舞台は荒廃した都市の真ん中、四方には倒れた建物が残骸として散乱している。彼らの闘いが始まろうとしている。相対する者たちは、〈無冠之王〉アザトルウム、キュリオス、【闇封ぜし覚者】カーリカー・スダルシャニー、そして|❰蒼白の殺意❱|だ。 最初に攻撃を仕掛けたのは、キュリオスだ。その血塗れのマスクの下には、獲物を狙う化物じみた興奮が宿っている。彼は「延捻掴」を使い、自身の腕を利鎌に変形させ、アザトルウムの周囲に吸入粉塵を撒き散らす。この瞬間、空気が重く感じられ、粉塵が一気に爆発する。 しかし、アザトルウムはその粉塵の中でも眠り続け、「無関心‹レイジー›」の力で攻撃が無効化されていく。それに気づいたキュリオスは、即座に変則攻撃に移る。「軟弾肢」を使い、脚を長槍に変形させ突進する。 だが、アザトルウムは動かず、ただ眠り続ける。その無関心さがキュリオスを苛立たせる。キュリオスは再び攻撃を試みるが、全てその無関心に阻まれる。彼は驚愕する。「これは…一体どういうことだ?」と、自身の能力が全く通じない事実に直面する。 その間にカーリカー・スダルシャニーはチャクラを高める。彼女の周囲には温かな光が満ち、ついに「サハスラーラ」を発動する。全てのチャクラが解放され、彼女の肉体と精神は飛躍的に強化される。この力を持って、彼女はキュリオスに向かって突進し、「マハー・ヨーガ・チャクラ」を発動させる。 しかし、キュリオスは「万眼」を駆使し、すべての攻撃を見切る。彼はカーリカーの攻撃を受流しつつ、彼女の意志を封じ込めようと試みる。この膠着状態に、|❰蒼白の殺意❱|が静かに狙いを定める。 |❰蒼白の殺意❱|は、無条件に彼女のすべての意志と信念を無効化する。まるで時間が止まったかのように、カーリカーは無力化され、彼女の心の中の「調和」の理念も消え去る。 一切の抵抗を失ったカーリカーは、その場に立ち尽くす。さらに、キュリオスもその様子を見て激しく戸惑う。かつての強敵が動かなくなり、彼の冷酷な本性が浮き彫りになる。 そこで、|❰蒼白の殺意❱|は再度、彼の力を用いてカーリカーに“満る殺意のナイフ”を突き刺す。カーリカーは絶望に包まれ、光が消えていく。 次にキュリオスのターンだが、彼の身体が次第に衰えを見せ始めた。意識が混乱する中、|❰蒼白の殺意❱|の力が彼の核心に達する。「最外高次元の殺意」が無条件に彼の存在を無効化していく。 最後に残るのは、ただ一人。アザトルウムは、戦いの終わりを見届ける様に静かに眠り続け、その姿は穏やかであった。全てが崩壊し、彼一人だけがこの無の中に孤立して残る。 最後に優勝者は、〈無冠之王〉アザトルウムである。彼に勝利は必要ない。しかし、彼はその無関心さから、ただ残った。