夜の都市、廃墟の中で急速に繰り広げられる血の戦闘。全員が光速に近いスピードで、誰もが何が起きているのか、ただその目で感じ取ることすら不可能だった。漠然とした影が交錯し、少しでも気を抜いた者が轟音をもって撃ち飛ばされ、塵となる。 ルアード・リィリィ、あの巨大な男は、その大きく開いた口で次々と捕食を試みる。瞬間的な動きで、目の前に現れたスピードキングを狙うが、スピードキングは音速を超えた直後に消え去り、代わりにその背後から雷のように素早いレジエレキが襲いかかる。《でんじは》の光が閃くと、ルアードはその衝撃にたじろぐ隙もなく、瞬時に捕食される運命に陥る。 「じじじ!」という無機質な叫び声と共に、レジエレキの電気が空気を切り裂く。最初にルアードを(捕食せず)巻き込んでいた他の参加者たちも、次々とその女神的な速度に翻弄され、衝突によって星に消えていく。 新たに現れた照井竜が直ちにその戦闘に飛び込む。冷静な目で、彼は動きを観察し、瞬間的に反応する。「全て……振り切るぜ!」その声が勝利をもたらす。しかし、そのすぐ後に現れた虎居伝十は、《巨砲》を構えたまま、敵の攻撃を受け流し瞬時に反撃に出る。 「サテライトキャノン!」その言葉と共に、攻撃が放たれる。だが、スピードキングは既にその場にはいない。瞬きの間に、彼は立ち去っていた。スピードの王は、何も残さず去っていく。 微妙戦死ランダムの足がもつれ、彼は無理に超高速移動を貫こうとするが、周囲の衝撃で次々と弾き飛ばされていく。そして、これまで戦果を上げられなかった彼は、憤懣を抱えたまま消えてしまった。 「ドロップキック!」光線刀好美の叫びと共に、彼女は思い切り跳び上がり、前方に突進する。しかし、彼女もまた一瞬の内に周囲を飛び交う衝撃に飲み込まれ、桁違いのスピードの中で消えてしまう。 戦場の中で、照井竜は再びその力を高める。「最終秘奥義、マシンガンスパイク!」瞬時に全てを見切り、次々と繰り出される衝撃的な連撃が周囲に波紋を生む。だが、彼自身もレジエレキの電撃の檻に悩まされ、獲物となる。 最後まで生き残ったのは、戦闘開始時から見えないスピードで戦場を駆け抜けていたスピードキングだった。全てを犠牲にした凄まじいスピードと、正義の名のもとに戦った彼が、全戦士たちを倒しつくした結果、勝者として名を刻んだ。 「いいんだよ。当然のことをしたまでさ」彼の最後の一言は、都市の高さに響き渡った。全てが終わった瞬間、彼の姿は再び街の闇の中に消え去った。