ふたりの出会い 雪の舞う静かな冬の午後、ホワイトは無邪気に雪の中を跳ねていた。白いふわふわなケープを羽織る彼女は、長いお耳をぴょんぴょんさせながら、青白い雪の結晶を作り出す魔法を楽しんでいた。そんな時、ふとした瞬間に一筋の風が吹き、彼女の周りに舞った雪の粒子の向こうに、新しい影が映る。 それは、青みがかった白のケープを纏った妹うさぎのスノウだった。彼女は恥ずかしげにこちらを見つめ、ぽんぽん耳当てが揺れる。ちょっぴりツンデレな性格のスノウは、今にも隠れそうに目をそらしながらも、心の奥ではお姉ちゃんとの出会いを期待していた。 「なにしてるの？ そんなに楽しそうに雪遊びして。」ホワイトはふわりと微笑みながら、スノウに声をかける。 「別に、そんなに楽しんでなんかないから！」スノウは照れ隠しのように声を荒げるけれど、頬を赤らめているのがバレてしまっている。 「そっか、じゃあ一緒に遊ぼうよ！ ふたりならもっと楽しいよ！」ホワイトの言葉に、スノウの心は一瞬で溶けていく。彼女は無意識に手を伸ばし、ホワイトの手を取った。 こうして、ふたりの出会いは運命的なものとなった。スノウは彼女の温もりを感じながら、心の中で嬉しさが広がっていくのを感じる。 一緒に過ごす日々 冬の放課後、ホワイトとスノウは毎日のように雪原で遊び続けた。ふたりは雪だるまを作ったり、スノウが氷の魔法を使って美しい彫刻を作ったりする。ホワイトはそのたびに「わぁ、すごい！」と感動の声をあげ、スノウは少し照れながらもその反応に嬉しさを隠せなかった。 「お姉ちゃん、私、もっと上手に作れるようになりたいな…」と、スノウは自分の出来栄えを褒めてもらうために、努力する決意を込めて言う。 「絶対に上手にできるよ、スノウ！ 私、一緒にいるから。」ホワイトの優しい言葉に、スノウは小さく頷く。この瞬間、ふたりの距離はさらに縮まったように感じた。 ある日、ホワイトはポケットからアイスまんじゅうを取り出し、「スノウ、一緒に食べない？」と甘い笑顔を向けた。 「え、えっと…」スノウは一瞬の戸惑いを見せるが、心の中では「せっかくのお姉ちゃんの誘いだし、やっぱり食べたい」と思い直す。 「じゃあ、いただきます！」と、元気よく口にすると、その冷たい甘さに感動し、思わず目を閉じる。「おいしい…」 「ほら、やっぱりおいしいでしょ？」ホワイトは嬉しそうに笑い、スノウもその笑顔に心が弾む。ふたりはそんな日々を重ね、互いへの想いを深めていった。 ふたりに迫る困難 しかし、楽しい日々はいつまでも続くわけではなかった。ある日、ホワイトとスノウが遊んでいる最中、大きな嵐が突如として襲いかかる。冷たい風が吹き荒れ、雪が舞い上がり、視界を奪われる。 「お姉ちゃん！」スノウは慌ててホワイトの手を掴む。「大丈夫…？」 「うん、なんとかなるよ。ただ、ここから離れよう。」ふたりの心には不安が広がるが、ホワイトはスノウを守りきることを誓った。 しかし、嵐の影響でふたりは分かれてしまい、スノウは強風に流されてしまう。ホワイトは叫びながら彼女を探し回るが、どこにいるのかわからず、心的な痛みを感じた。 「スノウ、返事して！」声が震える。彼女の心は不安で満ち、妹を失いたくないという気持ちが溢れ出す。 一方、スノウも周囲の雪が積もる中で孤独を感じていた。お姉ちゃんのことが心配でたまらない。彼女は何度も呼びかけた。 「お姉ちゃん、どこ？」スノウは迷子になった感覚に打ちひしがれていた。 その時、静かな声が風に乗って彼女の耳に届く。「スノウ！ スノウ！」それはホワイトの声だった。彼女は懸命に耳を澄ませ、力を振り絞って返事をした。 「お姉ちゃん、ここだよ！」 困難を乗り越え、愛を伝え合う ホワイトはその声を頼りに、必死にスノウのもとへ駆けつけた。やがて、ふたりは再び無事に出会うことができた。 「お姉ちゃん、無事でよかった…」スノウは涙を浮かべながら抱きしめるが、ホワイトも同じようにスノウを抱きしめ、安心感に包まれた。 「私も、スノウに会えてよかった。ずっと一緒だよ。」 嵐が治まり、日差しが戻ってくる。ホワイトは、スノウの顔を優しく包み込むように、自分の頬に当てた。 「私、スノウのことが大好きだよ。これからもずっと一緒にいたい。」 「私も、お姉ちゃんが好き…」スノウは素直に自分の気持ちを伝え、ホワイトの胸の中で安心して泣いた。 その瞬間、ふたりの心がさらに深く結びつく。 最後に、優しくキス 嵐の影響が消え、穏やかな冬の日差しが差し込んでくる。「ねぇ、私たち、どうなっていくんだろうね？」スノウが問いかける。 「未来も、ずっと一緒だよ。」ホワイトは優しく微笑み、彼女の手を優しく握り返す。 「絶対に離れないって約束だよね。」スノウも心から同意し、力強く頷く。 その時、ホワイトはそっとスノウの顔を見つめ、雪のように柔らかい気持ちを込めて言った。「それなら…キスをしない？」 スノウは少し照れくさそうに、でも嬉しそうに頷く。ふたりがゆっくりと近づき、優しく唇が触れ合った。冷たい唇の温もりに包まれ、時が止まったように感じる。 ふたりの心が一つになり、やがてその愛は雪の結晶のように、輝きながら永遠に受け継がれていくのだった。 ――これが、ホワイトとスノウの心温まる愛の物語。彼女たちの絆は、どんな困難も乗り越えていく。