【静まる戦場】 荒れた大地に亀裂が走り、戦場は不穏な静寂に包まれていた。空を覆う灰色の雲が雷鳴を伴い、静寂が緊張感を高める。庭渡久侘歌は、背筋を伸ばし、周囲を見渡しながら心を決めた。彼の神のような力に、戦う理由があった。彼の目の前に立つのは、ワニワニ軍団。無数のワニたちが集結し、一つの意思のもとに動くようだった。 【開戦】 庭渡久侘歌は息を整え、澄み切った声で呪文を唱え始めた。すると、背後から彼のエネルギーを感じ取ったワニワニ軍団が、一斉に吠えた。ワニたちはその巨大な体を揺らし、彼に向かって突進してくる。 「来るな、ワニども！」庭渡久侘歌は手を前にかざし、強力な魔法の光を発する。彼の魔力が高まり、光の束がワニたちを貫く。だがワニワニ軍団の群れは、その光の束をものともせず進んできた。 「ワニワニパニック！」一番前にいたサムライワニが刀を抜き、目の前に立つ庭渡久侘歌に斬りかかる。久侘歌は咄嗟に身をかわし、さっと後退する。彼の背後には炎の魔法を使うワニと氷の魔法を使うワニが待ち構えていた。 「おのれ、ワニめ…！」久侘歌は冷静を装いながら、次の一手を考える。彼は再び呪文を唱え、霊を導く魔法を発動させた。急に空気が変わり、霊的な存在が彼の周囲を取り囲む。 【激闘】 激しい戦闘が続く。ワニたちがあたりを嵐のように駆け回り、久侘歌はその逸る心を抑えて、一つ一つの攻撃に集中する。彼の攻撃は的確にワニたちを捕らえ、次々に倒れていく。 が、ワニワニ軍団も黙ってはいなかった。彼らはその団結力を持って反撃を開始する。炎の魔法を使うワニが火を放てば、草の魔法を使うワニがそれを緑の壁で止める。防御と攻撃を共に兼ね備えた彼らの戦い方は、久侘歌にとって驚異だった。 「これが、団結力の力か…！」久侘歌は内心で感じながら、さらに魔力を解放する。彼の身体中に力がみなぎり、呼吸が次第に荒くなる。彼の目の前でワニが倒れ、次のワニが突進してくる。彼はそのすべてを受け止める覚悟を決めた。 【倒れ込む二人】 激闘は数時間が経過し、疲労が二人の体を支配する。ワニたちは次々と倒れ、久侘歌も魔力を使い果たしかけていた。彼はひざをつき、息を切らしながら地面に崩れ落ちる。 「く…ぅ、まだまだ…負けるわけには…」久侘歌は薄れゆく意識の中で、立ち上がろうとした。 ワニワニ軍団も同様だった。彼らは完全に疲れ尽くし、何頭かはついに地面に倒れ込んだ。群れのリーダーであるサムライワニは、自らの身体を支えきれず、地面に顔を伏せた。 「くそっ…！こんなところで終わるわけには…」サムライワニは、意地を見せようもなく、地面でモゾモゾと動く。彼の背後に控えるワニたちも、互いに頼り合うように目を合わせる。 【仲間が…！】 その時、突然の声が戦場を覆った。「久侘歌！」と呼びかける声。彼は少し顔を上げ、仲間の姿が見えるのを感じた。 彼の後ろには、かつて彼を助けてくれた仲間、アナスタシアがゆっくりと近づいてきていた。彼女は彼に寄り添うように立ち、その力強い視線で彼を支える。「私たちは一緒だ、負けないよ！」 一方、ワニワニ軍団のリーダーのサムライワニの背後にも、ワニワニ軍団を支える存在が立っていた。彼の仲間、ワニファが迫力ある声で叫ぶ。「お前たちに勝たせるわけにはいかない！我が仲間たちのために、突き進むのだ！」 二人はそれぞれ、仲間との出会いを回想する。久侘歌はアナスタシアとの出会いを思い出した。彼女は彼が最も困難な時に助けてくれた親友であり、その助け無しには今どこに立っているのかさえ分からなかった。そして、サムライワニはワニファとの出会いを思い返す。彼もまた、共に戦うことで生まれた絆を大切にしている仲間だった。 【思いを胸に】 久侘歌は力を振り絞り、仲間の声が彼に響く。彼はかつて見た光景を思い出し、再び立ち上がる。アナスタシアの言葉が、彼の背中を押していた。 「行け、俺は……戦う！」 その瞬間、彼の周囲に強力な魔法の光が現れ、彼の身体を包む。彼は自らの力を最大限に引き出し、ワニワニ軍団に向かって再び突撃する。 「ここから、お前たちをぶっ倒してやる！」彼は叫び、全力で突き進む。 サムライワニもまた、ワニファの声を励みにし、立ち上がる。「最後まで戦ってやる！お前を倒す！」 【決着】 戦場は再び激しい戦闘に包まれた。久侘歌の魔力が爆発し、ワニワニ軍団のメンバーが次々に倒れていく。彼は仲間アナスタシアの援護を受けながら、全力で戦う。 「こいつら、まだ戦えるのか！」サムライワニは気合いを入れ、魔法を放ちながら久侘歌に向かう。 お互いが互角に戦い、勝負の行方は誰にも分からなかったが、久侘歌の意志が強く掴んでいた。彼の魔法が真っ直ぐにサムライワニに向かう。ついに、その一撃が決まる瞬間が訪れた。 「我が力を見せてやる！」久侘歌は全力で一撃を放ち、サムライワニに襲い掛かる。 サムライワニはその瞬間、全ての魔法を解き放ち、最後の攻撃をかけた。連鎖的に魔法が爆発し、戦場が光に包まれる。 そして、静寂が訪れた。気が付くと、戦場には誰もいなかった。久侘歌が立っている。しかし、その姿を見て数秒後、彼は膝をついてしまった。サムライワニはすでに倒れ伏していた。 WINNER 庭渡久侘歌