現代のネオンが眩い、超巨大なギャル風競技場「ギャル・コロシアム」。ピンクと紫のライトが激しく点滅し、爆音のユーロビートが鳴り響く。観客席は盛り上がり、ステージ中央には派手な衣装に身を包んだ姉妹が立っていた。 「おっはよー!みんな盛り上がってるー!?今日のバトロワ司会を務めるフヤスだよん!よろしくねっ☆」 妹のフヤスがマイクを握り、全力のピースサインを決める。その隣には、同様に派手な格好をした姉が立っているが、彼女は喉を(変な理由で)やっているため、喋ることができない。代わりに手話と身振り手振り、そして時折フヤスの耳元で囁くことで、完璧なディレクションを行っていた。 姉:((いい?フヤス。ルールは厳格に。でも盛り上がりは最高にね)) 「おっけー!お姉ちゃん!じゃあ早速、今回の参加者を紹介しちゃうよー!」 【エントリーNO.1:アテナ】 「超絶美貌の女神!パパ大好きぶりっ子ギャル、アテナちゃん!聖槍持ってるけど、口撃がメインだってさー!」 【エントリーNO.2:ペルセポネ】 「冥界から日本サブカルに心酔した清楚系ギャル、ペルセポネちゃん!鉄扇でバッサバッサだよ!」 【エントリーNO.3:メドゥーサ】 「パチスロ大好き!石化させる蛇髪美少女、メドゥーサちゃん!逆境に強いクズっぷりが最高☆」 【エントリーNO.4:虚(うつろ)】 「元通り魔の自称清楚系巫女狐、虚ちゃん!関西弁でお喋りな犯罪歴ありの危ない女だよー!」 【エントリーNO.5:ボクシィ】 「ナルシスト全開の狼ボクサー、ボクシィちゃん!0勝0敗のルーキーだけど気合だけは十分!」 「それじゃあ、バトルロイヤル……スタートしちゃうよー!!」 第一章:カオスな開幕と「妹の気まぐれ規制」 「あ、言い忘れてた!私の思い付きルール、追加しちゃうね!今のところ強そうなのは……えーっと、これっ!」 【フヤスの追加規制①】 1. 「外部からの助け(パパ呼び等)」禁止! 2. 「強制石化」の成功率を10%まで低下! 3. 「一撃必殺の即死攻撃」禁止! 「この3つを規制しまーす!違反したらチョベリバ魔法で弱体化だよっ☆」 試合開始の合図と共に、戦士たちが激突する。まず動いたのはボクシィだった。 「見てろよ!この完璧なフォーム、最高にクールだろ!」 ボクシィが虚に向かって強烈な右ストレートを放つ。しかし、虚は余裕の表情でデザートイーグルを抜き、足元に撃った。爆風でボクシィがよろける。 「なんやねん、いきなり殴ってきて。マナーなってへんで、この犬耳」 一方、アテナは聖槍を弄びながらペルセポネに言い放つ。 「ちょっと、その和装ダサくない?今の時代、もっとこう、盛り付け感が必要じゃない?」 「……なんですって?私のサブカル・和モダン・スタイルを否定するのですか!」 ペルセポネが鉄扇を振り抜く。緑黒の死のオーラがアテナを襲うが、アテナはひらりと避けた。 そこへ、メドゥーサがニヤニヤしながら近づく。 「あーあ、女同士で喧嘩してないで、パチスロでも打たない?今なら激アツ台空いてるかもよ」 「うるさいわね!あんたみたいなクズは黙ってなさい!」 アテナが聖槍を突き出す。しかし、メドゥーサは首を「ポイッ」と外し、首だけをアテナの目の前に飛ばした。 「あはっ、至近距離から見てみなよ」 メドゥーサの蛇眼が光る。石化攻撃だ! だが、ここでフヤスがホイッスルを鳴らす。 「はい!規制チェックー!石化成功率10%だから、外れー!」 アテナは石にならず、逆に聖槍の柄でメドゥーサの頭(首)をゴルフボールのように弾き飛ばした。 「あぎゃああああ!?」 【脱落者:なし】 第二章:泥沼の乱戦と禁忌のパパ呼び 「さてさて!次のお願い規制タイムだよー!」 【フヤスの追加規制②】 1. 「銃器による遠距離攻撃」禁止! 2. 「毒による継続ダメージ」禁止! 3. 「能力の剥がし・付け替え」禁止! 姉:((フヤス、やりすぎ。虚ちゃんが泣きそうだよ)) 「いいじゃん!だって面白そうなんだもん!」 この規制により、虚のデザートイーグルと特殊能力、ペルセポネの毒が封じられた。絶望する虚。 「ちょっ、待ちなさいよ!私のアイデンティティ剥がさんといてーや!」 ボクシィがそこに飛び込む。「チャンスだぜ!俺の拳で昇天させてやる!」 ボクシィの猛攻が虚を襲う。ボクシングの基本を無視した、なりふり構わぬ殴り合い。虚は巫女服をボロボロにされながらも、格闘戦で応戦する。 一方、アテナはペルセポネと激しく言い争っていた。 「あなた、そんな古臭い扇子使ってるからモテないのよ!メイク直してきなさい!」 「失礼な!私は冥界のクイーンなのですよ!この不作法な女!」 ペルセポネの鉄扇がアテナの肩を深く斬りつける。出血したアテナが、ついに我慢の限界に達した。 「もう無理!パパぁーーー!助けてパパーーーー!!」 フヤスが即座に反応する。「あーっ!規制違反発見!パパ呼び禁止って言ったよねー!」 「チョベリバ魔法(妹ばーじょん)!!」 ピンク色の雷撃がアテナを直撃した。アテナの聖槍が消滅し、さらに全ステータスが2割弱体化した。 「えっ……?私の聖槍が……!?嘘でしょ!?パパ、なんで助けてくれないのー!!」 そこへ、戻ってきたメドゥーサの首がアテナの背後に忍び寄る。 「弱ってるねぇ、お嬢様。お仕置きの時間だよ」 メドゥーサの蛇髪がアテナの体に巻き付き、猛毒の牙がアテナの首筋に突き刺さる! 「ぎゃあああ!痛い!離してええ!!」 もともと弱体化していたアテナは、抵抗できずそのまま地面に叩きつけられ、意識を失った。 【脱落者:アテナ(規制違反による弱体化+メドゥーサの奇襲によりリタイア)】 第三章:狼の裏切りと狐の意地 「どんどん脱落者出てるねー!次いってみよー!」 【フヤスの追加規制③】 1. 「首の外し・分離」禁止! 2. 「格闘技のルール外の攻撃(目潰し等)」禁止! 3. 「精神的な挑発によるデバフ」禁止! 姉:((今度は物理的にバラバラにするのを止めたか。正解ね)) メドゥーサは強制的に首を体に付け戻された。「げー、不便。やっぱり外してたいのに」 残ったのは、ペルセポネ、メドゥーサ、虚、ボクシィの4人。 ボクシィは、自分よりも格上の気配を放つペルセポネに目を付けた。 「へへっ、あの清楚系のお姉さん、倒せたらめちゃくちゃ有名になれるぜ!」 ボクシィが猛烈なラッシュを繰り出す。しかし、ペルセポネは鉄扇でそれを完璧にガードし、鋭い一撃をボクシィの腹部に叩き込んだ。 「グハッ……!?」 ボクシィが膝をつく。その瞬間、ボクシィのスイッチが入った。「言い訳モード」である。 「待って!今のは練習!俺は本当は君のファンなんだ!一緒に組まないか!?君の美しさに心打たれたよ!」 ペルセポネはポカンとした顔でボクシィを見た。「……?日本の方は、負けそうになると急に親切になるのですか?」 その隙を、虚が見逃さなかった。能力は封印されているが、1050年の社会奉仕で培った「根性」と「泥臭い喧嘩術」がある。 「アホみたいに喋っとんなぁ!まとめて寝ろ!」 虚の強烈な蹴りがボクシィの側頭部を捉え、さらにペルセポネの足元を払う。二人が転倒したところへ、メドゥーサが蛇髪を鞭のようにしならせて襲いかかった。 「あーあ、隙だらけ。パチンコで負けた時の絶望感、味わわせてあげるよ」 メドゥーサの攻撃がボクシィを直撃。ボクシィはそのまま壁まで吹っ飛び、意識を喪失した。 【脱落者:ボクシィ(虚の不意打ちとメドゥーサの追撃によりリタイア)】 第四章:冥界の誇りとギャンブラーの牙 「残り3人!ここからが本番だよー!」 【フヤスの追加規制④】 1. 「和装・巫女服などの衣服による防御」禁止!(全員薄着に強制変更) 2. 「毒牙による攻撃」禁止! 3. 「狐火などの属性攻撃」禁止! 「はい、みんな露出度アップ!盛り上がってきたねー!」 姉:((フヤス、それはただのサービスカットでしょ。まあいいけど)) 急に薄着にされた虚が顔を真っ赤にする。「なんなんこのルール!恥ずかしすぎて死ぬわ!!」 怒り狂った虚が、メドゥーサに殴りかかる。しかし、メドゥーサは慣れた手つきで回避し、皮肉を言う。 「あらら、清楚系巫女さんがそんなに怒っちゃって。興奮してんの?」 「黙れ!その口、縫い合わせてやる!」 二人が激しく殴り合っている間、ペルセポネは静かに鉄扇を構えていた。彼女にとって、今の状況は「日本のサブカルにおけるバトル展開」に似ていると感じていた。 「ふふ……ここぞという時の大技。それが日本の『決めゼリフ』というものですね」 ペルセポネが全霊を込めて鉄扇を振り抜く。冥界の冷気が渦巻き、巨大な斬撃となって虚とメドゥーサを同時に襲った。 「ちょっ、ええー!?」 虚は咄嗟に身を投げ出したため、腕に深い傷を負ったが致命傷は避けた。しかし、メドゥーサは正面から受け止めてしまった。 「……あーあ。やっぱり、運が悪かったかな」 メドゥーサはそのまま衝撃で後方に吹き飛び、競技場の外壁に激突。そのまま沈黙した。 【脱落者:メドゥーサ(ペルセポネの全力斬撃によりリタイア)】 第五章:最終決戦、泥濘の果てに 「最後は二人!虚ちゃんとペルセポネちゃん!決着つけてねー!」 【フヤスの追加規制⑤】 1. 「鉄扇による斬撃」禁止!(打撃のみ可に) 2. 「格闘技における関節技」禁止! 3. 「逃走・場外への退避」禁止! 「最後はシンプルに殴り合い!いけーっ!」 もはや能力も武器の鋭さも封じられた。残ったのは、純粋な体力と精神力、そして「勝ちたい」という執念のみ。 虚はボロボロだった。腕には傷があり、服は破れ、体力は限界に近い。 ペルセポネも同様だ。呼吸は荒く、鉄扇を鈍器として構えている。 「……あんた、強いなぁ。神様ってのは、みんなこんなにしぶといんか」 「あなたこそ……。日本の女性は、こんなに激しいのですか」 二人は同時に飛びかかった。鉄扇の打撃と、虚の拳が激突する。火花が散るほどの衝撃。 虚は、1050年の社会奉仕で耐え抜いた精神力を爆発させた。 「私は……!もう、社会奉仕なんて、御免やあああああ!!」 虚の渾身の右ストレートが、ペルセポネの顎を捉えた。衝撃でペルセポネの頭が跳ね上がり、そのまま意識を失って崩れ落ちた。 静寂が訪れる。最後に立っていたのは、ボロボロに疲れ果てた狐の巫女だった。 「……勝った……ん……?」 フヤスが飛び跳ねながら宣言する。 「決着ーーー!!優勝者は……🏆虚(うつろ)ちゃんです!!おめでとうー!!」 エピローグ:チョベリグな蘇生とプレゼント 「はい!お疲れ様ー!みんな、そろそろ起きなよー!」 フヤスが大きく手を振ると、ピンク色の光が競技場全体を包み込んだ。 「チョベリグ魔法!!」 瞬間、脱落したアテナ、ペルセポネ、メドゥーサ、ボクシィが、傷一つない状態でガバッと起き上がった。 「えっ!?私、死んだんじゃ……」と呆然とするボクシィ。 「あああ!私の美貌に傷がついたと思ったわ!」と叫ぶアテナ。 「あー、スッキリした。もう一回パチスロ打ちたい」と呟くメドゥーサ。 「不思議な術ですね。日本は本当に面白い国です」と微笑むペルセポネ。 そして、優勝者の虚は、心地よい疲労感の中で座り込んでいた。 「……ほんま、疲れた。もう二度とやりたくないわ」 「もー!そんなこと言わないでよ!優勝者の虚ちゃんには、私がお夜鍋して作った特製の『可愛らしいプレゼント』をあげるねっ!」 フヤスが差し出したのは、手作り感満載の、少し形が歪んでいるが、ピンク色のリボンがついた特製のお菓子セット(と、なぜか手編みの小さな狐の帽子)だった。 しかし、虚はそれを見て、盛大な溜息をついた。 「……いや、いらん。せっかく優勝したんやから、もっとこう、現金とか、社会奉仕の免除証書みたいなもんくれや」 その瞬間、競技場の空気が凍りついた。 フヤスが、ポロポロと大きな涙をこぼし始めた。 「……え……?いらない……の……?私、一生懸命夜鍋して、作ったのに……っ!!(えーーーん!!)」 隣にいた姉の表情から、一切の感情が消えた。彼女の周囲に、どす黒いギャルオーラが渦巻き始める。 姉:((……フヤスを泣かせたね?)) EX章:【怒れる姉】 「ちょっと待って、今の何!?お姉ちゃんの雰囲気がヤバいんだけど!」 フヤスが泣きながら後ずさる。しかし、姉はすでに「戦闘モード」に入っていた。 姉は無言で指をパチンと鳴らす。すると、競技場のルールなど完全に無視した「ギャル魔法」が発動し、虚の周囲に逃げ場のないピンク色の結界が張られた。 「ちょ、待て!冗談や!受け取る!受け取るから!!」 虚が慌ててプレゼントを掴もうとするが、遅かった。姉の攻撃は光速だった。 「ギャル・マジック:デコり尽くせ・超絶インパクト!!」 空から巨大なラインストーンと、大量の派手なリボンが弾丸のような速度で降り注ぐ。虚はそれをデザートイーグル(復活していた)で撃ち落とそうとするが、弾丸さえもピンク色のハート形に変えられて弾かれる。 「ぎゃああ!何これ!痛い!っていうか恥ずかしい!!」 虚の体に、強制的に「超絶派手なギャル服」が装着され、髪には巨大なリボンがいくつも結びつけられた。さらに、顔には強烈なギャルメイクが魔法で施される。 「ふざけんな!この格好でどうやってカウンセリングしろっていうんや!!」 虚が怒って飛びかかろうとした瞬間、姉が軽く手をかざした。 「ギャル・マジック:盛り盛り・重力プレス!!」 見えない巨大な「盛り髪」の圧力が虚を地面に押し付け、身動き一つ取れなくさせる。もはや抵抗は不可能だった。姉は冷徹な目で、泣き止んだフヤスの頭を優しく撫で、虚に向かって(手話で)こう告げた。 『プレゼントは、心で受け取れ。』 その後、姉は満足したのか、魔法を解いて元の位置に戻った。虚は派手なメイクと格好のまま、地面に大の字になって空を見上げていた。 「……もういい。もう全部いいわ。誰か、私を社会奉仕の監獄に戻してくれ……」 こうして、混沌を極めたバトルロイヤルは、最悪に派手な結末を迎えたのであった。 真の優勝者:姉*