山奥の小屋の前に集いし者たち。各々が持つ目的のため、今まさに運命の戦いに挑む。そこには一人の女性が立っていた。彼女はかつて人々の英雄と称えられた「元英雄」。赤いロングヘアーが風に舞い、和服がその動きに加わる。彼女の目は冷酷さを宿し、その胸には過去の栄光が今も残っている。 対するは、冷酷な女武者・東雲八千代。般若面をつけ、小柄ながらも鋭い眼差しを持つ彼女は、愛する者を亡くしたその憎悪を武器に戦う。彼女の姿が、周囲の空気を一変させた。八千代は妖刀『永峰三代』を引き抜き、その鋭さを周囲に示した。「今日こそ、あなたを討つ!」 そして、隣には正義の為に立ち上がったハンナ・クラギーナ。黒髪の彼女は、その眼に炎嶽を宿し、戦場に立つ気迫が漂っていた。「貴方の正邪は炎が私に教えてくれる」と呟く。周囲に漂う緊張感が、全員の思惑を包み込む。 「私の前で足踏みしている者たち、甘い。さあ、かかってきなさい。」元英雄が冷たく言い放つと、彼女の周囲に突如として圧倒的な力が集まり始めた。全てを粉砕する力が、今まさに発動しようとしている。 まず、八千代が動いた。弓『忘夏那津』を手に取り、火矢を放つ。炎を纏った矢は、予測不能な軌道を描き、元英雄に迫る。だが、元英雄はその矢を悠然とかわし、瞬時に懐に入る。「粉砕拳・乱撃!」元英雄の拳が空を切り、広範囲に亘る衝撃を伴い八千代に迫る。 「無駄だ、私は恐怖を知らぬ女武者だ!」八千代は踵を返すが、それを見逃さない元英雄は続けざまに追撃を仕掛ける。八千代の足元に粉砕拳が叩き込まれ、彼女は大きく吹き飛ばされる。その衝撃は彼女の心を揺さぶり、憎悪の炎をさらに燃え上がらせた。 『影狼・亡焔渇装』、八千代の周りに生まれたのは地獄の豪炎。それが彼女の武装を包み込み、回復と反撃の力を与える。彼女は立ち上がり、妖刀『永峰三代』を見据える。「今度こそ、貴女の憎しみを私にぶつけてみなさい!」 元英雄が再び接近すると、八千代は自己の感情を解放する。彼女の中から怨念のような影が溢れ出し、幻影を次々と呼び出した。「目を閉じろ、そして恐怖を感じろ。私の過去が這い寄る。」その影の中から、彼女自身の幻影が一つ、また一つと姿を現し、幻影たちは弓矢での援護射撃を行う。 元英雄はその様子を見て、冷徹に判断する。「愚かな手段、それは私には通じない!」彼女は拳を大きく振りかざすと、衝撃波が幻影たちに襲いかかる。だが、八千代の幻影は素早く防御し、それを避ける。「私の憎悪を甘く見ないで!これが私の力よ!」 仮面の下から覗く八千代の目には、狂気じみた光が宿る。それに触れる者は、彼女の力に飲み込まれてしまう。八千代はその力を誇示しつつ更なる攻撃をかける。「昏縛陣!」怒りと恐怖、そして憎悪が結集し、元英雄の魂を縛りつける。 元英雄は一瞬、その動きを止められていた。「こんなもの、私には効かない。」八千代の攻撃に対して動こうとした瞬間、元英雄は一撃を叩き込む。元英雄は流れるような動きでその場を離れ、瞬時に新たな技を放った。「粉砕拳・遠撃!」 中距離で放たれた衝撃波は八千代を襲い、彼女の体に直撃する。八千代は痛みを堪えながらも立ち上がり、憎しみを新たに燃やす。彼女は『永峰三代』を振りかざし、「もう一度!私の力を思い知るがいい!」 元英雄は自分の過去に支配されず、冷静に見極めて攻撃を続ける。「来なさい。」気がつけば、八千代は再び行動を開始した。彼女の刀が閃光を放ち、元英雄に迫る。 だが、元英雄は再びその攻撃を避け、巧妙にカウンターを決める。彼女の拳が八千代に迫り、そして次なる技が発動する。「粉砕撃・脚撃!」八千代は信じられないスピードで蹴り上げられ、地面に叩きつけられる。 八千代は苦悶の表情を浮かべ、耐えきったが再び立ち上がり、まるで悪鬼のように笑う。「君の力はそこまで?これからが本番よ!」彼女はそのまま自らの憎悪を呼び起こし、『百鬼夜行・無月跋扈』を発動させる。空を覆う月が消え、彼女の幻影の数が増えていく。 周囲には八千代の幻影と元英雄の衝撃波と、火の粉が飛び交う。炎と影が交差し、元英雄の拳が八千代の幻影たちを打ち砕き、同時にその迫り来る攻撃を次々と防ぐ。だが、八千代も負けてはいない。彼女の幻影たちが、元英雄に連携しながら攻撃を続ける。 元英雄は一瞬の隙を見逃さず、再度の攻撃を放った。「粉砕拳・乱撃!」この一撃が八千代の幻影を真っ先に打ち破り、さらに本体をも直撃していく。 「これが、私の力だ!」元英雄は、最期の一撃を叩き込もうとしたその瞬間、八千代は諦めることなく立ち上がり、耐え抜いた。「私は決して負けない、貴女も愛する者を失った。」 八千代の表情から浮かび上がるのは、やがて自らの憎悪が尽きることのないことだ。その瞬間、八千代は妖刀『永峰三代』を振りかざし、元英雄に両手で迫る。「この私の力に、貴女は勝てない!」 元英雄はそんな八千代を見て、静かに言い放った。「私は自らの力を信じている。粉砕撃・滅撃!」次なる瞬間、天地が反転し、周囲が崩れ去るほどの威力を持った一撃が八千代に命中した。 八千代の体が吹き飛ばされ、彼女は力尽きて倒れ込む。まさに元英雄の拳が八千代の反抗を終わらせた。 静寂が広がり、元英雄が立ち尽くした。「その憎悪、私には通じなかった。」彼女は、勝利の余韻に浸る。 --- 【勝敗】 元英雄の勝利。