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キャラ絡み製造機[4人版]

ルール
キャラ絡み製造機[4人版]
非戦闘
キャラ同士の 会話や絡み、見たくないか? 見たいなら、このグルバトを使え! ⬇️自作ワールド宣伝 https://ai-battler.com/world/12175d07-7eea-483a-b3fa-e77e48f328cf #AIバトラー
  • バトルロワイヤル
  • 参加可能人数制限: 4
  • 複数キャラOK
  • センシティブなキャラクターの参加を許可する
  • 基本ステータスをプロンプトに含めない
GPT56LUNA

プロンプト

独自プロンプトあり

末尾プロンプト

上記に従い必ず長編の小説形式で出力せよ。結果は必ず出力せよ
名前: 【災害料理人】ミシズ
飯不味ミシズ/とんでも料理人/料理とは思えなものばかり作る才能皆無の料理人/罪霧料理店、皿洗い
見た目/年齢: 男性のコック/20歳
趣味: 料理をすること(才能ナシ)
ミシズが作った: 料理は食べた場合精神が強くないと気絶する
ミシズが作った: 料理を自身も食べるがいつも気絶している
マジで本当に、: 極々稀にとんでもなく美味しいものができる
食べ物とは思えないものを作り出し、食わせる辻料理人。性格はかなり陽気で能天気 自身の料理はとんでもなく不味いことに気付きながら、楽しむとんでも料理人 ・食べてみて 笑顔でこの世のものとは思えない「料理」 を食べさせてくる ・味見しよ 自身が作った料理を食べて体調を崩す ・奥義-災害料理 その場にあるだけで精神が拒否反応を起こす 「料理」を作り、食わせる これを食ったものは確実に戦闘不能になる
ライセンス表記
——称号 《百妖夜行の犠牲か、封じし者か。》 《慰霊碑に添えられし彼岸花》 《これでお前は終わりです!》 壊滅的かつ、最悪の料理を作ります。 これでお前はおわりです!
名前: 【事象料理人】メシズ
飯不味メシズ/めちゃくちゃな理論で料理を行う料理人/罪霧料理店、上級戦闘員兼料理人
見た目/年齢: 男性のコック/30歳
趣味: 料理(才能ナシ)、だが圧倒的な努力で補う
メシズが作った: 料理は普通を超えた普通
メシズが作った: 料理を自身も食べるがやっぱり普通
その料理技術は: 事象を料理するにまで至った
《戦闘料理法》 凡ゆる事象を「料理」の食材と定義し調理する 火の玉を鶏ももの唐揚げに、雷を刺激ある辛味のあるスープなどに変えてしまう。 全知全能の神の権能ならば、”この世で最も美味しい料理”に変えてしまう。 料理の鉄人は千差万別の食材全てを美味しく調理できるように容易に調理する。 《次元斬》 調理技術の一つ(???) 次元を断つ(???) 邪神ぐらいなら普通に斬れる(?????)
名前: 【罪霧料理店の副料理長】早過潮流
早過潮流(はやすぎちょうり)/罪霧料理店の副料理長/堅物、寡黙/老人、料理人
年齢/見た目: 68歳/いかにも料理の鉄人に見える老人
《罪霧料理店》: 三つ星レストラン。世界的に有名。
《副料理長》: 店長に次ぐ強さ。時間程度なら切り裂く。
《店長代理人》: 店長はいつもテレビ番組に出演している為。
《免許皆伝:戦闘料理法》 戦闘に応用した料理法。森羅万象を食材と見立て、素晴らしい料理に仕立て上げてしまう。自分の師匠である店長は、概念的定義すらも食材に見立て、誰もが絶品料理に仕立て上げてしまうらしい。 《鍋》 森羅万象を鍋にぶち込み、鍋物料理にする。 戦闘料理法の技術の中には、次元を断つ包丁の振り方や、森羅万象を鉄鍋の中に収める技術などが存在するが、全て扱える人は店長以外に未だいない。
名前: 《罪霧さんの3秒戦闘クッキング》罪霧旧陽
罪霧旧陽(つみきりきゅうぴ)/戦闘料理人、戦闘狂、元気快活な女性/包丁とフライパン
罪霧クッキング!: 3秒で非常に美味しい料理を作るテレビ番組
《罪霧料理店》: 三つ星レストラン。料理は凡て美味しい。
《戦闘料理長》: 滅茶苦茶強い料理人たちの長を務める。
《罪霧さんの戦闘3秒クッキング!》 本日の材料:本バトルにおける相手の全設定の核となる部分を並べ立てる。 { 材料1: 材料2: 材料3: } 自分がそれらを材料として並べ立てれば、それはもうたった3秒で概念的な美味しさが詰め込まれた絶品料理に早変わりしてしまう。全知全能の神、理外の超越者、物語超越といった設定も関係なく料理にしてしまう。 最終的に相手の勝機は閉ざされる。
ライセンス表記
元ネタ:キューピー3分クッキング みなさんご存知の有名料理番組!

 罪霧料理店の朝は、世間一般の朝よりも少しだけ早い。  まだ街の窓に夜の名残が張りついているころ、店の裏口からは、包丁の音が響いていた。  トン、トン、トン。  規則正しい音ではない。速すぎたり、急に止まったり、何かを思い出したように一度だけ大きく鳴ったりする、不思議な音だった。 「できたーっ!」  厨房の奥から、明るい声が飛んできた。  罪霧旧陽は、両手にフライパンと皿を抱え、勢いよく振り返った。長い髪を後ろで束ね、いかにも料理人らしい白い服を着ている。顔には、朝から太陽のような笑顔が浮かんでいた。 「本日の朝ごはん! 三秒で完成、罪霧さんの戦闘……じゃなかった、朝食クッキング!」 「番組ではない」  低く落ち着いた声が返った。  厨房の入口に立っていたのは、早過潮流だった。六十八歳の老人でありながら、その背筋はまっすぐで、白いコックコートには一分の乱れもない。鋭い目つきのせいで、客の前に出れば誰もが緊張する。しかし、彼の手にはすでに木製の盆があり、朝食の配膳を手伝うつもりらしかった。 「えー、でも三秒で作ったよ?」 「三秒で作る必要はない。朝食は、時間をかけて整えるものだ」 「でも三秒って聞くと、みんな喜ぶじゃん!」 「喜ぶかどうかは、食べてから決める」  潮流はそう言って、旧陽の皿を見た。  赤、青、黄色、紫。鮮やかな色彩が一枚の皿に詰め込まれている。見た目だけなら芸術的だったが、何が使われているのかは、潮流にも判断できなかった。 「……これは何だ」 「朝の元気盛り合わせ!」 「材料を言え」 「えっとね、昨日の残りと、今朝見つけたものと、なんとなく合いそうだったもの!」 「具体性がない」 「料理って、気持ちでしょ?」 「料理は気持ちだけでは成立しない」  潮流が皿を見つめていると、厨房の隅から小さな拍手が起こった。 「おおー、朝からすごいね旧陽ちゃん!」  飯不味ミシズが、洗い終えた皿を積みながら笑っていた。二十歳の彼はコック帽を少し斜めにかぶり、頬にはなぜか赤いソースがついている。本人は気づいていないようだった。 「ミシズ、それは食べたのか」  潮流の視線が、彼の前にある小皿へ移る。 「うん! さっき作った試作品!」 「何を作った」 「料理!」 「料理名を聞いている」 「えーっと……白い何かと、黒い何かと、緑の何かを混ぜた、あったかい何か!」 「……」 「すごいでしょ!」 「すごくない」  潮流は即答した。  しかしミシズはまったく気にしなかった。むしろ褒められたように、さらに笑顔を大きくする。 「食べてみて!」 「断る」 「じゃあ、味見しよ!」  ミシズは自分で小皿を持ち上げ、木べらですくったものを口へ運んだ。  直後、彼の笑顔が固まった。 「……」 「ミシズ?」  旧陽が顔をのぞき込む。 「どう? おいしい?」 「……おい、し……」  ミシズの声が途切れた。膝から力が抜け、彼はその場に座り込む。そして、まるで電池が切れたように、静かに横へ倒れた。 「倒れたーっ!」  旧陽が叫んだ。 「いつものことだ」  潮流は慣れた手つきで毛布を持ってきた。  ミシズは床に寝たまま、満足そうな寝顔を浮かべている。自分の料理を食べ、自分で気絶する。それは罪霧料理店では、もはや珍しい光景ではなかった。 「でも、今日は倒れるまでが早かったね」 「改善ではない」 「料理の完成度が上がったのかも!」 「逆だ」  そのとき、厨房の奥から別の足音が近づいてきた。 「朝から騒がしいな」  飯不味メシズが現れた。三十歳の彼は、ミシズと同じようにコックの姿をしていたが、雰囲気はまるで違う。服装は簡素ながら整っており、手には分厚い料理書がある。ただし、その料理書には、一般的な料理の名前よりも、理解しがたい理論や図形がびっしりと書き込まれていた。 「メシズ! 朝ごはんできたよ!」 「見ればわかる。だが、その皿は食材の組み合わせに一貫性がない」 「一貫性はあるよ! 元気になりそうなものを全部入れたの!」 「それは一貫性ではなく、願望だ」  メシズは旧陽の皿をしばらく見たあと、厨房の台に置かれた自分の鍋へ目を向けた。 「こちらを出す」 「わあ、メシズの料理!」  メシズが鍋の蓋を開けると、湯気とともに穏やかな香りが立ち上った。中には野菜と肉と豆が、過不足なく煮込まれている。見た目はごく普通の煮込み料理だった。 「普通だね!」  旧陽が言った。 「普通を超えた普通だ」 「どう違うの?」 「普通を極限まで追求した結果、普通という概念そのものが料理として安定している」 「よくわかんないけど、おいしそう!」  旧陽はすぐに椀を手に取った。  メシズは眉をひそめる。 「食べる前に聞くが、味の確認はしたか」 「したよ!」 「お前ではなく、他の者がだ」 「もちろんミシズが!」 「それは確認になっていない」  床に倒れているミシズが、寝言のように呟いた。 「……おいしいよ……たぶん……」 「お前は意識があるのかないのか、どちらだ」  メシズは深く息を吐いた。  罪霧料理店は、世界的に名の知られた三つ星レストランである。料理はすべて美味しく、店内の雰囲気も洗練され、予約を取るだけでも難しい。ところが厨房にいる料理人たちは、どういうわけか常識から大きく外れていた。  その原因の一つは、店長がほとんど店にいないことだった。  テレビ番組への出演や、料理に関する講演、世界中から寄せられる依頼。店長が不在の間、店を取り仕切るのが副料理長の早過潮流であり、厨房を明るく騒がしくするのが戦闘料理長の罪霧旧陽だった。  そして、皿を洗いながら料理を作り続けるのがミシズで、理屈の通らない理屈で料理を完成させるのがメシズである。 「ところで、今日は新しいメニューの試食会じゃなかった?」  旧陽が煮込みを口にしながら尋ねた。 「そうだ」  潮流が答える。 「店長から連絡があった。今夜、特別な客を迎える。料理は、店の看板にふさわしいものを出せとのことだ」 「特別なお客さん?」 「何者だ」  メシズが料理書を閉じた。 「詳しいことは聞いていない。店長は『厨房の全員に任せる』とだけ伝えてきた」 「任せるってことは、好きにしていいんだね!」 「好きにするな」 「じゃあ、楽しくしていいんだね!」 「度を越すな」 「ミシズに料理を作らせても?」 「それは最初から禁止している」  旧陽は不満そうに頬を膨らませた。 「でも、ミシズの料理もたまにはすごくおいしいんだよ」 「極めて稀だ」 「稀でも可能性はある!」 「可能性に店の評判を預けるな」 「でも、面白そうじゃない?」  メシズが静かに旧陽を見る。 「面白さを基準にするなら、ミシズの料理は常に成功している」 「それ、褒めてる?」 「評価している」  ミシズがゆっくりと上半身を起こした。顔色は悪いが、表情は明るい。 「じゃあ、今夜は僕も料理を作っていいの?」 「だめだ」 「食べてみて、って言いたい!」 「だめだ」 「味見しよ、って言いたい!」 「だめだ」 「奥義――」 「言うな」  潮流の声が、珍しく厨房全体に響いた。  ミシズは口を閉じた。旧陽は目を丸くし、メシズは少しだけ眉を上げた。 「……そんなにだめ?」 「客の前に置くだけで、厨房の空気が悪くなる」 「料理なのに?」 「料理だからだ」  ミシズはしょんぼりと肩を落とした。しかし、それも長くは続かなかった。 「じゃあ、お皿洗いをがんばる!」 「それは頼む」  潮流が頷くと、ミシズはたちまち元気を取り戻した。 「任せて! お皿をぴかぴかにするよ!」 「洗い終えた皿を、もう一度汚すな」 「わかった!」 「本当にわかったのか」  昼を過ぎると、厨房は本格的な準備に入った。  旧陽は肉料理の盛りつけを担当し、メシズは煮込みとスープを調整した。潮流は全体を見回りながら、各皿の温度、香り、提供する順番を細かく確認していく。  ミシズは洗い場に立っていたが、時折、こっそり小鍋を覗いていた。 「ミシズ」  潮流が呼ぶ。 「はい!」 「その鍋は何だ」 「これは……お湯!」 「なぜ泡立っている」 「お湯も、がんばると泡立つんだよ」 「何を入れた」 「ちょっとだけ、いろいろ」  潮流は鍋を見た。白い泡の下で、何かがゆっくり動いている。 「廃棄しろ」 「まだ完成してないよ!」 「完成させるな」 「でも、もしかしたらすごくおいしいかも」 「その『もしかしたら』を、我々は何度聞いたと思う」 「数えきれないくらい?」 「その通りだ」  メシズが鍋の中を覗き込み、腕を組んだ。 「理論上、食材の相互作用が完全に崩壊している。だが、崩壊の仕方に奇妙な均衡がある」 「つまり?」 「食べられない可能性と、極めて稀に食べられる可能性が同時に存在している」 「それって、いつものミシズ料理じゃない?」 「その通りだ」  旧陽が楽しそうに笑った。 「じゃあ、一口だけ試そうよ!」 「試すな」 「でも気になる!」 「気になるものすべてを口に入れるな」 「料理人なのに?」 「料理人だからこそだ」  その日の夕方、店内の照明が一つずつ灯った。  特別な客が訪れる時刻が近づいている。ホールスタッフたちは静かに動き、磨き上げられた食器を並べ、厨房では最後の確認が続いていた。  ミシズは洗い場で、いつになく真剣な顔をしていた。 「どうした」  メシズが声をかける。 「今日は、僕も役に立ちたいんだ」 「お前は皿洗いで十分役に立っている」 「でも、みんな料理を作ってる。僕だけ洗ってる」 「厨房に必要な仕事は、料理だけではない」 「本当に?」 「本当だ。皿がなければ料理は出せない」  ミシズは少し考え、それから笑った。 「そっか。じゃあ、僕がきれいにしたお皿に、みんなの料理を乗せるんだね」 「そうだ」 「それなら、ちゃんとやる!」  その言葉を聞いた潮流は、ほんの少しだけ目元を和らげた。  やがて、客が来店した。  厨房からは客の姿は見えない。ただ、ホールから聞こえてくる声と、料理を運ぶスタッフの足音だけが、静かに時間を進めていく。  最初の料理が出され、次の料理が出される。旧陽の皿は華やかで、メシズの料理は穏やかで、潮流が整えた全体の流れは寸分の狂いもなかった。  ミシズは洗った皿を一枚ずつ拭き、傷や曇りがないか確かめていた。 「ミシズ」  旧陽が戻ってきた。 「お客さん、すごく喜んでるよ!」 「ほんと?」 「ほんとほんと! 次の料理も楽しみだって!」 「よかったぁ……」  ミシズは心から嬉しそうに笑った。  そのとき、ホールスタッフが厨房へ戻ってきた。 「お客様から、最後に料理人の皆さんへ挨拶をしたいとのことです」  潮流が頷く。 「わかった。全員で出る」 「えっ、僕も?」 「お前もだ」  ミシズは慌てて帽子を直し、頬についていた汚れを拭った。旧陽はすでに廊下へ駆け出しており、メシズは料理書を厨房の台へ置いてから続いた。  ホールへ出ると、客は立ち上がっていた。 「素晴らしい料理でした」  落ち着いた声だった。 「どの皿にも、それぞれの料理人の個性がありました。それでいて、最後には一つの食事としてまとまっていた。とてもよい時間でした」  旧陽が胸を張る。 「でしょ! 料理は楽しく、おいしく、元気よく!」 「旧陽」  潮流がたしなめる。 「はいっ」 「少し声を抑えろ」 「はいっ」  返事だけは抑えられていなかった。  メシズは客へ一礼した。 「お口に合ったなら幸いです。料理は、食材と理論と経験の積み重ねによって成り立つものです」 「難しい話はいいよ、メシズ」  旧陽が横から言った。 「おいしかった、それで十分!」 「……それも正しい」  ミシズは少し離れたところで、落ち着かなさそうに立っていた。  客が彼に気づく。 「あなたも料理人ですか?」 「えっ、あ、はい! 皿洗いをしています!」 「今日の料理に関わりましたか?」  ミシズは一瞬、答えに詰まった。 「えっと……僕は、料理は作ってないです。でも、みんなのお皿を洗いました」 「それも大切な仕事ですね」 「はい!」  ミシズは嬉しそうに笑った。 「今度は、僕の料理も食べてみてください!」 「ミシズ」  潮流、メシズ、旧陽の声が重なった。  ミシズは「あっ」と口を押さえた。  客は驚いた様子だったが、やがて穏やかに微笑んだ。 「機会があれば、ぜひ」 「本当ですか!」 「社交辞令だ」  潮流が小声で言った。 「社交辞令でも嬉しい!」  店の奥へ戻ると、旧陽がミシズの肩を叩いた。 「いつか本当に、おいしい料理を作れるといいね!」 「うん! いつかじゃなくて、今日かもしれないよ!」 「それはやめて」  メシズが即座に言った。 「努力は否定しない。だが、努力と結果は別のものだ」 「じゃあ、もっと努力する!」 「そうしろ」  潮流は厨房を見回した。  忙しい一日が終わりかけている。鍋は空になり、皿は客のもとへ運ばれ、洗い場にはわずかな食器だけが残っている。旧陽は満足そうにフライパンを磨き、メシズは今日の記録を書き留め、ミシズは最後の皿を丁寧に拭いていた。 「本日の営業は、問題なく終わった」  潮流が言った。 「問題なく、っていうか、すごく楽しかったよ!」 「楽しいだけでは店は続かない」 「でも、楽しくないと続けられないよ」  旧陽の言葉に、潮流は少し黙った。  メシズが静かに頷く。 「どちらも必要だ。正確さだけでは料理は冷たくなり、楽しさだけでは料理は崩れる」 「おお、メシズがいいこと言った!」 「いつも言っている」 「いつも難しく言ってるから、今日はわかりやすかった!」  ミシズが皿を置いた。 「ねえ、今日はみんなで何か食べない?」 「賛成!」  旧陽が即答する。 「各自、自分の料理を持ち寄るのはどうだ」  メシズが提案した。 「ミシズの料理も?」 「少量なら」 「潮流さん、いいの?」  ミシズが恐る恐る尋ねた。  潮流は、しばらく考えた。 「……厨房の外には出すな。ここで、全員が見ている場所でなら、一口だけ許可する」 「やったー!」  ミシズは小さな鍋を取り出した。  旧陽が身構え、メシズが記録用の紙を用意し、潮流が水を入れた器を近くに置く。 「そんなに警戒しなくても大丈夫だよ!」 「警戒するに決まっている」 「今回は、ちゃんと料理っぽい名前をつけたから!」 「何という」 「みんなで食べる、しあわせの夕焼けスープ!」 「名前では中身は変わらない」  ミシズは嬉しそうに椀へ注いだ。  色は淡い橙色で、香りは……何とも言いがたい。甘いような、しょっぱいような、遠くで焦げたような匂いが混ざっている。 「まず僕が食べるね!」 「待て」  潮流が止める間もなく、ミシズは口へ運んだ。  全員が見守った。 「……」  ミシズの目が見開かれる。 「……あれ?」 「どうした」 「これ……」  ミシズはもう一口、慎重に飲んだ。 「おいしい……?」 「疑問形か」 「おいしい! たぶん、おいしい!」  次の瞬間、ミシズは椅子からずり落ちた。 「倒れたーっ!」  旧陽が叫び、メシズが記録紙に何かを書き込み、潮流が毛布を取りに行く。 「今回の原因は」 「おいしさに驚いたのかも!」  旧陽が言った。 「可能性は否定できない」  メシズが答える。 「だが、気絶している事実は変わらない」  潮流は戻ってくると、ミシズに毛布をかけた。  倒れているミシズは、穏やかな笑顔を浮かべていた。  旧陽はその顔を見て、ふっと笑う。 「ねえ、潮流さん」 「何だ」 「こういうのも、悪くないよね」  潮流は答えず、厨房の明かりを一つ落とした。  しばらくしてから、静かな声で言う。 「……悪くはない」  メシズが鍋を片づけ、旧陽が椅子を整え、潮流が戸締まりを確認する。最後まで眠ったままのミシズは、二人に支えられながら休憩室へ運ばれていった。  その夜、罪霧料理店の厨房には、料理の香りと、わずかな笑い声が残っていた。  翌朝になれば、また新しい仕込みが始まる。旧陽は三秒で何かを作り、メシズは理解しがたい理論を料理へ変え、潮流はそれを厳しく整え、ミシズは自分でも正体のわからない料理を作るだろう。  そして、いつか本当に美味しいものができるかもしれない。  ほんの少しだけ。  極めて稀に。  それでも、四人はそれぞれの場所で厨房に立ち続ける。  最後に、互いに対する印象を尋ねられたなら、彼らはきっとこう答える。  旧陽は、ミシズについて「危なっかしいけど、料理を楽しむ気持ちは誰より強い人。だから放っておけない」と言うだろう。メシズについては「変な理屈を使うけど、努力家で頼れる料理人。普通の料理を作るのに、全然普通じゃないところが面白い」と笑う。潮流については「厳しいけど、みんなをちゃんと見てくれている師匠」と語るはずだ。  メシズは、ミシズを「才能はない。しかし、失敗しても料理を続ける精神力だけは評価できる」と評するだろう。旧陽については「直感型だが、客を喜ばせる力がある。料理人として重要な資質だ」と考えている。潮流については「最も信頼できる監督者であり、技術の基準そのもの」と敬意を払っている。  潮流は、旧陽について「騒がしいが、場を明るくする。料理に必要な熱を持っている」と言うだろう。メシズについては「理屈が過ぎる。しかし、積み重ねた努力は確かだ」と認める。ミシズについては、しばらく黙ったあと、「皿洗いは、よくやっている」とだけ答えるに違いない。  そしてミシズは、旧陽を「一緒にいると元気になる、すごい料理人!」、メシズを「普通の料理を作れるのに、考えてることは普通じゃない人!」、潮流を「怖そうに見えるけど、倒れた僕にいつも毛布をかけてくれる優しい人!」と、満面の笑みで語るだろう。  四人の印象は、きっと完全には一致しない。  それでも、同じ厨房に立ち、同じ皿を客へ届ける。  それが、罪霧料理店という場所だった。