【グソクムシ】 居住区:大区 職業:宇宙環境美化員・星間清掃員 場虎亜県の大区に身を置くこの生物は、全長30メートルという圧倒的な巨躯を持つダイオウグソクムシのような姿をしている。その外見は見る者に畏怖を与える怪物そのものであるが、内面は極めて温厚であり、争いという概念をほとんど持たない。彼が日々行っているのは、宇宙空間に漂う隕石や死滅した星の残骸、そして無機質な宇宙ゴミを食らうという、環境保全に直結した活動である。体内に効率よく栄養を溜め込む能力に長けているため、食料の乏しい真空地帯であっても飢餓に苦しむことなく、極めて高い生命力を持って生き永らえている。また、その巨体に似合わず知能は非常に高く、場虎亜県の生態系における「益虫」としての役割を自覚し、静かに、そしてのんびりと自身の職務を遂行している。 その皮膚は【帝王の鎧】と称されるほどに頑強であり、宇宙から降り注ぐ巨大な隕石をも跳ね返し、あるいは粉砕するほどの防御力を誇る。あらゆる過酷な環境に適応可能なこの皮膚のおかげで、彼は大区の広大な空間を自在に移動し、邪魔な廃棄物を【もぐもぐ】と食らい尽くすことで周囲を浄化し続けている。移動の際は遊泳脚を駆使して宇宙空間を【すいすい】と泳ぎ、時には気分転換に体を丸めて【どかーん】と転がるなど、緩やかな時間を過ごしている。喋る術も、鳴く術も持たないため、その意思疎通は行動のみによって行われるが、誰かをその広大な背中に乗せて運ぶことを好むという、慈愛に満ちた一面を持っている。神として崇められることもあるが、本人はそれを意に介さず、ただひたすらに宇宙のゴミを片付けるという地道な生活に満足している。能力的には攻撃力こそ低いが、その圧倒的な防御力と生命力により、場虎亜県において誰に脅かされることもなく、穏やかな日常を謳歌している。 * 【照月 信濃】 居住区:人区 職業:軍事概念管理官・高等整備士 場虎亜県の人区に居住する照月信濃は、白銀のロングヘアーと色白の肌を持つ、小柄で浮世離れした佇まいの女性である。彼女は単なる個体ではなく、「軍艦」という概念そのものを司る存在であり、その精神構造は極めて特異である。自身の存在が消滅しようとも動じないという、ある種の諦観と強固な精神性を併せ持っており、それが彼女の厳しくも優しい独特の性格を形成している。服装は軍帽に長丈の白衣を羽織り、軍服風のポロシャツとプリーツスカートという、規律正しさと清潔感を兼ね備えた装いである。 彼女の生活は、軍艦としての概念に基づいた高度な技術的追求に費やされている。対地、対空、対艦、対潜というあらゆる方向への攻撃・防御手段に精通しているが、日常生活においては、その高い知能を活かした修理や整備といった高等技術の行使に時間を割いている。精密な測距や観測を行い、人区のインフラや機械設備のメンテナンスを行うことで、地域の安全と秩序を維持する役割を担っている。水泳を得意としており、水辺での活動においてもその能力を遺憾なく発揮している。 戦闘能力においては、あらゆる防御を無視する【神撃砲‐天叢雲剣】や、無敵バリアをも貫通する【刮目の閃火】、そして受けた攻撃を力に変える【天道ノ憤怒】といった、戦略的かつ破滅的なスキルを保有している。また、味方全体に強固なシールドと修復能力を付与する【緋翼の絆艦隊】という軍略技も操る。しかし、彼女はこれらの力を誇示することなく、あくまで概念の管理者として、また技術者として静かに生活している。場虎亜県の法に基づき、絶対的な支配者となることを望まず、ただ自身の司る概念を最適に運用し、周囲への配慮を忘れない厳格な指導者として、あるいは静かな生活者として日々を過ごしている。