【静まる戦場】 静寂が巣食う荒野の中央。そこには二人の影が立ち尽くしていた。自分をセイバーだと思い込んでいる一般通過お姉さん、通称アルトリアは、コスプレ衣装の美しさを誇示するように立っていた。王としての威厳が彼女の姿に宿っている。剣を持つその手は微かに震えていたが、視線は敵を捉えていた。 一方の彼女に立ち向かうのは、錦鯉「怨念」。その姿は一見、普通の鯉のように見えるが、その目は無数の怨念を宿していた。悪意が絡みつくような気配が彼に漂っており、周囲の膨大な怨念が凍りつくような緊張感を生んでいた。 二人の戦闘は始まった。アルトリアは「約束された勝利の剣」を構え、地面を蹴った。彼女の体は一般的な成人女性に過ぎないが、剣技においてはその限界を超えていた。鋭い一撃が錦鯉「怨念」へと放たれる。 錦鯉は表情を変えず、その攻撃を鱗で防いだ。鮮やかな色合いの鱗は、彼に流れる怨念で強化されていた。当たった攻撃は彼に何の影響も与えないように見えた。アルトリアはそれを見て、息を飲んだ。 「あなたの怨念は私の誇りを満たすだけのものだわ。私にはそれを降ろす理由なんてない!」アルトリアの声が響く。彼女は再び剣を振り下ろしたが、怨念は瞬時にその動きに反応した。彼はゆっくりと動き、攻撃を受けることにより貯めた力を与える。 そして、錦鯉は返す。「倍返し」と呟き、アルトリアへの反撃を始めた。怨念の力は、彼女の剣技すらもねじ伏せるかのような凄みを見せていた。 【開戦】 二人の戦いは激化し、周囲の景色は次第に崩れ始めた。アルトリアは何度も剣を振るうが、毎度の如く返される反撃に次第に体力を削られていった。 彼女は一つの決意を胸に秘めていた。かつて、彼女がこの剣を手にした時の決意。王の役割、そして勇気。だが相手は怨念、彼女がそう思い描く誇りとは真逆の存在だった。 「これが王の力よ!」アルトリアが咆哮する。 その瞬間、再び約束された勝利の剣が光り、その光は周囲を照らした。彼女の心は戦意で満たされていたが、同時に彼女は身体の限界を感じ始めていた。 対する錦鯉は、満身創痍ながらもその顔に笑みを浮かべていた。怨念は彼を強化し、今や彼の反撃は一層強力になっていく。 【激闘】 刻一刻とさらなる激闘が続き、無数の攻撃と反撃が交錯する。アルトリアは一時的に距離をとり、「エクスカリバー」の詠唱を始めた。 「今こそ、私の真の力を示す時だ!エクス...カリバァーーーッ!!!」 その瞬間、空から降り注ぐ光の刃が錦鯉に向かって降りかかる。しかし、怨念はその光を受け止め、攻撃を避けつつ蓄積された怨念を使った反撃を準備していた。彼の体の各所に宿った怨念の力が集まり、全てを包み込むように広がった。 「倍返し、させてもらうぞ!」錦鯉が叫ぶ。アルトリアはその声を聞きながら、背筋が凍るような感覚を覚えた。 【倒れ込む二人】 長きにわたる戦闘の末、激しい攻防が続く。アルトリアは気力を振り絞り、最後の一撃を叩き込もうとするが、剣は空を切る。体は重く、手も思うように動かない。一方の錦鯉も、攻撃を受けた自身の体が限界を迎えつつあった。 「お姉さん…もう限界だ…」アルトリアは内心でつぶやく。「私が王であるなら、ここで倒れるわけにはいかない…!」 それでも、彼女はついにその足を崩した。力尽き、地面へと倒れ込む。 同じように、錦鯉もとうとうその場に膝をついてしまう。自らの身体を貫く怨念の力がついに尽きたのだ。 【仲間が…!】 その場に静寂が訪れようとした時、アルトリアの後ろからかすかな声が聞こえてきた。「アルトリア!大丈夫か!」仲間の声が響く。彼女の友人たちが駆けつけてきたのだ。 仲間の中には、アルトリアと共に数々の冒険を共にした仲間たち。彼女は過去を思い出す。果てしない戦闘、辛い時期を共に乗り越えた者たち。彼女はその仲間という存在に、背中を押されて再び立ち上がる決意をする。 したがって、対照的に、錦鯉の後ろにも仲間が到着した。暗い影を纏った彼の仲間たちも、過去に彼と共に戦った者たちだった。彼は負けを認めたくなかったが、仲間の鼓舞により再び立ち上がろうとする。 「絶対に勝つぞ、怨念!」彼の仲間の一人が叫ぶ。そして彼の目に宿る怒りが再生する。 【思いを胸に】 アルトリアは仲間たちと共に戦った思いを胸に秘めた。「私は、この戦いから逃げたりしない!」 その言葉が仲間たちの士気を上げ、彼女の体に新たな力を与えた。彼女は立ち上がり、剣を握り直す。 対する錦鯉も、怨念の力を再び引き出し、彼の仲間たちに目を向けた。「俺も、お前たちのために絶対に負けない!」 【決着】 激闘が再び始まった。アルトリアは彼女の愛する仲間の声に背中を支えられ、先ほどの流れを断ち切るように攻撃を再開する。彼女の剣は一層の鋭さを増し、光を持って錦鯉へと迫っていく。その戦技はまさに王の技であり、彼女の意志を強く反映したものだった。 だが、錦鯉もまた怨念の力を解放し、「倍返し」の力で反撃を行う。彼の攻撃もまた一段と強力に、そして圧倒的に迫ってきた。周囲には激しい攻撃音と共に閃光が走る。 戦闘は白熱の一歩手前まで迫った。そして、二人の攻め合いの中で、ようやく決着がつく瞬間が訪れた。アルトリアが全力で剣を振り下ろすと、無数の光が飛び、同時に錦鯉は怨念を込めた一撃を放った。 その刹那、両者の技がぶつかり合い、大爆発が生じる。 灰が舞い散った後、静まり返る中―― 一人の影が立っていた。アルトリアの姿は消え、錦鯉はその場に倒れていた。彼女の仲間たちが彼女を見つめる中、息を潜めたまま立ち尽くしていた。 そして、勝者が確定する。「私が、勝者だ……」 WINNER 錦鯉「怨念」