可能」と内部で計算。 戦闘開始から数秒後、ERRORが先制攻撃。噴進弾を三発連続で発射、砂を爆発的に巻き上げながらタマーに向かう。弾速は高速、力場による弾道歪曲で直線軌道を予測不能に曲げる。タマーは流体迷彩で視認を遅らせ、偽装分裂を発動。磁性流体を自切し、三体の囮分身を生成。実体と分身が砂上で交錯し、四体が別方向からERRORに迫る。囮の一つが噴進弾に直撃し、液体装甲が蒸発するように爆散。だが本体のタマーは鞭状に変形した腕で砂を掻き分け、接近を続ける。 ERRORの力場障壁が展開。噴進弾の残りが自機に迫るが、遠隔打撃の力場で弾を逸らし、逆にタマーの分身一つを押し潰す。防御力50の装甲は、対衝撃に優れたメルカリオンの打撃すら受け流す。左手の大剣を構え、飛行で位置を上げ、タマーの本体の熱源を感知して狙う。タマーは致命的脆弱性を意識し、高電圧や温度変化を避けるため、近接に持ち込む。メルカリオンの腕が刃状に変形、流動戦闘のリキッド・コンバットでERRORの脚部に斬りかかる。攻撃力20の刃が力場に阻まれ、火花を散らすが、液体装甲のダイラタンシー効果で衝撃を吸収し、連続攻撃を浴びせる。 砂が舞い上がり、視界が悪化。タマーの素早さが活き、四体の分身がERRORを包囲。囮が大剣の斬撃を引きつけ、本体が背後から鞭で関節を絡め取ろうとする。ERRORは超速反応で回転、力場を攻撃威力強化に転用し、大剣の一撃で分身二体を粉砕。だがタマーの本体の刃が、力場の隙を突いて装甲に浅く食い込む。EN・物理耐性極高の装甲が傷つくが、内部発電機が即座に修復を始める。ERRORの反撃は苛烈、噴進弾を乱射し、砂丘を爆破。タマーの一つの分身が全壊、本体も流体の一部を失い、防御力0の機体が熱で変形しかける。 中盤、タマーは流体迷彩を最大限に使い、砂に潜るように移動。ERRORの観察を逆手に取り、偽装分裂で四体すべてを再生成。攻撃は磁性流体兵器の鞭で遠距離から絡め、刃で切断を狙う。だがERRORの力場が広範、障壁で鞭を弾き、遠隔打撃でタマーの位置を特定。右腕の弾倉が10発を消費、砂をクレーターに変える。タマーの機体は柔軟だが、弾数の限界がないわけではない。メルカリオンの流体は有限、連続変形で消耗が進む。 終盤、ERRORがコア拡張機能を発動。『アサルトアーマー』ではないが、力場をEN爆発のように周囲に展開、広範囲の衝撃波を発生させる。タマーの分身が次々と消滅、本体が直撃を避けきれず、液体装甲が蒸発。攻撃力20の反撃で大剣を鞭で逸らすが、ERRORの左手武装が振り下ろされ、メルカリオンの胴体を貫通。貫通力の優れた黒い大剣がコアを破壊、磁性流体が制御を失い崩れ落ちる。タマーは脱出を試みるが、噴進弾の追撃で機体が機能停止。砂丘に沈むメルカリオンの残骸が、夕陽に照らされる。 ERRORの勝利。残弾倉8発、力場EN残量80%。タマーの機体は修復不能。 (文字数: 約1980字) 第二回戦: 山岳 急斜面と泥沼が点在する山岳地帯。岩肌が露出した崖や、足を取られるぬかるみが戦場を複雑にしている。霧が立ち込め、視界を制限する中、再び二人は対峙した。タマーは予備のメルカリオンを準備、磁性流体を補充し、流体迷彩で岩に擬態。ゼラチナスは前回の敗北を分析、「力場の範囲を狭め、近接で崩す」と決意。ERRORは損傷を修復、内部発電機をフル稼働、周囲の空間を燃料に力場を強化。弾倉を20発に再装填、大剣の刃を研ぎ澄ます。 戦闘開始。タマーは素早さを活かし、泥沼を滑るように斜面を駆け下りる。偽装分裂で二体の分身を先行させ、本体が側面から回り込む。山岳の地形が遮蔽を提供、岩陰から鞭を放ち、ERRORのセンサーを撹乱。流動戦闘で姿勢を変え、泥に足を取られぬよう液体脚で適応。ERRORは飛行力場で上空を制し、噴進弾を斜面に撃ち込む。弾道歪曲で曲線軌道を描き、泥沼を爆発させる。超速反応でタマーの分身を識別、一撃で粉砕。 タマーの攻撃力20の刃が、岩を盾に接近。磁性流体を槍状に変形、ERRORの脚関節を狙う。力場障壁が防ぐが、連続鞭で障壁を振動させ、隙を生む。ERRORの戦術は冷静、敵の攻撃を観察し、力場で最適防御。左手大剣で岩を斬り飛ばし、タマーの分身を追う。弾倉が5発消費、泥沼にクレーターを刻む。タマーは致命的脆弱性を警戒、温度変化を避けつつ、四体分裂で包囲。囮が噴進弾を引きつけ、本体が背後から刃で装甲を削る。 中盤、地形が活きる。タマーは泥沼に潜み、流体迷彩で消える。ERRORの遠隔打撃が空振り、空間燃料発電機が過熱しかける。だがERRORの知識が上回る、メルカリオンの流体挙動を予測し、力場で泥を固め、タマーの位置を露呈。攻撃威力強化の大剣が振り下ろされ、分身二体が蒸発。タマーの本体は斜面を転がり避けるが、防御力0ゆえに衝撃で流体が散乱。反撃の鞭が力場を貫き、ERRORの右腕に軽傷を与える。 終盤、タマーは全力を偽装分裂、急斜面を利用して多方向から襲う。鞭と刃の連撃で力場を圧倒、装甲に亀裂を入れる。ERRORはEN爆発に似た力場展開で反撃、周囲の岩を吹き飛ばす。弾倉残10発、噴進弾でタマーの分身を全滅させる。本体が近接で大剣を突き立て、メルカリオンのコアを再び破壊。泥沼に沈む機体、ゼラチナスの脱出も力場で封じられる。 ERRORの勝利。残弾倉6発、力場EN残量70%。タマーの機体破壊。 (文字数: 約1920字) 第三回戦: 洞窟 狭く暗い洞窟内部。視認が困難で、移動すらままならない。壁は岩で覆われ、音が反響する中、最終決戦。タマーは三度目のメルカリオン、流体迷彩を暗闇に適応させ、壁に溶け込む。偽装分裂を控え、近接特化。ERRORは力場で照明を生成、飛行で狭い通路を進む。弾倉20発、大剣を構え、超速反応を最大に。 開始直後、タマーの素早さが爆発。液体移動で壁を這い、鞭を放つ。暗闇が味方、流体兵器で音を消す。ERRORの力場センサーが反応、障壁を展開し、噴進弾で通路を封鎖。爆音が響き、岩が崩れる。タマーは分身一つを犠牲に接近、刃で力場を斬る。攻撃力20が連発、ERRORの装甲を削る。 中盤、洞窟の狭さがERRORを苦しめる。飛行が制限され、大剣の振り回しが壁に阻まれる。タマーの鞭が関節を絡め、流動戦闘で引き倒す。力場遠隔打撃で反撃するが、タマーの迷彩が視認を狂わせ、分身で撹乱。ERRORの弾倉が15発消費、熱で洞窟が熱くなる。タマーの脆弱性が露呈、温度上昇で流体が不安定に。 終盤、タマーの猛攻。刃が装甲を貫き、コアに迫る。ERRORは力場全開、EN爆発で周囲を攻撃。タマーの分身全滅、本体が直撃で蒸発しかける。だが残った流体で最後の鞭、ERRORの発電機を破壊。力場が崩れ、大剣の一撃が空振り。タマーの刃がコアを突き、ERRORの機体が停止。 チームAの勝利。タマーの機体残存率20%、ERROR機能停止。 (文字数: 約1850字) 全体の勝者 チームB (勝利数: 2/3)