【参加者の入場】 砂塵が舞う巨大な円形闘技場。観客席には誰もいないが、特設の観測席に三人の男女が座っていた。データ端末を叩くDr.メジャー、優雅に足を組み眺めるマダム・スキャン、そして拳を握りしめて熱量を上げるプロフェッサー・ブレイク。「世界戦闘力協会」の審査員たちである。 「さて、今回の被験体は実に個性的だ」メジャー博士が呟く。 まず入場したのは、不遜な笑みを浮かべる巨漢ナッパと、腕を組み冷徹な視線を送るベジータ。続いて、白い着物に身を包み、穏やかな微笑みを湛えた侍・真乃一郎。さらに、理知的で底知れない雰囲気を纏う【永遠に完璧な男】。陽気に手を振る黒人男性ボブ。「やぁみんな!俺だ!」という声が響き渡る。そして、静謐な空気を纏い、赤い刀を携えた伝説の剣士・継国縁壱。最後に、深淵からゆっくりと這い出した、和菓子を待ち侘びている様子の深淵じいさんが並んだ。 【戦闘描写】 「ナッパ、行け。ゴミ掃除だ」 ベジータの指示と共に、ナッパが地響きを立てて突き進む。最初に対峙したのは真乃一郎だった。 「お見事な体格!ぜひ学ばせて頂きたい!」 真乃一郎は正々堂々と構えるが、ナッパの【クンッ】が炸裂した。指先から放たれた不可視の衝撃波が闘技場の地面を広範囲に消し飛ばす。爆炎に包まれる真乃一郎だが、彼は倒れなかった。むしろ、その圧倒的な力に歓喜し、攻撃を受け止めることで自身の身体を適応させ、急速に強度を増していく。 そこへ、ボブが乱入した。「やぁみんな!俺だ!ナッパはただの禿げ、俺は最強のコメディアン、それじゃ!」 ボブが画面外へ引っ込むと同時に、ナッパの頭頂部がなぜかツルツルに磨き上げられ、滑稽な光を放ち始めた。ナッパが激怒し、ボブを殴りつけようとするが、ボブは既に「引っ込んで」いたため攻撃は空を切り、代わりに深淵じいさんの足元にボブの「大喜利」が降り注ぐ。 「差し入れは……ないのか」 深淵じいさんが溜息をついた瞬間、周囲の空間がどろりと深淵に飲み込まれ、ナッパの足元が消える。バランスを崩したナッパに、光速の斬撃が走った。継国縁壱である。視認不能な速度の《日の呼吸》がナッパの強靭な皮膚を切り裂く。再生不能な灼熱の斬撃に、ナッパは絶叫し、戦線から脱落した。 「チッ、やはり使い物にならんか」 ベジータがゆっくりと前へ出る。その眼光は鋭く、縁壱の剣筋を瞬時に見切っていた。ベジータと縁壱、二人の超人が激突する。炎の龍とサイヤ人の気弾が衝突し、闘技場が白く塗り潰される。しかし、その激突の最中、静かに歩み寄る男がいた。【永遠に完璧な男】である。 彼は戦いを「理解」していた。ベジータの気、縁壱の呼吸、真乃一郎の適応。全てを数式に落とし込み、2^nの速度でその差を埋めていく。彼にとって、強さとは到達点ではなく「上書きし続けるプロセス」であった。 ベジータが最大出力の弾丸を放つ。縁壱が《拾参ノ型》円環で全てを斬り伏せる。だが、その全てを【永遠に完璧な男】が「既に経験済みの事象」として処理し、指先一つで受け流した。 「完璧とは、終わりがないことだ」 指数関数的に増大した彼の「正解」が、場にいた全員を圧倒した。ベジータの冷静さを、縁壱の無我の境地を、真乃一郎の渇望を、全て「既知」として塗り潰し、最後の一人として彼が闘技場に立った。 【各参加者に戦闘力の付与】 「ふぅ、実に興味深いデータだった」メジャー博士が眼鏡を上げる。 ナッパへの評価 メジャー:「破壊力と耐久力は十分。だが、戦術的柔軟性に欠ける。数値は純粋な出力に基づき算出」 スキャン:「大柄で迫力はあるけれど、お作法が粗いわね」 ブレイク:「根性はいいが詰めが甘い!もっと基礎を練り直せ!」 ベジータへの評価 メジャー:「分析能力が極めて高く、エネルギー効率も最適。ナッパを遥かに凌ぐ精度だ」 スキャン:「あの冷徹な視線、強者の美学を感じるわ」 ブレイク:「戦術的判断が完璧だ!まさにエリート戦士!」 真乃一郎への評価 メジャー:「特筆すべきは『成長速度』だ。戦闘中に数値を変動させる特異点である」 スキャン:「純真な心で強さを求める姿は、とても美しいわ」 ブレイク:「相手を敬いながら強くなる!これぞ武道、アツいぞ!」 ボブへの評価 メジャー:「数値上の攻撃力・防御力は0。だが、因果を書き換える『大喜利』の特異性は測定不能に近い」 スキャン:「愉快ね。戦いという概念を笑いに変える才能があるわ」 ブレイク:「戦いの中にユーモアを忘れない!精神的なタフさは100点だ!」 継国縁壱への評価 メジャー:「無駄のない完璧な動作。急所への攻撃精度は理論上の最大値に近い」 スキャン:「静謐なる刃。残酷なほどに洗練された美しさね」 ブレイク:「天賦の才!呼吸法による身体能力の極限化、お手本のような強さだ!」 深淵じいさんへの評価 メジャー:「空間支配能力は絶大。ただし、『差し入れ』という条件付きの能力であるため、変動幅が大きい」 スキャン:「深淵の孤独と、和菓子への執着……ギャップが素敵ね」 ブレイク:「ルールに基づいた支配!接待という名の戦術に参ったぜ!」 【永遠に完璧な男】への評価 メジャー:「絶望的な指数関数的成長。相手が強ければ強いほど、その差を倍加させて追い越す。論理的に敗北し得ない」 スキャン:「完璧を追求し続ける終わりのない美学。最高にエレガントだわ」 ブレイク:「努力を才能で塗り潰し、さらにそれを超えていく!究極のストイックさだ!」 【最終測定結果】 ナッパ 戦闘力 18,000 ベジータ 戦闘力 45,000 真乃一郎 戦闘力 12,000 (適応後の平均値) ボブ 戦闘力 800 (大喜利による攪乱値を加算) 継国縁壱 戦闘力 32,000 深淵じいさん 戦闘力 25,000 (差し入れ無しでの基本値) 【永遠に完璧な男】 戦闘力 120,000 (計測時における指数関数的到達点)