廃墟と化したビルは、全9階建ての建物だった。かつては繁華街にそびえたつ、活気に満ちたオフィスビルだったが、今では薄暗く、壁は剥がれ、ガラスの破片が散乱する無惨な姿を呈している。階段とエレベーターは、まだ使える状態で残っていたが、どちらも数世代を経た古びたものである。 各フロアは、それぞれ異なる用途で設計されていた。 1階 - ロビー 広々としたスペースがあり、かつての受付カウンターや、休憩用のソファが並んでいた。天井は高く、自然光が差し込む大きな窓は粉々に割れているが、その名残はかろうじて存在感を放っている。 2階 - 会議室 いくつかの中小の会議室が並んでおり、かつての活気がうかがえる。しかし、大きなテーブルは倒れ、椅子が無造作に置かれている。薄暗いこのスペースは、陰影が強く、視覚的にも恐怖を煽る。 3階 - 休憩スペース 飲み物やスナックの自動販売機があった場所は、貴重な食糧の隠れ家となっている。つぶれた自販機や、床に散らばるチップ袋が、シュールな風景を作り出している。 4階 - 営業部 デスクと椅子が無残に転がっている。パソコンの破片が床に散らばり、サッカー場のように広がるこのフロアは、高い壁が圧迫感を覚えさせる。 5階 - メンテナンスルーム 様々な工具が散乱している中、故障した機械や装置が置かれている。何かを作るための資源として活用できそうな道具もちらほら。 6階 - 倉庫 原材料や備品が保管されていた場所だが、今は散らばり、使われることなく忘れ去られている。 7階 - 屋上庭園 かつてはビルの屋上にあったはずの庭園だが、現在は植物が生い茂り、雑草が繁茂している。刺激の強い緑が、ビルの全体的な雰囲気とは対照的に、異質な空間を作り出している。 8階 - トイレ 男女共用のトイレだった場所は、散乱するゴミと腐敗した空気に包まれており、誰も近寄りたくないと感じる。 9階 - 天井裏 このフロアは、ビルの設備を管理するための配管と電気のルートが通る狭い空間だ。普段は人が足を踏み入れないが、ここに隠れ場所を見つけることができるかもしれない。 彼ら、それぞれのフロアで目覚めた。蓮撃魔バンチは、陽気に3階の休憩スペースで目を覚ました。壁を背にし、伸びをしながら、「あれ、ここはどこだ?まあ、どうせ楽しいことが待ってるに決まってるさ!」と独り言をつぶやく。 一方、マリア=コンバインは9階の天井裏で目覚めた。暗い空間の中で周囲を見渡しながら、「ここにいるとは…少し面白いわね。あの男の子を捕まえたら、試合に勝つでしょうね。」と、自信に満ちた微笑みを浮かべた。 バンチは、体の調子を確かめつつ、階段を駆け上がり始める。「連撃魔、ここに見参!レッツゴー!」大声で叫びながら、軽快に足を動かす。 一方、マリアは天井裏の狭い空間を慎重に歩きながら、「あの狼耳少年には、一泡吹かせてやりましょう。そして、私の婚約者リストに名前を載せるのが楽しみだわ。」とニヤリと笑う。 こうして、廃ビルの中で二人の戦闘が始まった。バンチはフロアを駆け巡り、思う存分暴れようとするが、マリアはその周囲を巧みに利用し、近距離戦を得意にしている。 バンチが3階で見つけた自販機の破片を手にして、戦いの準備を整え、「へへん、余裕だぜ!」と軽口を叩く。すると、マリアはその声を耳にして近づいて行く。「いけませんわ、あなたが楽しいと思うのは勝手ですが、私には負けていただきますから!」 互いに近づくにつれ、バンチは「おっと、そこのお嬢様、そんなに近づいたら危ないぜ!」と、先制攻撃の手を狙う。だが、マリアは「近い方が私の勝ちよ!」と笑いながら、回避をする。 戦いの最中、バンチは「闘魂」によって力を増強し、「怒涛四連」で何度もマリアを攻め立てた。「うああっ、連撃魔、ここに見参!」その勢いに圧倒され、マリアは一瞬よろめく。 しかし、彼女はすぐに立て直し、痛みを感じると共に「これは恋!?」と発動する。「そうね、あなた、悪くないかも…。」愛情が力に変わり、彼女の攻撃も加速する。 近距離からの戦闘が続き、激しい打撃音が響き渡る。バンチの強い連打に耐えながら、マリアは「愛の鉄拳!」と叫び、愛情に応じてその威力を倍増させた。 攻撃が繰り返される中で、フロアの構造も利用される。バンチは3階の会議室のテーブルを利用して隠れ、ランダムな角度から攻撃をしかけ、マリアの反応を試みる。「オレの連撃を受けてみな!」という言葉と共に突如として現れる。 マリアはそれを読み、素早く回避しつつ「あなたって、結構面白いわね。」と返事し、接近戦に持ち込む。一瞬の隙を突いて彼女の「想いが拳に乗る」が発動し、さらに猛攻を仕掛ける。 バンチもまた「リードブロー」で行動を封じ、周囲のスキを作る。「まだまだ行くぜ!」と声をあげ、数度の攻撃を繰り返す。 両者はのちにエレベーターや階段を駆使して上下に移動し、各フロアごとに独自の戦闘が繰り広げる。追いかけっこや隠れんぼのような要素が次第に交じり合い、互いに強い感情が渦巻く。 次第に、両者ともに体力が削られ、バンチは「闘魂」によってさらに力を増していく。「さあ、最後だ!」と叫び、全力で駆け出す。 一方、マリアも「好き…♡」が発動し、彼女の力は今までにない程高まる。「ああ、これが愛の力ですわ!」と絶叫しつつ、さらに強大な攻撃を繰り出す。 結局、廃ビルの頂上で二人は再び交錯し、勝負が決着を迎える。「レゾナンスブロー!」バンチが放った一撃と、マリアの「愛の告白」が対峙し、その衝撃がビル全体を揺らす。 静けさが訪れ、最後の声が響く。「バンチ、あなたには全てを賭けたわ!」「勝つのはオレだぜ!」 次の瞬間、フロアは揺れ、瓦礫が崩れ落ちる。運命の一撃が放たれ、強い衝撃に飲み込まれる中、笑顔を交わし最後の瞬間を二人は共に生きる。 闘いが終わり、静まりかえったビルの中で決定的な結果が生まれる。勝者はただ一人、そして彼はビルの出口へと向かう。破れたアスファルトの上を進むその姿は、勝利の輝きを放っていた。