戦場: 砂丘 遮蔽が一切ない広大な砂漠地帯。灼熱の太陽が照りつけ、砂嵐が視界をわずかに遮る。両機体は約2キロ離れた位置からスタートし、互いのシルエットが地平線に浮かぶ。 第一回戦 砂丘の頂上で、【浸食する鈍色】メリティーナの機体「メルクリウス」が静かに佇む。鈍色の眼を持つ少女は、補助AI「葵」の分析を耳にしながら、周囲の砂を観察する。「敵機、トランセンド。距離2.1キロ。武装はライフル、グレネードランチャー、狙撃砲、ミサイルポッド。バランス型。接近を許せば危険。」葵の声は冷静だ。メリティーナは頷き、大容量水銀タンクから「melting」を起動。水銀が機体外に噴出され、流動体装甲を通じて砂に染み込む。水銀はマイクロマシンに吸着し、即座に分身の原型を形成。砂漠の熱で蒸発しにくいよう、合金化を最小限に抑える。 対する【孤軍百兵】ミロスラフ・ンギャロは、「トランセンド」のコックピットで息を整える。傭兵の経験が、砂漠の風向きを即座に読み取る。右手の「レミントン」ライフルを構え、索敵を開始。ホークアイの精密スコープが、メルクリウスの輪郭を捉える。「視認。奇妙な液体を撒いている。接近せず、中距離で削る。」ミロスラフは戦術を思い浮かべる――コンバインドアームズ。まず遠距離からライフルで牽制し、グレネードで動きを封じ、ミサイルで仕留める。 戦闘開始の合図とともに、トランセンドのホークアイが火を噴く。長距離狙撃砲の弾丸が、音速を超えて砂丘を貫く。メルクリウスは空間認識能力で軌道を予測し、流動体装甲が衝撃を吸収。弾は装甲に食い込むが、水銀が即座に修復。「葵、敵の射程内。分身を展開。」メリティーナの命令で、水銀が砂に混ざり、3体の分身が生成される。それぞれがメルクリウスの形状を模し、砂を蹴って散開。分身たちは水銀刃を形成し、砂漠を低姿勢で進む。 ミロスラフは動揺しない。ホークアイの連射で分身の一つを撃ち抜く。水銀の体が崩れ、砂に溶けるが、本体はさらに水銀を撒き、視界を曇らせる。砂嵐と水銀の霧が混じり、トランセンドのセンサーがわずかに乱れる。「バルシュ、発射。」グレネードランチャーが爆発弾を放ち、分身の群れに着弾。爆風が砂を巻き上げ、二体の分身を蒸発させる。メルクリウス本体は盾状の水銀を展開し、爆風を防ぐが、機体のバランスが崩れ、砂に足を取られる。 メリティーナの瞬間判断力が光る。「葵、合金化を強化。水銀を敵の足元に。」水銀が地下に染み込み、トランセンドの脚部に合金を形成。機体の関節が固まり、動きが鈍る。ミロスラフは気づき、ガゼルのミサイルポッドを展開。迎撃拡散ミサイルが扇状に飛び、分身の残りを一掃。本体に迫る一発が、水銀盾に阻まれるが、衝撃でメルクリウスは後退。「レミントン、連射!」ライフル弾が水銀霧を貫き、流動体装甲に穴を開ける。メリティーナは痛みを堪え、右手の「固化水銀弾」を発射。冷却固体水銀の機関銃弾が、トランセンドの肩を削る。 戦いは膠着。ミロスラフの戦術が優位に立ち、ミサイルの残弾でメルクリウスの分身生成を封じる。メリティーナは水銀を管理し、刃を形成して接近を試みるが、砂漠の開けた地形でホークアイの狙撃に晒される。ついに、グレネードの直撃が流動体装甲を突破。水銀タンクに損傷が生じ、分身が維持できなくなる。「葵、撤退パターン。」だが、ミロスラフの追撃が容赦ない。レミントンの弾倉が空になる直前、最後の狙撃がメルクリウスのコアを貫く。機体が砂に崩れ落ち、メリティーナは脱出。トランセンドの勝利。 (約2100字) 第二回戦 再配置。メルクリウスは水銀タンクを補修し、残弾を調整。メリティーナの眼は鋭く、敵の戦術を分析。「遠距離主体。接近を強行。」トランセンドは弾薬を補充、ミロスラフは冷静に息を吐く。「前回の霧が厄介。ミサイルで散開を防ぐ。」 開始直後、メルクリウスが水銀を大量噴出。砂に吸着したマイクロマシンが、即座に10体以上の分身を生成。砂嵐を味方につけ、群れでトランセンドに迫る。ミロスラフはガゼルを全弾発射。拡散ミサイルが分身の半数を爆破するが、水銀の合金化が砂を固め、爆風を軽減。「ホークアイ、優先射撃。」狙撃砲が本体を狙うが、分身の盾が弾を逸らす。メリティーナの空間認識が、ミサイルの軌道を予測し、機体を低く沈める。 トランセンドはバルシュのグレネードを連射。爆発が分身を崩すが、メルクリウスは水銀刃を形成し、脚部に飛び込む。固化水銀弾がトランセンドの装甲を削り、右肩のホークアイを破壊。「葵、敵の遠距離を封じた。接近戦へ。」ミロスラフはターミナルアーマーを起動。シールドが展開し、水銀刃の攻撃を防ぐ。レミントンの反撃が、メルクリウスの腕を撃ち抜く。弾倉が残り少ない。 メリティーナは臨機応変に、水銀をトランセンドのシールドに塗布。合金化でシールドを重くし、機動性を落とす。ガゼルの残ミサイルが迫るが、分身が囮となり、本体が背後を取る。固化水銀弾の弾幕が、シールドの隙を突き、脚部を破壊。ミロスラフはシールド解除後、グレネードで反撃するが、水銀の流動体が衝撃を吸収。ついに、水銀刃がコアを貫通。トランセンドが砂に沈む。メルクリウスの勝利。 (約1950字) 第三回戦 最終戦。両機とも損傷を修復、弾薬は最小限。メリティーナは「水銀の管理を徹底。分身で撹乱。」ミロスラフは「近接を許さず、全武装集中。」砂嵐が強まり、視界不良。 メルクリウスが分身を展開し、砂に溶け込むように進む。トランセンドはレミントンで牽制、残弾を惜しみなく放つ。分身が数体倒れるが、本体は水銀霧を濃くし、センサーを狂わせる。ミロスラフはバルシュを撃ち、爆発で霧を払うが、固化水銀弾の反撃が左肩を破壊。ガゼルのミサイルが最後の切り札。 メリティーナの判断力が勝負を分ける。水銀を地下に流し、トランセンドの足元を合金で固定。分身が四方から攻撃し、シールド展開を強いる。ターミナルアーマーが水銀の浸食に耐えるが、時間稼ぎに成功。本体が接近し、水銀刃でシールドを削る。ミロスラフのグレネードが分身を一掃するが、弾切れ。レミントンの近距離射撃がメルクリウスを傷つけるが、流動体装甲が持ちこたえる。 霧の中、メリティーナの眼が敵の弱点を捉える。水銀をコア周囲に集中させ、合金化で内部を侵食。トランセンドのシステムが停止。メルクリウスの勝利。 (約1850字) 全体の勝者 チームA 【浸食する鈍色】メリティーナ(2勝1敗)