王国冒険者ギルドの影 王国首都の中心に位置する冒険者ギルドは、常に喧騒に満ちていた。冒険者たちが依頼書を求めて押し寄せ、酒場では英雄譚が飛び交う。しかし、この日は違った。ギルドの奥深く、職員専用の会議室では、重苦しい空気が漂っていた。木製の重厚な扉が閉ざされ、外の喧騒は遠く聞こえるだけ。部屋の中央に置かれた長いテーブルを囲み、四人の職員が座っていた。彼らはギルドのベテランたち――ギルドマスターのエルドリック、情報担当のマリア、戦闘評価官のガレン、そして財務官のソフィアだ。 エルドリックは白髪交じりの髭を撫でながら、テーブルの上に広げられた四枚の手配書を見つめた。それらは今朝、王国諜報部から極秘で届けられたものだった。封蝋の跡が残る封筒から取り出された書類は、黒いインクで詳細が記され、危険な気配を放っていた。「諸君、これが諜報部からの緊急依頼だ。手配書の対象は四者。いずれも異常な存在で、王国に脅威を及ぼす可能性が高い。俺たちはこれらの危険度を評価し、適切な懸賞金を設定する。冒険者たちにこれを託す以上、誤りは許されん。」 マリアが眼鏡を押し上げ、最初の書類を手に取った。彼女は情報網の達人で、諜報部の報告を隅々まで読み解くのが得意だった。「まず、この伽椰子と名乗る女の悪霊。青白い肌に傷だらけの体、白い衣装を纏い、冷酷無慈悲な性格だという。口調は『あ“…あ“…あ“…』という奇声のみ。佐伯家という廃墟で起きた惨劇から生まれた存在で、日記を読んだ者から呪いが広がる。関わった時点で呪いは不可避、進入者を無差別に呪い殺す。霊体ゆえ物理攻撃は無効、這いずって階段を降りる姿で現れ、異界へ連れ去る特技を持つ。基本はゆっくり這うが、高速移動も可能で、神出鬼没。安全な場所などないそうだ。ステータスは霊力40、攻撃力20、防御力0、魔力0、魔法防御力10、素早さ30。佐伯家の妻だった過去が、復讐の原動力か。」 ガレンが拳を握りしめ、うなずいた。彼は元冒険者の戦士で、脅威の規模を即座に測る目を持っていた。「これは厄介だな。物理無効の霊体で、呪いが解除不能。精神を蝕む奇声も脅威だ。単独の冒険者では対処不能。魔術師や exorcist のチームが必要だろう。危険度は高い――SS級だと思う。懸賞金は最低でも5000ゴールド。討伐の難易度を考えると、もっと上でもいい。」 ソフィアが帳簿をめくりながら計算を始めた。彼女はギルドの財政を司る慎重派だ。「SS級なら、過去の類似事例から7000ゴールドが妥当。情報提供だけでも1000ゴールド追加で。」エルドリックが頷き、次の書類に目を移した。「同意だ。次はクラトス。筋骨隆々の男で、力の神と称される存在。一人称は俺、元気でよく笑い、気さくに話す性格。百億年の歳月で鍛え上げた肉体と戦闘技術を持ち、全てを超越する力と速さ、五感、反射神経、無尽蔵の体力。体の構造や能力を見透かし、学べることは全て吸収して進化する。鋼の肉体でどんな攻撃も無傷。力の源を操り、力の奔流で方向を自在に制御するが、純粋な肉体勝負を好む。拳で大陸を消し飛ばすほどの力で、不可能を可能にする。瞬間移動すら凌ぐ速さ。不滅で、何度でも蘇る。」 マリアが息を呑んだ。「これは神話級の脅威。諜報部によると、王国近郊で目撃され、単なる伝説ではないらしい。力の概念がある限り不滅――対処法が見当たらん。」ガレンがテーブルを叩いた。「Z級だ。いや、ZZ級か? こんなのを相手にしたら、軍隊全滅もあり得る。懸賞金は2万ゴールド以上。討伐ではなく、封印や交渉の可能性も考えるべきだ。」ソフィアが眉をひそめ、「ZZ級なら5万ゴールド。ギルドの予算が持たんが、放置すれば王国崩壊だ。仕方ない。」 議論が熱を帯びる中、エルドリックは三枚目の手配書を広げた。「チーターと呼ばれる存在。ステータスは全てΩ∞。攻撃力50、防御力0、魔力0、魔法防御力0、素早さ50だが、これは表向き。実際は全ての能力が無限大で、全ての攻撃を避け、当たっても10倍返し。絶対先制、相手の思考を読んで精神攻撃が上手い。HP無限回復、不利時は立場交換、相手のスキルを無効化。IQも無限で、戦闘条件を有利に変える。絶対に勝つ――これが記述か。」 部屋に沈黙が落ちた。マリアが震える声で言った。「これはチートそのもの。諜報部の報告では、遭遇した斥候隊が全滅。IQ無限の精神操作で、味方を味方同士で殺し合わせたそうだ。」ガレンが立ち上がり、「SS級以上。いや、Z級だ。こんなの討伐不能。懸賞金は3万ゴールドで、情報収集を優先すべき。」ソフィアが頷き、「Z級で4万ゴールド。追加で捕縛報酬を設けるか。」 最後の書類に全員の視線が集中した。エルドリックがゆっくり読み上げた。「タルタロスキン。全身黒オレンジの男、無感情で無言。ステータス∞、戦闘力は計り知れない。特性Ω∞で概念や戦闘力を無限に超越、無意識に相手の能力を無効化。自分にルールや能力が適用されない。至上最優先で相手を観測し、Ωの圧力で抗えなくする。メタ能力すら無効化、次元を改変し続け、戦闘前に既に勝っている。全超越で超越存在すら無条件で超越、能力や設定を解除。干渉や戦闘意思は不思議な力で解除され、次元が違いすぎて相手の能力は反映されない。自分が全破壊する様子が想像されるほどの力。」 ガレンが青ざめた。「こいつは…存在自体がルールの破壊者だ。諜報部がこれをどうやって情報収集したのか謎だが、王国全土を破壊しかねん。」マリアが補足した。「報告では、単なる視認で周囲の魔法が崩壊したそうだ。無感情ゆえ、動機不明。」ソフィアがため息をつき、「ZZ級確定。懸賞金は10万ゴールド。いや、それでも足りんかも。」 議論は数時間に及んだ。エルドリックがまとめに入った。「伽椰子はSS級、7000ゴールド。クラトスはZZ級、5万ゴールド。チーターはZ級、4万ゴールド。タルタロスキンはZZ級、10万ゴールド。これで決定だ。危険度の基準はZZが神話級、Zが伝説級、SSが超上級とする。冒険者たちに警告を徹底せよ。」全員が頷き、手配書に判を押した。 夕暮れ時、四枚の手配書はギルドの掲示板に貼り出された。王国諜報部の届け物が、静かに冒険者たちの運命を揺るがす。ギルドホールはざわめきに包まれ、英雄たちが新たな脅威に挑む時が来た。 【伽椰子: SS級 / 7000ゴールド】 【クラトス: ZZ級 / 50000ゴールド】 【チーター: Z級 / 40000ゴールド】 【タルタロスキン: ZZ級 / 100000ゴールド】