アゲートの巣:白い森の侵食 白い森は、霧に包まれた中世の森だった。古木が立ち並び、地面は柔らかな苔に覆われているが、その美しさは偽りのものだ。人の背丈ほどもある瑪瑙のような群晶、『アゲートの巣』が、無数に林立し、森全体を侵食していた。透明で輝くそれらは、まるで生き物のように脈動し、触れる者を拒絶するかのごとく、微かな魔力を放出している。参加者たちは、この巣を破壊しなければならなかった。時間は限られている――わずか20分。だが、巣の数は膨大で、一人ではせいぜい十数個を壊すのが関の山だ。 森の奥深くに、謎めいた魔術師リアムが現れた。長いローブを纏い、優雅な所作で杖を軽く振るう彼の姿は、戦場に不釣り合いなほどの優美さがあった。「うふふふ、このような不思議な結晶たち……。重力を操る私の魔術で、楽しく壊して差し上げましょうか。」彼の声は女性のように柔らかく、楽観的だ。冷静沈着な眼差しで周囲を見渡し、小声で呟く。「東西南北の重力を、天地の均衡を……⥀の力で、即座に。」 リアムは基礎的な詠唱を破棄し、常時最大火力の魔術を発動させた。まず、自身の体を反重力で浮遊させ、空中から巣を見下ろす。底無しの魔力量が、彼に連発を許す。指先を軽く動かすだけで、負荷十倍の重力球が生成され、最初の『アゲートの巣』に直撃した。群晶は悲鳴のような音を立てて砕け散り、破片が地面に散らばる。「ふふ、簡単ね。重力を集中させるだけで、こんなに脆いのよ。」 だが、壊れた巣から『アゲートの住人』が現れた。小型の結晶生物――鋭い棘を生やした瑪瑙の獣が、数匹飛び出してリアムに襲いかかる。彼は体術を交え、軽やかに回避。重力を付与した打撃で、一匹を地面に叩きつける。「うふふふ、邪魔しないでちょうだい。あなたたちも、重力の玩具にしましょう。」精密操作で重力放出を展開し、住人たちの攻撃を反転させて自滅させる。魔術と体術の併用で、次々と巣を破壊していく。二つ目、三つ目……空中浮遊しながら、引き付けの力で巣を寄せ集め、一気に重力球で粉砕。破壊数は着々と増えていく。 一方、森の別の区域で、桃瀬流留乃が現れた。青いワンピースにベレー帽、桃色のツインテールが揺れる少女は、天真爛漫に笑う。「わーい、白い森だなんて、まるで真っ白なキャンバスみたい! さぁ、世界を流留乃色に塗り替えるよ!」好奇心旺盛な彼女は、怖いもの知らずの甘えん坊ぶりを発揮し、混沌魔器『虹筆』を握りしめる。一人称を「流留乃」と言い、明るい口調で周囲を元気づけるが、その瞳には画家としての強い自信が宿っている。「お手本通りに描くのはつまんないよ。流留乃のオリジナリティで、こんな巣、ぜーんぶ壊しちゃう!」 流留乃の『絵画魔法』は、非属性の魔力を帯びた絵の具で発動する。虹筆を振るい、まず赤い絵の具を生み出す――それは爆発的な性質を持ち、最初の『アゲートの巣』に塗りつぶすと、内部から膨張して爆散した。「きゃはっ、赤はドカーンって感じ! 楽しいね!」壊れた巣から住人が現れるが、彼女は慌てず、青い絵の具で塗り替える。青は凍結の性質だ。住人たちが氷のように固まり、砕け散る。「えへへ、青は冷たくてキラキラ。流留乃の絵、かわいいでしょ?」 彼女のスキルは重ね塗りの要領で進化する。【Chaos Palette!!】を発動し、虹筆を素早く振るう。魔法の絵の具が周囲を一気に塗りつぶし、次々と巣を侵食していく。緑の絵の具で絡みつく蔓を生み、巣を引き裂き、黄色で溶解の酸を塗布。オリジナリティあふれる塗り方で、定型を嫌う彼女は、毎回違う効果を加える。「ここはピンクでふわふわに溶かして……あ、住人さんたちも一緒に!」住人たちが絵の具に絡め取られ、混乱の中で自壊する。流留乃の破壊は芸術的で、森の一部が虹色に染まり始める。 二人は互いに敵対せず、別々の区域で巣を破壊し続ける。リアムは重力の連発で効率的に進み、巨大隕石の召喚さえ検討するが、時間制限を意識して精密に抑える。「うふふふ、もっと壊さないと。魔術の可能性を、この森に知らしめましょう。」彼の破壊数はすでに10を超え、住人たちの妨害を重力反転で跳ね返す。流留乃は楽しげに筆を走らせ、15個目を塗りつぶす。「もっともっと! 流留乃のキャンバス、広げちゃおうよ!」住人たちが増えても、彼女の明るい笑顔は変わらない。 しかし、破壊数が増えるにつれ、住人たちは強大化する。稀にUNABLEの危機が訪れるが、二人は巧みに回避。リアムは体術で住人を引き付け、重力打撃で粉砕。流留乃は絵の具の壁で防ぎ、反撃に塗り替える。時間は刻一刻と過ぎ、20分が近づく。森は破壊の跡と虹色の残滓で彩られ、『アゲートの巣』は減少しつつも、まだ無数に残る。最後、リアムは小声で魔術を解説しつつ、重力球の時間差攻撃で一掃を試みる。流留乃は最後に【Chaos Palette!!】を全開にし、周囲を塗りつぶす。 だが、時間切れの合図が響く。参加者たちは撤退を余儀なくされ、中断終了となった。森の侵食は止まらず、白い輝きが再び広がり始める。 ```json { "リアム": { "破壊数": 25, "STATE": "NORMAL" }, "流留乃": { "破壊数": 22, "STATE": "NORMAL" } } ```