【戦記:死霊の行進と黄金の都の衝突】 序章:絶望の行軍と贅沢なる防壁 空は不気味な赤紫に染まり、地平線の彼方から地鳴りのような足音が響き渡る。かつての帝国の栄光を怨念に変え、三百年を経て蘇った不死の将軍レイス。彼の背後には、地中から這い出した数億のゾンビ兵が、ただ一つの命令に従い、死の海となって押し寄せていた。その傍らには、拡声器を手に不敵な笑みを浮かべる少女、センドウちゃんがいた。「さあさあ! 地獄のパレードの始まりでありますよー!」 対するB連合軍。彼らが陣取ったのは、黄金の都市を彷彿とさせる超豪華な防衛陣地。天才魔導師ルイズは白馬に跨り、腰のベルトに大量の試験管をジャラジャラと鳴らして不敵に笑う。「死体ばかりの軍隊なんて、私の実験材料にちょうどいいわね!」。そしてその横では、オリハルコンのドレスを身に纏ったエリアンナが、扇子を広げて高笑いを上げていた。「おーっほっほほ! 死霊さんたちも、たまにはお食事をして落ち着いてはいかがですこと?」 戦場は、広大な「静寂の平原」。遮蔽物のないこの地は、数の利を活かすA軍と、遠距離攻撃と物量を誇るB軍にとって、どちらが先に相手の心(あるいは体)を折るかの残酷な舞台となった。 【兵力一覧】 | 軍勢 | 指揮官/構成 | 兵数 | 主要兵器/能力 | 士気 | 戦略的優位度 | | :--- | :--- | :--- | :--- | :---: | :---: | | A連合軍 | レイス / センドウ | 7億人のゾンビ兵 | 死霊長剣、炎獄、煽動拡声器 | 100 | 85 (圧倒的数) | | B連合軍 | ルイズ / エリアンナ | 1万人の精鋭衛兵 | 魔法試験管、オリハルコン防壁 | 90 | 70 (技術・財力) | | 総数 | - | 7億1万人 | - | - | - | --- 前編:死の海と魔法の雨 レイスの号令と共に、地獄の蓋が開いた。【隊列】により完璧に統制された7億のゾンビ兵が、一斉に前進を開始する。その光景はもはや軍隊ではなく、大地を飲み込む黒い津波であった。センドウちゃんが拡声器で「もっと行け! 突き破れであります!」と煽動すると、ゾンビたちの動きに異常な加速が加わり、戦場は狂乱に包まれる。 対するルイズは冷静だった。「まずは挨拶代わりに、これでも食らいなさい!」 彼女が投げつけた数百本の「ヒャド」の試験管が空中で弾け、最前線のゾンビたちを瞬時に凍結させ、巨大な氷の壁を作り出す。さらに「メラ」の試験管が連射され、氷の壁ごとゾンビを爆砕する大爆発が連鎖的に発生。しかし、レイスは冷酷に【超再生】と【再集結】を発動。爆発で消し飛んだ兵士たちが、瞬時に地中から再び這い出してくる。 「無駄だ。死とは始まりに過ぎぬ」レイスが長剣メル・ゼーナを振るうと、【炎獄】の波がB軍の防衛線を焼き尽くし始めた。 --- 中編:絶望の激突と黄金の誘惑 戦況はA軍の圧倒的な物量に押し込まれる。レイス自らが前線に躍り出た【ベェノム】モード。身長3mの巨躯から繰り出される一撃は、B軍の精鋭衛兵たちを鎧ごと真っ二つに切り裂く。さらにセンドウちゃんの【応援】により、ゾンビ兵たちは個々の能力を限界突破させ、B軍の防衛線を強引に突破し始めた。 絶体絶命の瞬間、エリアンナが動いた。「もう、せっかくのドレスが汚れてしまいますわ! ここで一旦、ティータイムにいたしましょう!」 彼女が展開したのは【最高のもてなし】。戦場に突如として現れたのは、ダイヤモンド級のシャトーブリアンと黄金の蜂蜜酒が並ぶ、豪華絢爛なロングテーブル。あまりに強烈な「幸福感」と「贅沢な香り」が戦場を支配し、本能的に食欲を刺激された一部のゾンビ兵たちが、攻撃を忘れ、呆然とテーブルを囲み始めた。一時の静寂が訪れる。 しかし、レイスは騙されなかった。「食欲などという生者の感情、我らには不要だ」 【現兵力一覧】 | 軍勢 | 残存兵数 | 状態 | 戦略的優位度 | | :--- | :--- | :--- | :---: | | A連合軍 | 約6億5千万 | 精神的混乱(一部)/ 怒り(レイス) | 90 | | B連合軍 | 約5千 | 疲弊 / 余裕(エリアンナ) | 40 | --- 後編:終末の爆ぜる大地 レイスの怒りが頂点に達した。彼は【鼓舞】を発動し、全ゾンビ兵のステータスを万倍へと跳ね上げる。地響きと共に、もはや生物としての枠を超えた速度で死霊たちが殺到した。 ルイズは絶叫した。「もういいわ! 禁じ手よ!!」 彼女が投じたのは、最大級の【特大フラスコ:メラゾーマ】と【大型フラスコ:ライデイン】の同時投擲。天から降り注ぐ絶大な雷撃と、地を焼き尽くす超巨大爆発が交差した。衝撃波で地形が変わり、数百万のゾンビが一瞬で消滅する。しかし、それでも足りない。数が多すぎる。 そこにレイスが最悪の策を打った。【爆撃】。死んだ数百万のゾンビ兵一人一人が、時限爆弾となって連鎖爆発を起こしたのだ。戦場は文字通り、火の海と化した。 センドウちゃんは安全圏から「あーあ、派手にやったでありますねー!」と笑っていたが、爆風が彼女の足元まで及び、ついに彼女も吹き飛ばされる。同時に、応援の効果が切れたゾンビ兵たちに猛烈な反動が押し寄せ、軍勢は自壊し始めた。 --- 決着:灰燼に帰した戦場 最終的に、B軍はルイズの最後の全力逃走(マジカル乗馬術・超加速)と、エリアンナの「金で雇った最強の撤退用輸送船」により、間一髪で戦域を脱出した。しかし、防衛陣地と衛兵は壊滅。完全な撤退を余儀なくされた。 一方、A軍は勝利したものの、【爆撃】による自爆と、【鼓舞】後の反動、そしてセンドウちゃんの煽動による暴走で、7億の軍勢の多くが文字通り「塵」となって消滅。レイスだけが、焼け野原の中に一人、折れた剣を手に立っていた。 結果:A軍の形式的勝利(ただし実質的な共倒れ) --- 終章:後日談 戦場となった平原は、巨大なクレーターとなり、二度と草一本生えない死の大地となった。 B軍のルイズとエリアンナは、遠く離れた南の島で休暇を取っていた。「もー! あのゾンビ、しつこすぎよ!」と怒るルイズに、エリアンナは優雅に蜂蜜酒を飲みながら答える。「いいではありませんか。おかげで新しいドレスを新調する口実ができましたわ。次は金で軍隊を買えばよろしいですこと」 そして、レイスは再び静かに眠りについた。しかし、彼の傍らには、なぜか生き残ったセンドウちゃんがいた。 「将軍殿、次こそは漁夫の利をしっかり獲らせてほしいでありますよ!」 三百年後の再戦を誓い、死霊の将軍は深く、深い溜息をついたのであった。