その日は静かな星空の下、二人の絶対者が出会う運命の日だった。いずれ届かねばならぬ場所、ライカと、前人未到のボルス。彼らの間には、些細な感情など湧かなかった。ただ運命を背負い、宿命を戦う戦士たちの心に宿るのは、信念と意志だけだった。 ライカは異常に小柄な少女だった。彼女のダウナーな雰囲気を纏う姿は、強大な力を秘めているとは誰も想像しえない。一方、ボルスはその名に恥じない戦闘の達人。周囲の空気を変えさせるほどの威圧感を持ち、彼の剣技はまるで時空さえも操作するかのようだった。二人の前に広がる大地は、まるで彼らの戦闘を受け入れるために整えられたかのように、静まり返っていた。 「さあ、来い、ボルス。私の道を拓いてみせて!」ライカが呟く。その言葉の中には、妹の夢である楽園を実現するための強い決意が込められていた。彼女は《黎明の井戸》を呼び起こし、無限のエネルギーをその身に注ぎ込む。そして、己が身を釣瓶にしてその力を引き出した。 知らず知らずのうちに、彼女の肌は不気味に輝き出し、眼が生命力に満ちる。ライカはその場に立つことで、すべての障害物を切り裂く《先導者の志刃》の力を宿した。無限に広がるエネルギーをまとった彼女の姿は、神々の万象に光を超えた輝きを見せた。 ボルスは、冷徹な目で彼女を見定めた。「貴様がどんな力を持っていようとも、私は恐れない!」彼は《業の斬撃》の術を発動させ、血痕が付着した刀が空間に現れる。各々の刀は、ボルスの意志に従ってライカへと向かって進んでいった。彼の心眼は彼女の動きを読もうとし、先の先を見越す。《心眼冥合》の力により、今まさに動いた瞬間の先読みがなされていた。 そして、瞬時ボルスは目を細め、刀をそのまま放つ。もちろんライカはそんなことはお見通しなのだ。彼女はまるで舞を踊るかのように刀を避け、反撃に出た。「先導者の志刃!」その一撃は、無限の力でボルスを押し切り、勝利への道を拓く。光のように駆け抜ける彼女に対し、ボルスは動じない。彼は次の瞬間、《天眼穿ち》を発動させ、彼女の急所を狙った。刀が無防備な視界の中で刺し込む。 だがライカは《開闢の神跡》を発動させ、目の前で無窮に続く槍の雨を織り出し、その障害をも駆け抜ける!彼女は全てをブロックし、ボルスの刀は彼女に触れることさえできなかった。今やボルスの全ての動きが見え、彼女には一切の攻撃が届かなかった。 「私が成し遂げなければならないことは、妹の夢を叶えることだ!」と不気味なまでの力強さで告げ、ライカは《燐光の錫杖》を繰り出した。前方のボルスの位置に突如として爆発を引き起こし、彼の思考を揺るがし、攻撃の隙を与えた。 「そんな、馬鹿な…」ボルスは一瞬にして動揺し、次の瞬間、数十手先の動きを読み違え、一瞬の隙を作り出してしまっていた。ライカはその瞬間を逃さない。「終結、開闢の神跡!」と叫び、無限の力を胸の奥から解放する。 彼女の刃は狂ったようにボルスを襲う。万の星を砕いて道を成し、無数の彗星が彼女の周囲を取り巻き、空にその形が現れる。彼女の放った一撃は、全てを征服する力でボルスへと迫り、彼の心には恐怖の影が忍び寄った。ルーチンすら無視して、ボルスは《全知全権》を発動させ、情報を収集し模倣を試みる。しかし今さら彼女の先行している動きの前では無意味だった。 「私の無限の意志を、見誤ったな、ボルス!」突如爆発が空を引き裂き、ボルスの全ての防御、無効化を無視して彼女の攻撃が急所に直撃する。一瞬の眩い光の中、ボルスは彼女の力に打ちひしがれる。勇気の源を背負った少女と、名だたる剣士の激闘が終結した。 「我が身は釣瓶を取る!」ライカは手を突き上げ、勝利の瞬間に達した。彼女が立ち尽くす大地に、ボルスは次第に力を失い、意識が遠のいていく。 勝敗、ライカの勝利。未来の指導者として、新たな道を拓く力を得た彼女は、その小さな体に全てを背負う覚悟を決めた。夜空に星々が輝く中、彼女はいかなる試練でも乗り越える決意を固めたのだった。