昼とも夜ともつかない巨大な裏市場――天井を覆う煤けたガラス屋根の向こうで、人工太陽と月灯りが交互に明滅している。吊り下げられた無数の看板、違法な魔道具を並べる屋台、檻の中で唸る異形の生物、偽造身分証を売る情報屋。賞金稼ぎたちは酒を片手に獲物を探し、商人たちは客の袖を引き、誰もが誰かを騙し、誰もが騙されまいと目を光らせていた。 その雑踏の一角を、シロミアは小さな足で歩いていた。 純白の髪が人波の中で淡い光を帯び、白い軽鎧の肩が客の間をすり抜ける。背には巨大な魔剛重機関銃、ローリンパイロル。彼女の身長には明らかに不釣り合いな武器だが、シロミアはそれをまるで大切な友人のように扱っていた。 「……ヴリムのことを、知っている方はいませんか……?」 問いかけるたび、人々は目を逸らした。 そのとき、向かいの宝飾屋台から、丁寧だがよく通る声が響いた。 「まあ。これはまた、随分と物騒な尋ね人でございますね」 英国風の貴族服をまとった女が、屋台の前で銀時計を眺めていた。茶色の髪、黄金の瞳、右目に片眼鏡。手には魔剛の命運固定化天秤――ジャッジメントが収まっている。 シーカはシロミアを見て、にこやかに会釈した。 「ヴリム。裏切り者として名を馳せた人物ですわね。両親を殺した理由を尋ねるため、世界の境界を越えて追っている……と。私の耳にも届いております」 シロミアの灰色の瞳が、わずかに揺れた。 「……ご存じ、なのですか……?」 「ええ、少々。ですが、貴女に教える義務があるかどうかは、また別問題でございます」 シーカは銀時計を閉じた。 「まして、その重機関銃を市場の中で振り回して尋ねる姿勢。無関係な市民を恐怖させておりますわ」 「……恐怖、させるつもりは……ありませんでした」 「つもりがあるかないかは、審判において重要ではございません。結果が重要なのです」 その言葉に、シロミアの手がローリンパイロルの銃身へ触れた。 銃の根――魔剛金属に刻まれた記憶が、静かに彼女の意識へ流れ込む。焼けた工房。無数の弾丸。かつての所有者の孤独。そして、何度も守るために引き金を引いたという記憶。 「……この子は、みんなを守ろうとしてきたのです……」 「武器の気持ちを代弁なさるのですか?」 「はい……。だから、この子を悪いものみたいに言わないでください……」 シーカの笑みが消えた。 「なるほど。そこを傷つけられると怒るのですね」 黄金の瞳が細くなる。 「では、申し上げましょう。貴女は哀れな復讐者です。両親を殺した者に会うためという純粋な願いを掲げながら、巨大な殺戮兵器を抱え、関係のない人々を脅かしている。善人のつもりで、周囲を巻き込む危険人物ですわ」 空気が凍った。 シロミアは俯いたまま、ローリンパイロルの銃床をぎゅっと抱いた。 「……撤回、してください……」 「できません」 「この子は……殺戮兵器ではありません……」 「ならば証明なさいませ。貴女が正しく、私が間違っていると」 シーカはジャッジメントを掲げた。 「さあ、喧嘩を売られたとお思いになるなら、どうぞお受けください。私は貴女を審判いたします」 静かな怒りが、シロミアの灰色の瞳に宿った。 「……嫌です。喧嘩なんて、したくありません……」 「それは結構。では、私の前からお去りくださいませ」 「でも……貴女は、この子を侮辱しました……」 「侮辱ではなく、評価です」 「……ごめんなさい、シーカさん」 シロミアはローリンパイロルを構えた。 「私、少しだけ……怒っています……」 引き金が引かれる。 魔剛金属に蓄積された魔素が一斉に解放され、回転する銃身から無数の光弾が迸った。だがシロミアは市場の人々を狙わなかった。弾丸は屋台の柱、天井の梁、路地の壁へ正確に撃ち込まれ、土煙と木片を巻き上げる。 シーカは身を翻し、宝飾屋台の背後へ滑り込んだ。弾丸が銀器を弾き飛ばし、宝石が雨のように宙へ散る。 「初手から市場を利用なさるとは、意外に大胆ですわね!」 「逃げてください……! お店の人たちも……!」 「貴女が撃っているのに、私が逃げさせるのですか?」 シーカはジャッジメントを傾けた。 「裁決――有罪」 天秤の皿が不自然に沈む。 シロミアの足元の石畳が突然崩れ、彼女の身体が傾いた。直撃していないのに、転倒するという結果だけが固定されたのだ。 しかしシロミアは倒れなかった。ローリンパイロルを地面へ向け、反動で身体を跳ね上げる。白い髪が煙を裂き、彼女は近くの屋台の屋根へ着地した。 「……その力は……結果を決めているのですね……」 「ええ。原因がどうであれ、罪状が成立すれば、命運は定まります」 「なら……原因を、増やさなければ……」 シロミアは撃たなかった。代わりに、屋台の上に並ぶ瓶へ銃口を向ける。 「何をなさるおつもりです?」 「……ごめんなさい」 弾丸が瓶を砕いた。中から濃い紫煙が噴き出し、市場の一角を覆う。目を潰す煙幕ではない。違法な感覚撹乱薬だ。観客たちが咳き込み、商人たちが商品を抱えて逃げ出す。 「まあ、これは不正利用ではありませんか!」 シーカが叫ぶ。 「貴女、戦闘中に市場の商品を破壊し、無関係な人々を混乱させましたね!」 「……はい。だから、私も悪いです……」 シロミアは煙の中で目を閉じた。 調能『追憶』。ローリンパイロルの記憶を辿り、武器と完全に同調する。 銃の内部で、金属の根が震えた。煙の向こうにいる敵の足音。天秤の微かな鳴動。商人たちの逃走経路。すべてが武器の記憶を通して浮かび上がる。 「そこです……!」 シロミアは煙の中へ一斉掃射を放った。しかし弾丸はシーカへ向かわず、彼女の周囲に吊るされた金属鎖を次々と撃ち抜いた。 鎖が落下し、シーカの進路を塞ぐ。 「武器との同調で、視界を補っているのですね!」 シーカは鎖をジャッジメントで薙ぎ払った。天秤が光り、落下した鎖の一本が不自然に跳ね上がる。その先端がシロミアの肩を掠め、白い鎧に裂け目を作った。 「裁決――有罪。貴女は私を害する意図をもって武器を振るいました」 「……それなら、貴女も……!」 「ええ、当然ですわ」 シーカは煙の外へ躍り出た。彼女の判決が成立した瞬間、シロミアの銃の照準がわずかに逸れた。弾道という命運を改変されたのだ。 弾丸はシーカを避け、背後の巨大な水槽へ突き刺さった。 水槽が破裂する。 透明な水が市場を川のように流れ、魚とも蛇ともつかない生物が路地を跳ね回った。客たちは悲鳴を上げ、屋台を倒しながら逃げる。 その混乱の中、二人の間に突然、赤い外套の男が割り込んだ。 「へへっ、こいつは上等だ! 白髪の娘に三万、貴族の女に五万! 今ここで二人まとめて捕まえりゃ、賞金は倍額ってわけだ!」 賞金稼ぎだった。しかも一人ではない。彼の左右から、鎖槍を持つ巨漢と、魔弓を構えた女が現れる。 「二人とも、賞金首として登録済みだ!」 「……私まで、ですか?」シーカが片眼鏡を押し上げる。 「市場で暴れた奴は全員だよ!」 「それは規則として、あまりにも雑ですわね」 シロミアがシーカを見る。 「……一緒に、逃げますか……?」 「いえ。私は逃げません」 「では……?」 「まずは、彼らを審判いたしましょう」 賞金稼ぎたちが一斉に襲いかかった。 巨漢の鎖槍がシロミアを狙う。シロミアは屋台の台車を蹴り、鎖の軌道へ滑り込ませた。台車は粉砕されるが、その一瞬で彼女はローリンパイロルを巨漢の背後へ回した。 一斉掃射。 弾丸は巨漢の足元に並ぶ酒瓶だけを撃ち抜いた。強烈な蒸気と滑る油が広がり、巨漢は足を取られて転倒する。 魔弓の女が狙いを定める。しかしシーカが片手を上げた。 「裁決――有罪。貴女は混乱に乗じて、無関係な客を盾にしようとしました」 放たれた矢が空中で軌道を変え、魔弓の女自身の袖を壁へ縫い留める。 「な、なんで私が……!」 「意図が真実である以上、判決も真となります。自分の罪を、他人になすりつけようとなさいましたね?」 残った赤い外套の男がシーカへ斬りかかった。 その瞬間、ジャッジメントの天秤が激しく鳴った。 「調能『調停』。戦闘に第三者が介入し、賞金を口実に乱闘を拡大させた行為を、不正と認定いたします」 男の剣がシーカの肩口へ届く寸前、刃が折れた。折れたはずの剣先が反転し、男の足元へ突き刺さる。彼は尻餅をついた。 「私たちの審判へ、勝手に参加してはなりません」 だがシロミアは、彼らに止めを刺そうとはしなかった。 「……もう、行ってください……。今なら、怪我をしないで済みます……」 「甘いですわね」とシーカが言う。 「……そうかもしれません。でも、死なせたくありません……」 「それもまた、貴女の判断。私は否定しません」 賞金稼ぎたちは這うように逃げた。 しかし戦場はさらに悪化していた。水槽から逃げ出した危険生物が、客の間を走り抜けている。細長い甲殻の身体に無数の脚、口から麻痺毒を吐く市場名物の『鉄喰いムカデ』だ。 屋台の鉄枠を噛み砕きながら、それは二人へ向かって突進した。 「まあ。戦場に新たな罪人が増えましたわ」 「この子は……悪くありません……。檻から、逃げただけです……」 シロミアはローリンパイロルを下ろした。 「撃たないのですか?」 「……この子の武器が、怖がっています……」 彼女は目を閉じ、ムカデではなく、自分の銃の記憶へ深く潜った。かつてローリンパイロルが、暴走した機械獣の群れを止めた記憶。破壊ではなく、音で誘導した記憶。 シロミアは銃身の回転を変えた。 魔剛重機関銃から放たれたのは弾丸ではなく、低く唸る魔素の振動だった。 ローリンパイロル――回転の旋律。 回転数を変えながら響く振動が、鉄喰いムカデの甲殻を震わせる。ムカデは攻撃の勢いを失い、シロミアの周囲を旋回し始めた。 「武器の音で、獣を誘導している……?」 「はい……この子が、昔に覚えた旋律です……」 ムカデはやがて、壊れた檻の中へ戻っていった。シロミアは落ちた扉を持ち上げ、静かに閉じる。 「……良い子です……」 その隙に、シーカはジャッジメントを構えていた。 「では、続きをいたしましょう」 シロミアが振り返る。 「……まだ、終わっていないのですね……」 「ええ。私は貴女を有罪と申し上げました。無関係な人々を巻き込み、商品を破壊し、危険生物まで逃がした。その罪は消えておりません」 「……はい。だから、私は……止められません」 「止められない?」 「貴女を……もう一度、怒らせないために……。それから、私が悪いことをしたなら……ちゃんと、謝るために……」 シロミアはローリンパイロルを構え直す。 「でも、貴女がこの子を悪いものと言うのは……嫌です」 「ならば、私の判決を覆してみせなさいませ」 シーカの天秤が光った。 「裁決――有罪。シロミア、貴女は市場の秩序を乱し、私への敵意をもって攻撃した」 周囲のあらゆる偶然が、シーカに有利な形へ固定される。濡れた石畳でシロミアが滑る。上から落ちた看板が進路を塞ぐ。逃げる客が彼女の射線を横切る。 普通なら、反撃は不可能だった。 だがシロミアは目を閉じた。 「……ローリンパイロル。あなたは、どうしたいですか……?」 銃の根が答える。 撃ちたいのではない。守りたい。撃つならば、守るために。 調能『追憶』が深まる。 シロミアの動きと銃の回転が完全に重なった。彼女は引き金を引く。ただし弾丸は一発もシーカへ向かわない。 市場の柱を撃ち、看板を撃ち、屋台の滑車を撃つ。弾丸が破壊したものが次々と倒れ、連鎖的に障害物の壁を作る。 シーカの判決は、シロミアが「攻撃する」という結果を固定していた。しかしシロミアは攻撃の定義そのものを変えた。 撃つことは、傷つけることではない。 撃つことは、道を作ることにもなる。 「……まさか、環境そのものを弾道の中継点に……!」 シロミアは落下した梁を足場にして跳び、シーカの背後へ回った。だがシーカも同時に反応し、ジャッジメントを横薙ぎに振るう。 「貴女は私の判決を欺こうとなさいましたね。これは明確な不正です!」 「欺いていません……。貴女の判決どおりに、私は攻撃しました……」 シロミアはローリンパイロルをシーカへ向けた。 「でも、私は……貴女を殺したくありません……」 銃身が回転する。 「一斉掃射……!」 魔素弾がシーカの周囲を包み込んだ。弾丸は彼女へ触れず、ジャッジメントを握る手袋、足元の石畳、背後の壁、天井の鎖を同時に撃ち抜く。 すべてが同じ瞬間に崩れ、シーカの四肢を拘束した。 天秤が激しく傾く。 「裁決――有罪!」 ジャッジメントが最後の命運改変を行おうとした。 だがシロミアは、銃を捨てた。 彼女は武器を必ず一度奪って借りる。自分では武器を作れず、武器と同調することでしか力を引き出せない。それならば、今この瞬間、シーカの武器を借りればいい。 シロミアは拘束されたシーカの手から、ジャッジメントへそっと触れた。 「……初めまして……です……」 灰色の瞳が、天秤の根へ沈む。 ジャッジメントが持つ記憶が流れ込んだ。数え切れない判決。嘘を見抜く重圧。シーカが決して自分を偽らず、どれほど孤独に中立を守ってきたか。そして、彼女がシーカを唯一の相棒として認めていること。 シロミアは優しく囁いた。 「……あなたも、シーカさんを守りたいのですね……」 天秤の皿が震えた。 「何をなさっているのですか……?」シーカの声に、初めて動揺が混じった。 「この子と……お話をしています……」 「ジャッジメントに干渉するなど、許されません!」 「ごめんなさい……。でも、借りるだけです……」 ジャッジメントの光が、シロミアの手元へ移った。 その瞬間、シーカの判決が止まった。 シロミアは天秤を持ったまま、シーカの目を見る。 「……判決を、してください……。私は有罪です。市場を壊しました。人を怖がらせました。貴女を撃ちました……」 「では、死を受け入れますか?」 「……はい。でも、その前に……一つだけ」 「何でしょう?」 「ヴリムのことを、教えてください……。両親を殺した理由を知りたいだけなのです……。復讐したいわけでは、ありません……」 シーカは黙った。 周囲では商人たちが壊れた屋台を見つめ、客たちが遠巻きに二人を囲んでいる。誰もが息を呑んでいた。市場の騒音が、二人の間だけ薄れていく。 「……貴女は、本当に復讐を望んでいないのですか?」 「はい……。知りたいのです。なぜ、私の両親を殺したのか……。私が悪かったのか。両親が悪かったのか。それとも、別の理由があったのか……」 シーカは目を伏せた。 「ヴリムは、貴女の両親が魔剛金属の技術を兵器として利用することを拒んだため、殺したと語っておりました」 シロミアの表情が固まる。 「……兵器として……?」 「正確には、彼はその技術が戦争に使われる未来を恐れた。ですが、彼の選んだ手段は殺人でした。私はその罪を認定しております」 「……では、両親は……」 「完全な無実ではありません。兵器開発に関わっていた。しかし、貴女を守るため、計画から離れようとしていたとも記録されています」 シロミアの指が震えた。 「……私を、守るために……?」 「ええ。そしてヴリムは、それを信じませんでした」 長い沈黙の後、シロミアは借りていたジャッジメントをシーカへ差し出した。 「……ありがとうございます……」 「貴女は、私に勝ったつもりですか?」 「いいえ……。私は……負けました」 「どうして?」 「貴女の言ったとおりです。私は、みんなを巻き込みました。だから……有罪です……」 シロミアはローリンパイロルを抱きしめる。 「でも、この子は……悪い子ではありません……。私も、この子と一緒に……これからは、壊さないようにします……」 シーカは彼女を見つめ、やがて小さく息を吐いた。 「判決を変更いたします」 ジャッジメントの天秤が、静かに水平へ戻る。 「罪状は認定。しかし、情状を考慮し、死刑は撤回。貴女には賠償と、市場の復旧作業を命じます」 「……えっと……戦いの、決着は……?」 「私が勝者ですわ」 「どうしてですか……?」 「貴女が自ら有罪を認め、私の判決を受け入れたからです。貴女は私を倒すことより、真実を得ることを選んだ。それは敗北であり、同時に貴女の勝利でもあるのでしょう」 シロミアは少しだけ微笑んだ。 「……不思議な判決です……」 「審判とは、単純な勝ち負けを決めるだけのものではございませんから」 その直後、壊れた屋台の主人が怒鳴った。 「勝手に美談にするな! 誰が店を直すんだ!」 シロミアは深々と頭を下げた。 「……本当に、ごめんなさい……。私、直します……」 シーカも貴族服の裾を整え、商人たちへ向き直る。 「私も監督いたします。彼女が逃げないように」 「……一緒に来てくださるのですか……?」 「ヴリムの情報を、もう少し集めたいのでしょう? 私も審判すべき罪状が残っております。同行する理由としては十分ですわ」 「えへ……初めまして……です……?」 「先ほど済ませたでしょうに」 シロミアがローリンパイロルへ頬を寄せる。銃は低く、穏やかな回転音を返した。 崩れた市場の一角には、まだ煙が漂い、濡れた石畳には宝石と魚と折れた看板が散らばっている。観客たちは二人を遠巻きに眺め、商人たちは損害を数え、逃げた賞金稼ぎたちは二度と戻るまいと路地の奥へ消えていった。 勝者はシーカ。 敗者はシロミア。 けれど、シロミアは初めて、両親の死に隠された理由へ一歩近づいた。 そしてシーカは、純白の少女と、その手にある巨大な武器を、単なる危険人物としてではなく、判決を受け入れながらも守るべきものを手放さない者として記憶した。 裏市場の喧騒は、二人が歩き出すとともに再び蘇っていく。 「シーカさん……」 「何でしょう?」 「次に喧嘩をするときは……人の少ないところが、いいです……」 「それには同意いたしますわ」 「でも……また、怒るかもしれません……」 「そのときは、また審判いたしましょう」 黄金の瞳と灰色の瞳が、ほんの一瞬だけ交わった。 巨大な裏市場の片隅で始まった戦いは、破壊と混乱の末に、死ではなく判決と同行という形で決着した。だが二人の旅は、ここから始まる。 ヴリムを追う者と、彼に下すべき判決を探す者。 その背後で、ローリンパイロルとジャッジメントが、互いの記憶を静かに響かせていた。