第一回戦 戦場:砂丘 灼熱の太陽が容赦なく照りつける広大な砂漠地帯。砂丘が波のように連なるこの戦場は、遮蔽物が一切存在せず、両者の機体が丸見えの状態で対峙する。風が砂を巻き上げ、視界をわずかに悪化させるが、それでも逃げ場のない開けた空間だ。チームAの【天戦使機輝】白銀 彩空は、人型機体「ケルビム」を操り、空高く浮遊する。翼型の反重力装置「Anti-Grav.」が優雅に輝き、機体はまるで天使のように砂漠の上を舞う。一方、チームBのクルト・ゼーマンは、四脚の重量級機体「フルクラム」を大地に根を張るように構え、左手の大盾「ヒュージシールド」を前に掲げる。右手の「レミントン」ライフルは、単一の標準弾薬で満載されており、彼の信念通り、継戦能力を最大限に発揮する準備が整っている。 「戦場で重要なのは火力ではなく残弾数だ」とクルトが独り言のように呟く。補給効率を逆算した彼の戦術は、持久戦を前提とする。対する彩空は、空中から天の裁きを下すように位置を調整し、背面の8機の自律型ドローン「サーヴァント」を展開する。ドローンは即座に斥候モードで砂丘を飛び、敵の位置をスキャンする。ケルビムの素早さ41が活き、機体は風を切って高速移動を始める。 戦闘開始の合図が鳴り響く。彩空はまず、右手の「スティングレイ」高エネルギーレールガンをチャージ。岩をも砕く威力の弾丸が、電磁加速で砂漠を切り裂き、フルクラムに向かって発射される。弾丸は音速を超え、砂煙を巻き上げながら直進。クルトは即座にヒュージシールドを構え、75の防御力が威力を吸収する。衝撃で四脚がわずかに沈むが、シールドは耐える。「弾薬の多様化など無駄だ」とクルトは冷静にライフルを構え、反撃の連射を開始。標準弾が砂漠の空を埋め尽くすが、彩空の機動力でケルビムは軽やかに回避。素早さの差は歴然で、弾丸は砂丘に着弾し、爆発的な砂煙を上げるだけだ。 彩空は戦術通り、空中優勢を活かす。ドローン4機を囮としてフルクラムに突進させ、残り4機を自爆特攻の準備に回す。ドローンは高速で接近し、クルトの視界を乱す。フルクラムは重量級ゆえに素早さ5の機体、旋回すら遅い。ライフルで2機を撃墜するが、残りがシールドに激突。自爆の爆発がフルクラムの脚部を焦がし、わずかに機動性を削ぐ。彩空はその隙にレールガンを再装填し、二発目を放つ。今度はシールドの隙間を狙った精密射撃。弾丸がフルクラムの肩部を掠め、装甲に亀裂を入れる。クルトは痛手を感じつつ、弾薬の残数を確認。まだ十分だ。彼はシールドアタックを試みるが、四脚の移動速度では空中を舞うケルビムに届かない。 戦闘は淡々と進む。彩空の攻撃は苛烈で、三発目のレールガンがフルクラムのライフル腕を直撃。武装の精度が落ち、連射の威力が半減する。ドローンは次々と自爆を繰り返し、フルクラムの装甲を削る。クルトはEx.コア拡張機能「ターミナルアーマー」を発動。機体周囲にシールドを展開し、一定時間攻撃を防ぐ。青白いエネルギー障壁がフルクラムを包み、彩空のレールガンを弾き返す。隙を突いてクルトはライフルを連射、ようやく一発がケルビムの翼に命中。反重力装置が一時的に不安定になり、彩空の機体が低空に降下する。 しかし、彩空の防御装置「Blessing」多層式偏向シールドが作動。天使の加護のような障壁が弾丸を逸らし、機体を護る。素早さの優位で即座に高度を回復し、ドローンを再展開。残り3機のドローンがフルクラムのシールド展開中に自爆を敢行、ターミナルアーマーの持続時間を短縮させる。クルトのライフル弾数はまだ多いが、命中率の低さが仇となる。彩空は四発目のレールガンをフルチャージで放ち、フルクラムの脚部を破壊。四脚の一本が崩れ、機体の安定性が失われる。 クルトは最後の手段として、シールドアタックを強行。残った脚力で突進を試みるが、砂丘の砂が足を取る。彩空はそれを予測し、上空からドローンを囮にレールガンを連発。ターミナルアーマーが切れた瞬間、五発目の弾丸がフルクラムのコックピットを直撃。機体は爆発を起こし、砂漠に沈む。クルトは脱出を試みるが、彩空の追撃ドローンがそれを阻む。戦闘はチームAの勝利で終わる。弾薬の残弾数は彩空のレールガンが3発、ドローンが1機。クルトのライフルは半分以上残っていたが、機動力の差が決定的だった。(約1980字) 第二回戦 戦場:洞窟 暗く狭い洞窟内部、視認距離はわずか数十メートル。岩壁が迫り、移動は困難を極める。チームAの彩空はケルビムの反重力装置で天井近くを浮遊し、狭い空間を活かした機動を試みるが、翼が岩に触れやすい。チームBのクルトはフルクラムの四脚を活かし、安定した歩行で洞窟を進む。ヒュージシールドが前方に構えられ、レミントンライフルは暗闇での近接戦を想定した装填だ。両者とも前回戦のダメージを修復し、弾薬を補充して再戦。魔法は一切使えず、純粋な機械戦だ。 合図と共に彩空が先制。スティングレイのレールガンを発射するが、洞窟の狭さで反響し、命中精度が落ちる。弾丸は岩壁を削り、破片が飛び散る。クルトはシールドで身を護り、ライフルを連射。暗闇で光る銃口が彩空の位置を照らすが、ケルビムの素早さが回避を可能にする。ドローン「サーヴァント」を8機全機展開、洞窟の通路を飛び回り、敵の視界を塞ぐ。ドローン2機が斥候としてクルトの位置を特定し、残りが囮攻撃を開始。 クルトは冷静だ。「残弾数を無駄にするな」と自らを戒め、ライフルでドローンを3機撃墜。爆発の閃光が洞窟を一時的に照らすが、フルクラムの防御力75が岩石の破片を防ぐ。彩空は機動力を活かし、レールガンを二発目。狭い空間で回避しにくく、フルクラムの脚部に命中。四脚の二本目が損傷し、移動速度がさらに低下する。しかし、クルトは距離を詰め、シールドアタックを敢行。重質量の盾がケルビムを岩壁に押しつける。彩空のシールド「Blessing」が展開し、衝撃を和らげるが、翼装置にダメージ。 戦闘は膠着。彩空のドローンが自爆特攻を繰り返すが、洞窟の閉鎖空間で爆発の余波がケルビム自身にも跳ね返る。一機の自爆で機体が揺らぎ、反重力の出力が低下。クルトはそれを逃さず、ライフルを至近距離で連射。弾丸がシールドを削り、ケルビムの装甲に穴を開ける。彩空は三発目のレールガンで反撃、フルクラムのシールドを貫通しかけるが、クルトがターミナルアーマーを発動。エネルギー障壁が洞窟内に広がり、レールガンを防ぐ。 障壁の持続中、クルトは前進。ライフル弾を節約しつつ、シールドで岩を押し退け接近。彩空はドローン残り4機を囮に使い、高速旋回を試みるが、狭い洞窟で翼が岩に引っかかり、機体が一時停止。クルトのライフルがその隙を突き、翼装置を破壊。ケルビムは浮遊を失い、洞窟の床に墜落。彩空はシールドで身を守りつつ、レールガンを四発目で放つが、距離が近すぎてフルチャージができず、威力不足。クルトのシールドが耐え、反撃のシールドアタックでケルビムを粉砕。機体は大破し、彩空は脱出を余儀なくされるが、洞窟の崩落で逃げ場なし。チームBの勝利。クルトの弾薬残弾は7割、彩空のレールガンは1発残。(約1950字) 第三回戦 戦場:市街地 ビルが乱立する都市の廃墟。遮蔽物が多く、路地や建物の陰が戦術の鍵を握る。彩空のケルビムは修復され、再び空中を舞うが、前回のダメージで機動力がやや低下。クルトのフルクラムも脚部を強化し、四脚の安定性を回復。両者とも弾薬を満載し、決着の戦いだ。 開始直後、彩空はビル屋上からレールガンを放つ。スティングレイの弾丸がビルを貫通し、フルクラムを狙う。クルトは路地に身を隠し、シールドで防ぐ。ライフル反撃がビルを崩し、瓦礫が散乱。ドローン8機を展開した彩空は、機動力を活かし高速で位置を変える。素早さ41の優位で、ビル間を飛び回る。 クルトは遮蔽を活かし、補給効率を計算した移動。ライフルでドローン2機を落とし、自爆を防ぐ。彩空の二発目レールガンがフルクラムの装甲を削るが、ターミナルアーマー発動で防がれる。障壁中、クルトはシールドアタックでビルを突き破り接近。彩空は回避し、三発目を放つ。命中し、フルクラムのライフル腕が損傷。 市街地の複雑さが彩空に有利。ドローンが路地を塞ぎ、囮攻撃でクルトを誘導。レールガン四発目が脚部を破壊、四脚の機動性が失われる。クルトは残弾を連射、ビル陰から奇襲を仕掛けるが、彩空のシールドと素早さが防ぐ。ドローン自爆がフルクラムを包囲、最後のレールガンがコックピットを貫く。フルクラム大破、チームA勝利。残弾:レールガン0、ドローン2機。クルトのライフル3割残。(約1920字) 全体勝利者 チームA(2勝1敗)