起 突如として現れた模倣龍は、辺りの風を一変させた。その姿は勇ましくも恐怖を煽るもので、目の前に立つチームAのコレットとチームBの蛍火に向けて、低く響く声で宣告した。 「今から貴様らの積み重ねてきた物が、我の糧になるのだ」 模倣龍の目は輝き、森の中に響くその声は、強者との戦闘に対する高揚感に満ちていた。コレットは一歩後ずさるが、その瞳は興奮にも満ちていた。 「面白そう、これを調べるのは絶好の機会だわ!」コレットは、うろたえずに自らの「熱を集めるフライパン」をかざした。 「静かにしろ。自分を守ることが先だ。」蛍火はその冷静さを崩さず、コレットに一瞥を送った。 模倣龍はその瞬間、両者の能力を感じ取り、まずは蛍火の「黒き魔力」を模倣した。周囲は不気味に静まり、彼女の意識が潜む影のように感じられる。 「ここからは我の試練だ!」模倣龍は襲いかかり、蛍火に向かって一撃。蛍火はその瞬間、引き寄せられるような気配を感じながら、すかさず黒い防壁を形成し、攻撃を防いだ。 承 模倣龍は、産まれた黒き防壁を観察し、彼女の技術を吸収していた。「興味深い戦術だな。だが…」再び、模倣龍の目が輝く。「我も本気で行くぞ!」 コレットはその戦いが続く中で、今がチャンスだと認識した。「蛍火さん、私のアイテムの能力で何かできるかも!」彼女が叫ぶと、蛍火は彼女に振り向いた。 「何だ、早く言え。」冷静に求める蛍火。コレットは熱を集めるフライパンをかざし、放つことを決意した。 「熱を!集めるわ、これで火をつけるのよ!」コレットのフライパンは、まるで魔法のように熱を生み出し、模倣龍に向けて勢いよく投げた。火の玉が襲いかかるが、模倣龍は再びその威力を吸収してしまう。 「貴様らの攻撃など、我には無駄だ!」しかし、模倣龍はコレットが生み出した熱量に、少々戸惑っているようにも見えた。 「蛍火さん、私の攻撃を混ぜる!あの龍を正確に狙って!」彼女は叫んだ。蛍火は頷き、次なる一手を考えた。 転 模倣龍は、コレットの攻撃を吸収しつつ、新たに自らの力に取り込んだ。結界をにじませ、その皮膚が黒く変化するとともに、化け物のような巨大な爪を持って現れた。 「これが我の刃だ、貴様ら、全てを屈服させてやる!」模倣龍の爪が一斉に煌めいて、蛍火へ襲いかかる。 「これを受け止める、来い!」蛍火はその場を踏みしめ、黒き悪魔の前に立ちはだかった。彼女の魔力が集中し、目の前に存在する全てを切り裂いていく。 「ブラック・エンド!」その叫びと同時に、蛍火は自らを中心に黒い光を放ち、模倣龍の攻撃を無効にした。 だが、模倣龍もまたその攻撃を吸収し、力を増していた。「少々貴様らを見くびっていたようだ。すまなかったな」 コレットは直ちにゼロ距離での戦いを挑む。「くっついているだけだと危ないわ、蛍火さん!私も何かしなきゃ!」 結 模倣龍は、今や二人の力を一手に模倣し、自らの力を変調させている。蛍火はその毅然とした姿勢を崩さず、自分の限界を再認識していた。 「コレット、私の力を使いなさい!全てを破壊するために!」蛍火は彼女を鼓舞した。コレットはそれに応えるように、自らの知識を使い、全ての情報を彼女に伝えた。 「私のフライパンはまだ力を秘めている!それを利用して、模倣龍を飲み込むのよ!」 コレットは再度、フライパンを掲げて魔法の力を込め、全ての熱を模倣龍に集中させた。「熱を集める、全て私の研究のために!」 蛍火もその後に加勢する。「共に攻撃する、今だ!」二人の目の前で、模倣龍は再び彼女たちの力を模倣しようとしたが、もはや間に合わなかった。 二者の技術が重なり合う。青い炎と黒い影が混ざり合い、模倣龍への攻撃となった。そして、その一撃が決まった瞬間、模倣龍は形を変えつつ、消え去っていった。 「俺の成長を無にしたな…」その言葉が余韻として残り、二人は戦闘を終えた。 「おかげで色々と学べたわ!」コレットは高揚感に包まれていた。 「次も、共に力を合わせるぞ。」蛍火は少し微笑んだ。二人は互いにがっしりと握手し、これから先の冒険を共にする約束をした。