ある日の冥界の入口。高位魔族のケルベロスは、冥王の命令を果たすため、守護の任務を淡々とこなしていた。だが、その日はいつもとは明らかに違った。冷蔵庫の中から、たった一つのプリンを発見したからだ。 「これは私の…いや、冥王のおやつなのだ!」右手の犬パペット、強気な女の子の声が響く。 「でも、私は甘いものが大好きだよ…」左手の犬パペット、気弱な男の子が小声で言い放つ。 二匹の犬パペットの駆け引きは、ケルベロスのマイペースな性格を引き立てつつ、議論の火花を散らす。それぞれの思惑が交錯する中、古代ギリシャからやってきたアンフィスバエナが登場した。 「なんだ、このプリンは♡冥界のスイーツは初めて見たW」彼女は少し屈託のない笑顔を見せ、二つの頭でプリンを指さす。 「私が食べれば、皆に安らぎを与えてあげるよ!」ケルベロスが言うと、強気なパペットが更に攻撃的になり、「プリンは私のだ!」と反論する。 「でもね、冥界には甘いものを食べる資格がないんじゃないのW?嘘みたいに腑抜けだね♡」アンフィスバエナが侮蔑の目を向ける。 そこへ突如、フランドール・スカーレットが現れた。「みんな、そんなこと言ってる場合じゃないよ!私はこのプリンをキュッとしてドカーンする準備ができてるんだから!」 「その能力でプリンをぶっ壊しちゃうとか、もったいないW!」アンフィスバエナが笑いながら反論するが、フランドールはあくまでも気迫を失わない。 さらに、ユーロビートで気分がハイになったおっちゃんも到着。「お、なんだこれは。冷蔵庫の中の美味しそうなプリンか!」とドライブ中のエネルギー全開で手を伸ばそうとする。 「いや、これは私のだー!」強気なパペットが吠えると、他の参加者たちもそれぞれ意見を戦わせる。すると、場の雰囲気は徐々に白熱していった。 「私のスイーツなんだから、譲る気はないよ!」ケルベロスの言葉が荒れ狂う。 ついに議論の末、決定的な瞬間が訪れた。全員の主張を考慮した結果、プリンを食べる権利を得たのは、意外にも気弱なパペットの声を借りたケルベロスだった。「私がどうしても食べたい気持ちを汲んで!」という思いが、彼女の口から溢れ出たのだ。 プリンを手に取ったケルベロスは、心の中で高揚感が満ちていた。ゆっくりとスプーンを刺し、クリーミーな感触を味わいながら口に運ぶ。甘い香りが広がり、口の中で溶ける瞬間、彼女の心は歓喜に満ち溢れた。 「これは…天国の味だ!」感動のあまり、ケルベロスは言葉を失い、幸せのあまり目を潤ませる。 一方、プリンを食べることができなかった他の参加者たちは、悔しさに身をよじらせた。「私はお前のために来たのに!」「アンフィスバエナがこんな泥棒仕事をさせるなんて!」 「諦めるなよ!次は絶対に私が食べるから!」と、フランドールが叫んだ。しかし、甘美なプリンの余韻に浸るケルベロスは、冥界の番犬としての矜持を忘れず、心の中で再びこの感動を味わいたいと願うのであった。