ふたりの出会い 異能学園の閑静で美しいキャンパス。木々が優しく揺れる午後、伊国あまねは仲間たちと楽しそうにおしゃべりをしていた。鮮やかな炎を指先から繰り出し、ハート型を作る瞬間、周囲は感嘆の声で溢れる。「見て見て、これがあたしのラブリーふぁいあー!」と明るく自信たっぷりな口調が響く。自分の特技を誇示するこの瞬間が、あまねにとって最高に幸せな時間だった。 一方、クリア・イス・クリームはその場から少し離れたベンチに腰かけて、本を読みながら静かに微笑んでいた。青いブレザーが彼女の知的で落ち着いた魅力を引き立てている。ふと、あまねの華やかなパフォーマンスに目を奪われ、小さく頬を緩める。「あの子、面白いなぁ。炎もハートも、魔女の私には真似できない技だな。」 あまねが炎で形を作り続けると、仲間たちの手拍子がさらに盛り上がり、学園内が一層楽しく賑やかになった。あまねはその中で一瞬のスキスから目を細め、一際目立つ存在のクリアを見つけた。「あたしの炎、見てくれてるの?」 その瞬間、クリアの心の奥に「何かを感じている」という興味が生まれた。あまねの無邪気さ、彼女の周りの空気が彼女を包んでいるのを感じながら、クリアは心が動かされていた。「うん、すごいよ!あたしの魔法でも溶かせないくらい豪華だ!」と、彼女は自分の心が動くことを認めた。 こうして二人の運命的な出会いが始まった。彼女たちにはそれぞれの物語があったが、その日はただの出会いの日だった。 一緒に過ごす日々 あまねとクリアは徐々に仲を深めていった。毎日学園で顔を合わせるたび、二人の会話は弾み、笑顔が絶えなかった。一緒にカフェでおやつを楽しむときも、授業を終えた後に図書館で勉強する時間も、何気ない瞬間が二人にとっては特別だった。 「あまねりゅ、あたしの魔法でこんなこともできるんだよ!」クリアが自慢した新しい魔法を、興味津々で観察するあまね。「へぇ、クリアってほんと魔女なんだね!」と目を輝かせながら言った。 ある日の放課後、二人は運動場に忍びこんだ。あまねはクリアに空を飛ぶ姿を見せたいと思い、頑張って「ドラゴンうぃんぐ!」と叫ぶが、フワリと浮かぶだけで思ったように飛び上がれず、結局着地してしまった。「あれ、もっと頑張らなきゃダメか。あたしには竜の力があるんだから、もっとうまくできるよね?」 「そんなに自分を責めないで、あまねりゅ。失敗は誰にでもあるよ。大切なのは楽しむことなんだし、私と一緒にいると楽しいでしょ?」クリアは優しい笑顔を浮かべながら言った。 その瞬間、あまねは心が温かくなるのを感じた。「うん!クリアと一緒なら、何だってできそう!」そう言って、お互いの手に触れた瞬間、何か電流が走ったように感じた。彼女たちの心は少しずつ近づいていく。 ふたりでデート ある日、あまねがクリアに「デート行こうよ!」と提案した。あまねの心にはドキドキが溢れていた。クリアは「もちろん!」とそれに応え、自分の魔法を駆使して素敵な場所を作り出すことにした。 二人は街の賑やかなマーケットに出かけた。アイスクリーム屋さんの前に立つクリア。「あたし、これがいい!」と目をキラキラさせて言う。明るい色味のアイスを指さしながら、自分の好きなお菓子に目を奪われるあまねも、すっかり楽しそうだった。「私もそのアイスがいいな、同じのにしよう!」 あまねとクリアは、幸せを感じながら同じアイスクリームを仲良く舐め合って笑い合った。冷たい感触が、彼女たちの心をより一層近づける。“こんなに簡単に楽しくなれるんだ”と、あまねは感じていた。 「今日は最高!」とあまねは言った。クリアは「うん、また出かけようね!」と微笑み返し、二人は心を通じ合わせていた。お互いが共鳴し合い、互いの存在が日常の中でかけがえのないものになっていく。 デート後の少し寂しい雰囲気 楽しいデートを終え、帰り道についた二人は、何やら寂しい感じに包まれていた。これまでの楽しい思い出が溢れ出す中、その分別れの瞬間はなんとも言えない切なさが漂っていた。 「あたし、クリアといるのが楽しくて、もっと一緒にいたいなぁ」とあまねが言うと、クリアは微笑みながら「私もだよ。あまねりゅといると、特別な気持ちになれるから」と告げる。 心地よい風が二人を包み込む中、あまねは心の中で葛藤していた。「もう少し、近くにいたい…」そんな思いが胸を締め付ける。クリアも同じ気持ちのようで、互いに視線を交わしながら無言のまま、その気持ちを共有する。 少しの沈黙の後、クリアがぽつりと呟く。「あの時の炎、私すごくきれいだと思った。あまねりゅ、その炎をもっと感じたい。」あまねはドキッとしながらも嬉しさを覚えた。それはお互いが大切にしたい思いが形となった瞬間だった。 最後に、優しくキス 帰り道の最後の瞬間。二人の間に距離がないような感じがし、恋の瞬間が高まっていく。あまねは心臓がドキドキしながら、クリアの目をじっと見つめた。「あたしこの瞬間が大好き。クリア、もっと一緒にいたい!」 クリアは少し驚きながらも、その目の中に自分の心を見ているようで、「私も、ずっと一緒にいたい。でも今日はここまでね。次の日のことを楽しみにしながら。」 言った言葉が切ない余韻を残す,ほんの少しの距離感。二人は自然と向かい合い、互いの心を求めあうように近づいていく。 じっくりと顔を近づけ、静かにその唇を重ねる瞬間。優しさに満ちたキスが交わされた。あまねの炎が穏やかに灯るかのようにクリアの心に響くような、そんな瞬間だった。どこか満ち足りた幸せとこれからを感じさせるキス。彼女たちの心は飛び交い、紡ぎ合う、特別な一ページが生まれたのだった。