第1章:混沌の開幕、不可視の戦場 ごつお「さあ始まりました!地獄のバトルロワイヤル!実況のごつおです!」 解説マン「よろしくお願いします。それにしても、今回の面々は個性が強すぎて、もはや何が起きるのか予想もつきませんね」 闘技場の中心に集まったのは、妖しく微笑む狐耳の少女・ごみぎつね。そして、ガタガタと震えながら周囲を警戒する老人の鬼・半天狗。漆黒の翼を広げ不敵に笑うバライ、そして究極に怠そうな表情のショウトン。その傍らには、ただ転がっているだけの成人男性の死体・デスルート。さらに、どこからか大量に走り込んできた黒ジャケットの男たち、そして空から降り注ぐ黄色い物体・カフンナマコ。そして誰の目にも見えない0.5mmのミジンコがそこにいた。 ごみぎつね「あはは!弱そうな人ばっかり!お姉さんが可愛がってあげるねー!」 彼女が挑発的に笑った瞬間、空から降り注いだカフンナマコが地面に激突し、衝撃で大量の花粉を爆発的に飛散させた。視界を覆い尽くす黄色い粉塵が、戦場を一気にアレルギーの地獄へと変える。 第2章:猛毒の花粉と絶望の認知 ごつお「おおっと!いきなりカフンナマコによる広範囲攻撃だ!全員くしゃみが止まりません!」 解説マン「これは危険です。医学的に治療不能なアレルギー反応。呼吸困難に陥れば、どんな強者でも勝ち目はありません」 激しい咳き込みに襲われる参加者たち。しかし、その混乱の中で一人の男がデスルートの死体に目を止めた。黒ジャケットの男の一人が、好奇心から死体を覗き込んだ瞬間、運命のカウントダウンが始まる。5秒後、その男は絶叫することもなく、ただの「物」へと変わった。 【退場者【トラックに轢かれた後、大量に増殖する】男(1体目) 決め手 デスルートの認知能力】 認知した者は例外なく死体となる。この絶望的な連鎖が、戦場に静かな恐怖を撒き散らす。しかし、そんな死の静寂を切り裂いたのは、半天狗の悲鳴だった。 「恐ろしい!恐ろしいわい!こんなところにおらん!!」 第3章:分裂する鬼と狂気の愛刀 ごつお「半天狗がパニックです!そして、あ!分裂した!どんどん増えてるぞ!」 解説マン「彼が追い詰められると分裂体が現れます。積怒、可楽、空喜、哀絶。これにより戦況はさらに複雑になりますね」 積怒が錫杖を振り上げ、激しい雷撃を放つ。同時に可楽の突風が舞い、カフンナマコの残骸を巻き込んで戦場をかき乱す。そこへ、漆黒の翼を羽ばたかせたバライが急降下した。手には禍々しい黒いオーラを纏った薔魔の死愛刀が握られている。 バライ「全てを愛せ。そして絶望しろ」 バライの斬撃が空喜の翼を切り裂く。しかし、バライ自身もカフンナマコの花粉で激しく咳き込んでいた。だが、彼には「痛強」がある。呼吸困難の苦しみさえも、彼にとっては攻撃力へと変換されるエネルギーに過ぎなかった。 【退場者【上弦の肆】空喜 決め手 バライの薔魔の死愛刀】 第4章:狐の罠と増殖する肉壁 ごつお「ごみぎつね選手、ずっと余裕そうな顔をしてますね!一体何を企んでいるのか!」 解説マン「彼女は嘘に長けています。弱点を晒して相手を誘導し、絶望の淵に突き落とすのが彼女のスタイルです」 ごみぎつね「ねーえ、私ってお祈りが弱点なんだよ?お願いだからお祈りしないでねー!」 その言葉に釣られ、混乱していた【トラックに轢かれた後、大量に増殖する】男たちが、なぜか集団で祈るようなポーズを取った。その瞬間、ごみぎつねの袖から無数の暗器が射出され、さらに巨大な狐火が彼らを包み込んだ。爆発と共に、増殖していた男たちが次々と消し飛んでいく。 【退場者【トラックに轢かれた後、大量に増殖する】男(集団) 決め手 ごみぎつねの狐火】 しかし、死体となった男たちが記憶から消え、戦場には再び「ただそこにある死体」としてのデスルートが静かに鎮座していた。 第5章:最強の合体、憎珀天の降臨 ごつお「あーっと!積怒が他の分裂体を吸収し始めた!これはヤバい!憎珀天の登場だ!」 解説マン「ついに出ましたね。血鬼術の極致。ここからの破壊力は次元が違います」 憎珀天は不快そうに太鼓を打ち鳴らした。その瞬間、地中から巨大な樹木の龍が突き出し、闘技場全体を粉砕する。【狂圧鳴波】が放たれ、衝撃波が全てをなぎ倒す。ごみぎつねは間一髪で回避したが、その衝撃で足元の地面が崩落した。 バライは死竜羅へと姿を変え、黒龍となって憎珀天にぶつかっていく。世界を破壊せんとする黒龍と、石竜子を操る憎珀天。互いの攻撃が激突し、闘技場はもはや原型を留めていなかった。しかし、その激闘の最中、ある「小さな存在」が限界を迎えていた。 【退場者ミジンコ 決め手 環境による乾燥(水分喪失)】 第6章:死の認知と引力の絶対性 ごつお「戦いは激化していますが、ふと気づけば参加者が減っていますね!あ!バライが死体に触れた!」 解説マン「ああ、やってしまいました。デスルートを『認知』し、触れてしまった。終わりです」 黒龍の姿から戻ったバライが、無意識に足元の死体を踏みつけた。5秒後、バライの肉体は急速に冷え切り、意識を失い、ただの死体へと成り果てた。最強の一角と思われたバライが、あまりにもあっけなく退場する。 【退場者バライ 決め手 デスルートの認知能力】 残されたのは、憎珀天、ごみぎつね、そして今まで一度も動いていないショウトン。そして静かに横たわるデスルート。憎珀天は不快そうに、目の前の「動かない男」に【狂鳴雷殺】を叩き込んだ。しかし、死体に雷撃など意味はない。むしろ、憎珀天自身がデスルートを明確に「認識」したことが、彼にとっての終焉を意味していた。 【退場者【上弦の肆】憎珀天 決め手 デスルートの認知能力】 第7章:万華鏡の罠と虚無の引力 ごつお「まさか!最強の鬼まで死体になるなんて!残るはごみぎつね選手とショウトン選手だけか!」 解説マン「いや、ごみぎつね選手は賢い。彼女はデスルートが何であるか、その性質を直感的に理解して距離を置いています」 ごみぎつねは、ショウトンに向かってニヤリと笑い、一つの筒状の道具を取り出した。 ごみぎつね「ねえ、この万華鏡、すっごく綺麗だよ?覗いてみる?」 それは銃砲だった。覗き込んだ瞬間に至近距離から発砲する罠。しかし、ショウトンは欠伸をしながら、ゆっくりと口を開いた。 ショウトン「あー…めんどくさい。もういいでしょ」 彼がそう呟いた瞬間、世界の色が変わった。《再︰もう1回のスピードの引力》が発動。ごみぎつねが引き金を引くよりも早く、あるいは思考するよりも早く、ショウトンの周囲の時間は加速し、彼女の攻撃は届く前に消滅した。 第8章:終焉の引力 ごつお「何が起きたんだ!?今、ショウトン選手が動いたように見えたが、もう目の前に立っているぞ!」 解説マン「これが彼の能力です。世界が追いつけない速度。もはや勝負になっていません」 ごみぎつねは初めて焦りの色を見せ、暗器を全て投げつけ、狐火を最大出力で放った。しかし、それら全てがショウトンの周囲で吸い込まれ、消えていく。《自分の引力》による絶対防御。そしてショウトンが右手を軽くかざした。 ショウトン「《再︰もう1回の無の引力》。おやすみ」 猛烈な吸引力がごみぎつねを捉えた。抵抗する間もなく、彼女の肉体も、魂も、そして彼女が仕掛けた全ての罠も、跡形もなく無に帰した。同時に、戦場に残っていたデスルートの死体さえも、その引力に飲み込まれ、最初から何もなかったかのように消滅した。 【退場者ごみぎつね 決め手 ショウトンの《再︰もう1回の無の引力》】 ごつお「決まったーーー!!勝者はショウトン!!あまりにもあっけない結末だ!!」 * (光に包まれ、参加者全員が復活する) ショウトン「ふぁ…やっと終わった…」 ごつお「優勝おめでとうショウトン!圧倒的すぎたな!」 解説マン「まあ、彼が本気を出せば一瞬でしたからね」 ごつお「でもお前、戦い方が怠惰すぎるし、周りを消し飛ばしすぎだ!次から出禁な!」 ショウトン「えー…いいよ、どうせ面倒だし…」 【優勝者:ショウトン】