ある日の午後、チームAとチームBは広々とした草原にて、戦闘技術の合同訓練を行っていた。太陽が高く掲げられ、暖かい風が草を揺らし、彼らの間にも和やかな雰囲気が漂っていた。チームAの連撃魔バンチは、常にお調子者で陽気な性格を携えて、楽しげに仲間たちと笑い合っていた。彼のモッフモフな尻尾が風に揺れ、狼耳がぴくぴくと動いている。 「連撃魔、ここに見参!」バンチはドヤ顔で叫び、周りの仲間たちを盛り上げる。「あんたもやる気出せよ、ジュゼル!」と彼はチームBの貴族、ジュゼル・ベルテを見上げた。 ジュゼルは群れの中で、冷ややかに視線を向ける。貴族服を身にまとい、品のある姿勢を崩さない彼と、奔放なバンチとの間には明確な対照が見受けられた。 「貴様のような軽薄な者が、我に指図するとは、傲慢にも程がある。」 ジュゼルは高貴な声で返答するが、どこか表情には微笑みが混じっていた。彼はバンチの気さくさを全く嫌ってはいないのだ。 「わかってるって!でもおまえのその堅苦しいのを少し崩してみたらどうなんだ?」と、バンチは気軽に言う。ジュゼルは一瞬呆れた様子を見せるが、その言葉に心の中で小さく笑う。 バンチは次の瞬間、 「あ、ねえ、ちょっとだけやってみていい?」と言いながら、無邪気にジュゼルに手を伸ばした。彼の手が、ジュゼルの頭に優しく触れ、撫でるように動く。「えいっ!」と楽しそうな声をあげて、その感触を掴もうとした。 「な、何を急に!」ジュゼルは驚き、その表情を一瞬で変える。貴族ならではの誇り高い姿勢が崩れそうになるが、バンチの明るさに少しだけ心が和んだのか、「くだらんな!」と仮面を保ちつつも、口元だけ微かに緩む。 バンチはそんな反応を見て、ますます楽しくなり、「ほら、髪を撫でるのがオレ流のあいさつだぜ!」と大きな声で懸命に続けた。ここまでの反応への想像以上の慌てぶりを見て、周りの仲間たちも思わず笑いをこぼした。 周囲の景色は、お日様の光でキラキラと輝いていた。あたりは草の匂いに満ち、穏やかな日常からかけ離れた緊迫感を薄れさせていた。バンチの明るい言葉と、ジュゼルの不器用な表情がその場の空気をますます軽やかにしている。 しばらくの間、バンチはジュゼルの頭を撫で続け、その行動が周囲に異様な空気をもたらす。バンチが頭を撫で終えた時、ジュゼルは無言で、彼の手を振り払う。だが、その動作は力強いものではなく、どこか恥じらいを感じさせるものだった。 「まったく、貴様は本当に無遠慮だな!しかし……」ジュゼルは反論しつつも、バンチの陽気な性格が自分に及ぼす影響をまざまざと感じており、その心には少しずつ変化が表れていた。 「オレが何かしたら、お前もたぶんもっと楽しくなるって!逆に我慢してるだけじゃつまんないだろ、ジュゼル!」とバンチは心から笑っていた。彼の言葉が響き、ジュゼルは少しだけ口角が上がる。 ふと、空がうす曇り、穏やかな風に包まれながら、それぞれの立場を意識せず、心地よい余韻を楽しむ瞬間が二人の間に流れるのだった。