滞在後の感想コメント:アルプス荘にて過ごした一ヶ月を振り返って --- 【星海の使者】セリア・ヴェール 「本当に、夢のようなひと月でした。標高1000メートルの澄んだ空気と、どこまでも高く青い空……。私の故郷ルミナリアは深い海の星でしたが、ここから見渡す北アルプスの山々は、まるで陸の上に現れた巨大な波のように美しく、心から癒やされました。 特に印象深かったのは、中庭の白樺や紅葉の色彩です。光潮共鳴を使って、木々の葉にそっと光を添えてみる時間は、私にとって至福のひとときでした。また、幼体たちがプールや温泉で、色とりどりの光を放ちながら楽しそうに泳ぎ回る姿を見て、滅びた故郷への悲しみが少しだけ、温かい希望に変わった気がします。 絶品だったチーズと冷えた白ワイン、そしてスタッフの方々の細やかな心遣い。異星から来た私を、ただ一人のゲストとして温かく迎えてくださったことに心から感謝いたします。またいつか、この静かな坂道を登って、白い邸宅に帰ってきたいです。」 --- ルミナリア人の幼体たち(代表してセリアによる翻訳・代筆) (※触手で激しく色を変え、跳ね回る彼らの意思をセリアが翻訳しました) 「ここ、最高!! お水がいっぱいあって、お風呂(温泉)はぽかぽかして気持ちよかった! 特に、お給仕の人がくれた新鮮な牛乳が大好き! お口の中が真っ白になって、みんなでピンクや青に光って笑い合ったよ。裏庭の果樹園にある、甘いブドウの香りが大好き。お外の空気はちょっと冷たかったけど、お部屋の暖炉の前で丸まっているのは、まるでお母さんの懐にいるみたいに安心できた。またあのおいしいエビ料理が食べたい! 次回も絶対に行きたいって、みんなで合意したよ!」 --- 【星間連盟母船アルターバース元老院 第3席】サイクロス・メガローム 「ふむ……。実に贅沢で、そして何より『静寂』という名の最高の贅沢を味わうことができました。日々の外交や防衛戦略という喧騒から離れ、メタセコイア並木の緩やかな坂道を歩いた時間は、私の硬い甲殻さえも解きほぐしてくれるようでしたね。 特筆すべきは、あの素晴らしいワインセラーです。熟成されたヴィンテージワインを傾けながら、暖炉の火を眺め、モーヴァ殿ととりとめのない議論を交わす。これこそが人生の醍醐味と言えましょう。また、水車小屋のせせらぎを聞きながら読書に耽る時間は、戦略家としてではなく、ただの一人の老紳士として自分を取り戻す時間となりました。 北アルプスの絶景を背に、地上の生命が作り出した『和洋折衷』という調和の取れた建築美。そこに住まう人々(スタッフ)の誠実なもてなし。宇宙のどこを探しても、これほど心地よい避暑地は他にないでしょう。心身ともに完全にリフレッシュできました。感謝いたします。」 --- 【アルターバース元老院第4席】モーヴァ・ケルナート 「……まあ、悪くなかったよ。正直、最初は『こんな山奥で何をさせるんだ』と思ったが、結果的に俺の選択(ここに滞在すること)は正解だったということだ。あそこまで徹底して『何もしなくていい』環境に身を置いたのは、ゼラフィオンで法王だった頃以来……いや、それ以上の解放感だったな。 特に気に入ったのは、LDKの設備だ。ビリヤードやダーツに没頭している間だけは、資源管理だのエネルギー分配だのという小難しい計算を忘れられた。あと、あの肉保冷庫に蓄えられた極上の肉料理。皮肉屋の俺でも、あれだけは素直に『完璧だ』と言わざるを得ない。絶品だったよ。 サイクロス殿がワインに酔いしれている横で、俺は静かに氷を浮かべたノンアルコールワインを飲みながら、中庭の楓を眺めていた。誰からも崇められず、ただの『虹色の石の男』として扱われる心地よさ。……ふん、理想だけでは何も得られないと思っていたが、たまにはこういう贅沢な『余白』も必要ということらしいな。たまには戻ってきてもいい。……まあ、誰にも内緒でな。」