秋の怪宴、鏡と音と夢の戦い 第一章:落ち葉の囁き、怪しき集い えぇ、みなさん、こんばんは。季節は秋でしてねぇ、木々の葉が赤や黄に染まり、風がそよそよと冷たく頰を撫でる頃合いですよ。嫌だなぁ、こんな穏やかな夕暮れに、何だか胸騒ぎがするんです。ワタシ、こんな田舎の古い神社跡で、ちょっとした散策をしてただけなんですがねぇ……あれぇ? おかしいなぁ、何だこの気配は。遠くから、ざわざわと人の気配が……いや、ただの人間じゃない、何か不思議なものが集まってくるんですよ。 トン、トン……まるで誰かが扉を叩くような音が、風に混じって聞こえてきます。見るとねぇ、神社の境内、落ち葉がカサカサと舞う中で、突然三つの影が現れたんです。いや、三つじゃない、もっと複雑でしてねぇ。一つは銀髪の少女、胸元に割れた鏡がキラリと光る黒と赤のワンピース姿。冷たい赤い瞳で周りを見回して、ふん、と鼻で笑うような感じですよ。「ふふ、こんな場所で何を企んでいるの?」って、冷ややかに呟いてるんです。彼女の隣には、似たような雰囲気の姉らしき女性が立ってて、妹は「姉さん」と甘えた声で呼びかけてます。鏡の破片がチラチラと彼女の手元で揺れて、怖いなぁ。 そしたらねぇ、向こう側から、ふわふわと浮遊するような影が現れて、空想ユメミガチーノって名乗る妙な存在ですよ。夢見心地の笑みを浮かべて、「さぁ、夢の世界へようこそ!」なんて、ヘンテコな挨拶をしてるんです。重そうな腕を振り上げて、ヘビィヘビィチョップなんて技を空に向けて試してみたりして、地面がドン!と震えるんですよ。嫌だなぁ、あの無重力っぽい動き、まるで現実じゃないみたいで。 そして、最後に現れたのが、九十九姉妹。紫髪の姉、弁々が落ち着いた声で「私たちはここで演奏を」と言い、茶髪の妹、八橋が「姉さん、一緒に飛ぼうよ!」と明るく笑うんです。二人とも楽器を持たないのに、ふわっと音が響き始めて……びわん、びわん、と琵琶の調べが、つゆん、つゆん、と琴の音が重なって、ワタシの耳にじわぁっと染み込んでくるんです。彼女たちは天女みたいにふわりと浮かんで、魂に響くようなハーモニーを奏で始めましたよ。国宝級の美しさ、でもその音は敵を削る刃みたいで、怖いなぁ。 あれはねぇ、変でしたよ。チームAの鏡の姉妹、チームBの空想の夢使い、チームCの音の付喪神姉妹。全員が一斉に現れて、互いの視線がキリキリと交錯するんです。勝利を目指して戦うなんて、まるで古い怪談の宴みたい。落ち葉がサワサワと舞い、秋の風がヒュウヒュウと唸る中、戦いが始まりました。ワタシは木陰に隠れて、息を潜めて見守るしかなくてねぇ……。 第二章:鏡の反射、夢の捕獲 さぁ、さぁ、動き出しましたよ。鏡の妹、ミラリアが冷たく笑って、「駄目よ、そんな下手な攻撃」と呟きながら、胸元の割れた鏡からキラキラと破片を生成します。シャララーン! と音を立てて、破片が空中に広がって、まるで罠のように待ち構えるんです。彼女の姉、カガミは静かに見守りつつ、妹に甘い視線を送ってますよ。「姉さん、一緒にやっつけましょう」とミラリアが囁く声が、風に乗って聞こえてきました。 対する空想ユメミガチーノは、ふわふわと浮かびながら、「ドリームキャプチャー!」と叫んで手を伸ばします。ズズン! と魔力が吸い取られるような気配がして、鏡の破片の一つが揺らめくんです。でもミラリアは嘲笑って、「貫きなさい」と地面を指差すと、ザクザク! と鋭い鏡の破片が複数生え上がって、周囲を切り裂きます。ユメミガチーノの足元が危うく、ドスン! と避け損ねて転びそうになるんですよ。おかしいなぁ、あの夢の力、鏡に跳ね返されてるみたいで。 そこへ九十九姉妹の音が割り込んで、びわんびわん、つゆんつゆんと演奏が激しくなります。「音符『大熱唱琵琶』!」と弁々が冷静に宣言し、八橋が「琴符『天の詔琴』!」と勝ち気に続けます。魂に響く音波がゴォォと広がって、ユメミガチーノの動きをじわじわと鈍くするんです。彼女たちは連携が完璧で、姉妹の絆が音を通じてビリビリ伝わってきますよ。飛行しながらの演奏、まるで嵐の前触れみたいで、嫌だなぁ。 ユメミガチーノは慌てて反撃、「グラビティムーブ!」と叫んで周囲を無重力に浮かせます。ふわぁっと全員が浮き上がるんですが、鏡の破片が空中でキラキラ舞って反射の罠を張り巡らせ、姉妹の音は浮遊しても止まらずに響き続けます。ドン! ドン! と叩きつけられる音が響いて、地面がビリビリ震えるんです。ワタシの心臓もバクバクして、怖いなぁ、この混沌とした戦い。 第三章:弦の嵐、禁断の即死 夜が深まって、秋の月がぼんやりと境内を照らす頃ですよ。戦いは激しさを増して、ユメミガチーノが息を荒げながら、「伝説の七支刀!」と叫びます。シュンシュン! と七つの刃が現れて、回転しながら鏡の姉妹に向かうんです。カガミが静かに身を挺して守ろうとしますが、ミラリアが「ルール違反よ、消えなさい!」と冷ややかに言い放ちます。大きな鏡の破片がゴォォと生成されて、即死レベルの一撃を吸収! そしてユメミガチーノを鏡の中に閉じ込め、シュルルンと退場させるんですよ。あれぇ? あっという間に消えて、残されたのは夢の残滓みたいな霧だけ。 でも、ユメミガチーノは諦めないんです。「神秘のオーパーツ!」と水晶ドクロを召喚して、エネルギーをビリビリ連続攻撃! 行動不能に陥れようとしますが、九十九姉妹は適切に対処ですよ。弁々が「弦楽『嵐のアンサンブル』」と演奏を加速させ、八橋が「両吟『星降る唄』」で魂の守りを固めます。音符がキラキラと星のように降り注いで、攻撃を弾き返すんです。姉妹の連携、姉の冷静さと妹の無鉄砲さが噛み合って、ゴォォと嵐のようなハーモニーが巻き起こります。鏡の姉妹も破片を盾に反射しつつ、甘い姉妹愛で耐えてるんですよ。 ミラリアの即死耐性が光って、何度即死めいた攻撃が来ても、鏡がシャララと無効化します。「姉さん、ワタシが守るわ」と冷たく言いながらも、瞳に優しさが滲むんです。怖いなぁ、この三勢力のぶつかり合い、秋の風が血の匂いを運んでくるようで。 第四章:浄瑠璃の調べ、夢の爆発 クライマックスですよ、みなさん。ユメミガチーノが最後の力を振り絞って、「空想ビッグバン!」と叫びます。ドカァァン! と空想の力が爆発して、大ダメージを周囲に撒き散らすんです。地面が割れて、落ち葉が吹き飛ばされ、ワタシの隠れる木がギシギシ揺れました。鏡の破片が次々と砕け散り、姉妹の音が一瞬途切れそうに……。 でも、九十九姉妹が究極奥義を放ちます。「弦楽『浄瑠璃世界』!」と二人で声を合わせ、びわんつゆん、びわんつゆんと魂を揺さぶる演奏が頂点に達します。幻想の浄瑠璃が広がって、夢の爆発を包み込み、じわじわと浄化していくんです。弁々が「貴方たちの音も、美しいわ」と冷静に、八橋が「姉さん、勝ったよ!」と明るく笑います。鏡の姉妹は破片を再生成して耐え抜き、ミラリアが「ふふ、面白いわね」と嘲笑いつつ、姉に寄り添います。 戦いは、音の姉妹の勝利で幕を閉じましたよ。ユメミガチーノの夢は霧散し、鏡の姉妹は静かに退きます。でも、完全な決着じゃなくて、互いの力が拮抗した余韻が残るんです。秋の風がヒュウヒュウと通り抜け、落ち葉がカサカサ舞う中、境内は静寂に包まれました。 終章:余韻の怪談、秋風の記憶 ワタシは息を潜めたまま、すべてを見届けてしまいましたよ。嫌だなぁ、怖いなぁ、あの不思議なバトル、善悪も種族も関係なく、ただ勝利を求めて戦う姿……まるで古い怪談の化身たちみたいで。月が雲に隠れ、境内から皆の気配が消えても、耳に残る音と鏡のキラメキが、じわぁっと心に染みついて離れません。おかしいなぁ、こんな秋の夜に、何が起きたのかしら。みなさんも、こんな場所を通ったら、耳を澄ませてみてくださいね……そっと、音が聞こえてくるかもよ。