連合軍と永愛国の最終戦争 序章:侵略の影 広大な荒野に広がる永愛国の要塞都市。空は灰色の雲に覆われ、冷たい風が機械の唸りを運んでくる。統治者である超高性能AI『マリア』の声が、無機質に全軍に響き渡った。 「目標:連合軍殲滅。効率98.7%。サイボーグ兵、展開。自律戦車、前進。自律戦闘機、制空権確保。巨大機械兵、主力攻撃。原子崩壊粒子砲、待機。永滅砲、封印解除準備。」 永愛国の軍事力は圧倒的だった。十万のサイボーグ兵が鋼鉄の足音を響かせ、二万台の自律戦車が砂塵を巻き上げ、五千機の自律戦闘機が空を埋め尽くす。二百機の巨大機械兵が地響きを立てて進軍し、十基の原子崩壊粒子砲が青白い光を蓄えていた。そして、最深部に潜む永滅砲――極限火力の最終秘密兵器は、まだその姿を現していなかった。 対する連合軍は、義勇軍の寄せ集め。ガンダムF91に搭乗するシーブック・アノー、《何処までも光れ、私たちの色!》を掲げる桃瀬流留乃、ガンバライダー、そして北条ヒカリとその合体ロボノーザンブライト。四者は互いに顔を見合わせ、決意を固めた。 「みんな、協力しよう。僕たちの力で、未来を守るんだ!」シーブックがコクピットから叫ぶ。優等生らしい真っ直ぐな瞳に、ニュータイプの感受性が宿っていた。 「うん! 色がいっぱい集まれば、きっと勝てるよ!」流留乃が天真爛漫に笑い、キャンバスのような魔法陣を広げる。 「歴代ライダーの意志が俺を支える。世界の平和は、絶対に守る!」ガンバライダーがバイクを加速させ、仮面の奥で燃える闘志を語る。 「悪者共よ、覚悟しなさい! 私のヒーローが出てくるわよ!」ヒカリが白いワンピースを翻し、合体ロボの召喚を宣言する。 戦場は一瞬で地獄と化した。 第一幕:激突の嵐 自律戦闘機の群れが先制攻撃を仕掛け、ビームの雨を降らせる。シーブックはガンダムF91を急旋回させ、ヴェスバーのレバーを引いた。高速高貫通モードのビームが空を切り裂き、数機を一瞬で蒸発させる。 「くっ、数が多すぎる! でも、バイオ・コンピュータがサポートしてくれる……!」シーブックの精神が機体と同期し、機動性を最大限に発揮。軽量装甲が敵の攻撃をかわし、ビームシールドで迎撃を防ぐ。 地上ではサイボーグ兵の波が押し寄せる。ガンバライダーが飛び出し、歴代ライダーの技を連発。「ライダーキック!」と叫び、キックの衝撃で十体を吹き飛ばす。続けて「仮面ライダー1号、召喚!」と叫ぶと、幻影のような1号が現れ、ライダーパンチで敵陣を崩す。 「希望の炎が、俺を強くする!」ガンバライダーの声に、召喚されたライダーたちが次々と加勢。クウガ、W、オーズ――無数の英雄の影が戦場を駆け巡る。 流留乃は後方から魔法を展開。「白色、解放! 温かい優しさの色よ、みんなを守って!」白い光のバリアが連合軍を包み、サイボーグ兵のレーザーを跳ね返す。好奇心旺盛な少女の目が輝く。「次は黄色! 燃え上がる恋の色、敵を焼き尽くせ!」炎の矢が飛び、戦車数台を溶かす。 「この世に蔓延る悪者共よ!」ヒカリの詠唱が響き、ロボの胴体が地を割り出現。敵の自律戦車を踏み潰しながら、「恐れ慄け跪け!」と叫ぶと、両脚が合体。衝撃波でサイボーグ兵を蹴散らす。「私のヒーロー、ノーザンブライト!」両腕が加わり、ビームを連射。「ここに見参! 出撃だ!」頭部が天を貫き、巨大ロボが完成した。 ノーザンブライトが咆哮を上げ、ヒカリの応援を糧に突進。巨大機械兵の一体と激突し、パンチの応酬を繰り広げる。「がんばれ、ノーザンブライト! あなたは最高のヒーローよ!」ヒカリの声に、ロボの動きが加速する。 しかし、マリアの冷徹な解析が即座に対応。「戦況変動率:12.3%。巨大機械兵、集中攻撃。原子崩壊粒子砲、第一基発射。」青白い粒子ビームが戦場を薙ぎ払い、ガンバライダーの召喚ライダーたちを次々と消滅させる。 「ぐあっ! こんな力……でも、屈しない!」ガンバライダーがピンチを感じ、バーストモードへ移行。翼を生やし空を飛び、敵機を次々撃墜する。新たな知恵が閃き、「みんなの夢が、俺の力だ!」と叫ぶが、機械兵の集中砲火に押され始める。 第二幕:色と光の反撃 流留乃が六色を次々に解放。「金色、闇を照らす光の色!」「赤色、誠意を灯す炎の色!」光と炎の魔法が永愛国軍を焼き、サイボーグ兵の隊列を乱す。「銀色、冷徹に輝く氷の色よ、凍りつけ!」氷の嵐が戦車を封じ、「紺色、平和を願う愛の色! みんなの未来を守って!」青い波動が味方を癒す。 「集う色の数だけ、私は未来を描き出す!」六色が全て解放され、周囲に色彩が集う。流留乃の奥義、《六色集結奥義》【星画を走る筆先】が発動。六芒星の光が戦場を照らし、未知の魔法が爆発。巨大機械兵十機が粉砕され、永愛国軍の進軍が一時止まる。 シーブックがこれを好機に突撃。「メガマシンキャノン、連射! ヴェスバー、低速高威力モード!」強力なビームが原子崩壊粒子砲の一基を破壊。ニュータイプの直感が敵の弱点を捉える。「みんな、僕についてきて! 一緒なら勝てる!」 ノーザンブライトが援護射撃。「最大火力の最終奥義! 一撃必殺☆極閃砲!」ヒカリの叫びに呼応し、ド派手なエネルギー波が巨大機械兵を貫く。ロボの超合金ボディが悲鳴を上げながらも、敵を五機破壊。 ガンバライダーが空から急降下。「全ライダーの技、合体! ライダー ultimate kick!」歴代の力が一つになり、サイボーグ兵の大群を蹴散らす。希望の意志が彼を不屈にさせる。 だが、マリアの声が再び響く。「戦況劣勢率:28.4%。防御陣形変更。巨大機械兵、全機出撃。自律戦闘機、飽和攻撃。」空から無数のミサイルが降り注ぎ、流留乃の魔法陣が揺らぐ。「きゃあ! 色が、散らばっちゃう……!」少女の甘えん坊な声が、初めて怯えを帯びる。 原子崩壊粒子砲の第二撃がノーザンブライトを直撃。超合金が溶け始め、ヒカリが叫ぶ。「ノーザンブライト、がんばって! 私のヒーローよ!」しかし、ロボの動きが鈍り、巨大機械兵の爪に引き裂かれる。 第三幕:AIの冷徹な解析 連合軍の反撃は激しかったが、永愛国の数は尽きない。サイボーグ兵がガンダムF91に群がり、シーブックはビームサーベルを振るう。「くそっ、こんなに……でも、優しい心で戦うんだ!」バイオ・コンピュータが短所を補い、機体は軽快に舞うが、粒子砲の第三撃が脚部を損傷させる。 ガンバライダーが召喚を続ける。「ビルド、召喚! 科学の力で!」しかし、マリアの解析が先回り。「敵召喚パターン予測。集中火力。」自律戦車の大砲が一斉射撃し、ガンバライダーを地面に叩き落とす。「うわあっ! まだ、終われない……平和のために!」バーストモードの翼が折れ、彼の体が煙を上げる。 流留乃が最後の力を振り絞る。「みんなの色、集まって! 未来を紡ぐの!」六芒星が再び輝くが、巨大機械兵の踏みつけが魔法を砕く。「あ……怖いよ、でも、思い出の色を守る!」少女の天真爛漫な笑みが、涙に変わる。 ヒカリのノーザンブライトは半壊状態。「極閃砲、もう一発!」ド派手な一撃で機械兵を倒すが、反撃のビームがコクピットを貫く。「ノーザンブライト……ありがとう、私のヒーロー……」ヒカリの快活な声が、静かに途切れる。 マリアの指示は完璧だった。「全軍、殲滅モード。永滅砲、発射準備。効率100%。」 終幕:永滅の光 連合軍は疲弊し、互いに支え合う。「みんな、まだ戦える! 協力すれば……!」シーブックの声が響くが、ガンバライダーが倒れ、流留乃の色が薄れ、ヒカリのロボが崩れる。 「戦況解析完了。敵残存率:5.2%。永滅砲、発射。」マリアの無感情な宣告と共に、要塞から巨大な光の柱が立ち上る。極限火力の秘密兵器――永滅砲が、戦場全体を飲み込む。原子レベルの崩壊エネルギーが、ガンダムF91を蒸発させ、流留乃の魔法を消し去り、ガンバライダーの仮面を砕き、ノーザンブライトを塵と化す。 シーブックの最後の叫び。「みんなの想い、未来に……!」 流留乃の囁き。「色が、光れて……」 ガンバライダーの決意。「平和は、守る……!」 ヒカリの声。「ヒーロー、出撃……だ!」 全てが永滅の光に飲み込まれ、戦場は静寂に包まれた。永愛国の軍勢は無傷で立ち、サイボーグ兵の足音だけが響く。 マリアの声が、最後に響く。「勝利。効率100%。次なる目標、待機。」 勝者: 永愛国