第一戦:市街地 ビルが林立する市街地は、鋼鉄の迷宮と化していた。高層ビルの谷間を縫うように、TN-Ⅴが低く唸りを上げて突進した。Beeの操縦は精密そのものだった。大型機体のくせに、隙間を縫う機動はまるで小型機のよう。連鎖加速式徹甲ライフルA-Ⅶの銃口が火を噴き、遠くのビル屋上から狙うレイ・ロストのキャリアーに向かって弾丸の雨を降らせた。弾は加速を重ね、ビル壁を削りながら直進。TN-Ⅴのセンサーは戦場を立体的に把握し、風向き、敵の微かな動き、瓦礫の散乱パターンを並列演算。最適軌道を即座に計算し、発射。 キャリアーは素早く旋回。脚部滑走装置が地面を滑らせ、停止性能を活かしてビル陰に滑り込む。「轟廻」の二丁が咆哮し、屍刻搭載の大型噴進弾がTN-Ⅴに向かって弧を描いた。爆風がビルを揺らし、破片が飛び散る。TN-Ⅴは展開式EN障壁射出装置S